書評の記事一覧
書評の記事一覧です
食べ物さえもハラスメントに? 芥川賞『おいしいごはんが食べられますように』の切実さ
会社員の食事をのぞいてみると、素直に「おいしい」と言えないそれぞれの事情が見えてくる。先月20日に第167回芥川賞を受賞した高瀬…
元記者・堂場瞬一が「小さき王たち」シリーズで描く、政治家と新聞記者の昔と今
政治家と新聞記者。昔だったらやってみたい仕事の上位に来ていたものが、今は政治家はなるのも続けるのも普通の人では大変そうといった印…
花村萬月ほど、先の読めない作家はいないーー破天荒なエンターテインメント『姫』の衝撃
花村萬月ほど、先の読めない作家はいない。デビュー作『ゴッド・ブレイス物語』は音楽小説だったが、その後しばらくは、ミステリーの範疇…
フローの時代の似顔絵――多和田葉子『地球にちりばめられて』+村田沙耶香『信仰』評
書評とは何か。それは「書物の小さな変異株」を作ることである。書物はウイルスと同じく、変異によって拡大する。 批評家の福嶋…
昭和史ミステリー、なぜ増加? 当時のテレビ業界を描く、辻真先『馬鹿みたいな話!』の面白さ
昭和史を題材にしたミステリーが増えている。昭和十三年の満洲を舞台にした伊吹亜門の『幻月と探偵』、終戦から一年後の古書業界を舞台に…
イギーはなぜスタンド使いの野良犬になった? ジョジョのスピンオフ小説『野良犬イギー』が熱い
漫画の世界を舞台にして、作家が独自の小説を書く。ノベライズとは一線を画した、スピンオフ小説が増えている。しかも作家が豪華だ。漫画…
あなたが最後に会いたい人はーー“泣ける以上”のエンタメ小説『さよならの向う側 i love you』が伝えるメッセージ
発売半年で累計2万部を突破した連作短編小説『さよならの向こう側』(著・清水晴木)の続編となる『さよならの向う側 i love y…
東野圭吾の最新刊『マスカレード・ゲーム』レビュー ミステリ評論家・千街晶之が紐解く、同じ場所で異なる事件が起きる作品の魅力
アガサ・クリスティーのデビュー作にして、名探偵エルキュール・ポアロの初登場作である『スタイルズ荘の怪事件』に登場したスタイルズ荘…
感覚の気候変動――古井由吉『われもまた天に』評
書評とは何か。それは「書物の小さな変異株」を作ることである。書物はウイルスと同じく、変異によって拡大する。 批評家の福嶋…
メタバースを生んだアメリカの宗教的情熱――ニール・スティーヴンスン『スノウ・クラッシュ』評
書評とは何か。それは「書物の小さな変異株」を作ることである。書物はウイルスと同じく、変異によって拡大する。 批評家の福嶋…
泡の中、泡の外ーーカズオ・イシグロ『クララとお日さま』評
書評とは何か。それは「書物の小さな変異株」を作ることである。書物はウイルスと同じく、変異によって拡大する。 批評家の福嶋…
もしも忍者が現代のOLになったら……? 人気シリーズ『忍者だけど、OLやっています』のリアリティ
「忍者」という謎めいた響きは、今もなお人々の胸をときめかせる。黒装束に身を包み、手裏剣を投げ、煙とともに姿を消す……。多くの人が…
《勢》の時代のアモラルな美学――劉慈欣『三体』三部作評
書評とは何か。それは「書物の小さな変異株」を作ることである。書物はウイルスと同じく、変異によって拡大する。 批評家の福嶋…