文芸の記事一覧

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文芸の記事一覧です

伴名練アンソロジストとしても才能発揮

伴名練『日本SFの臨界点』でアンソロジストとしても才能発揮 粒揃いのSF傑作集

 伴名練は凄い。……というのは、すでに周知の事実だろう。2019年に刊行されたSF短篇集『なめらかな世界と、その敵』は、…

現実が『電波的な彼女』を呼び起こした

16年前のラノベ『電波的な彼女』は現在の混沌を予言していた? “時代が追いついた”作風を考察

平成まっただ中の2004年に刊行された片山憲太郎のライトノベル『電波的な彼女』シリーズ3冊が、令和と年号も替わった2020年7月…

松原タニシが語る、リアルな事故物件

松原タニシが語る、事故物件のリアルな怖さ 「人の怖さだったり、土地の怖さもある」

    曰く付きの事故物件に住む――大抵の人は恐怖心から踏み切れないものだが、芸人・松原タニシは2012年よりテレビ番組の企画で…

KERAが語る、戯曲を楽しむ方法とは

ケラリーノ・サンドロヴィッチが語る、戯曲の楽しみ方 「親切じゃないところが面白い」

ケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)が、今も続く劇団ナイロン100℃(1993年旗揚げ)の前身となる、劇団健康を立ち上げたの…

大阪の新名所にすでに怪談が誕生?

大阪の新名所「あべのハルカス」の怪談とは? 文芸評論家が選ぶ、夏のホラー小説3選

夏である。熱いのである。ということで、読めば涼しくなるホラー小説を三冊紹介したい。いや、実際に涼しくなるものではないが、夏の様式…

今村翔吾『じんかん』で松永久秀に注目

大河ドラマ再開が待ちきれない! 今村翔吾『じんかん』で松永久秀を追いかけよう

タイトルの「じんかん」とは人間のことであり、「人と人が織りなす間。つまりはこの世(p.114)」のことを指す。今村翔吾著『じんか…

池上彰×増田ユリヤが語る、感染症と金融危機の歴史

池上彰×増田ユリヤが語る、感染症と金融危機の歴史 「経済危機や不況は、今後も必ず起きます」

今年4月末、コロナ禍の中で緊急出版された『感染症対人類の世界史』(ポプラ社)。池上彰と増田ユリヤというおなじみのコンビが、過去の…

『狂猿』第12回 相次ぐ膝のケガと心霊現象

葛西純自伝連載『狂猿』第13回 相次ぐ膝のケガとホテルで体験した心霊現象

葛西純は、プロレスラーのなかでも、ごく一部の選手しか足を踏み入れないデスマッチの世界で「カリスマ」と呼ばれている選手だ。20年以…

中国SF文学『三体』ブーム、なぜ?

中国SF文学『三体II』はなぜブームとなったのか 文芸書週間ランキング

週間ベストセラー【単行本 文芸書ランキング】(7月7日トーハン調べ) 1位 『気がつけば、終着駅』 佐藤愛子 中央公論新社 …

京アニ発「KAエスマ文庫」が今アツい

京アニが「KAエスマ文庫」に力を注ぐ理由 『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』誕生の背景

電撃文庫やファンタジア文庫、ヒーロー文庫など数あるライトノベルのレーベルの中で、独特の存在感を放っているのが、京都アニメーション…

平安ラブコメミステリー『探偵は御簾の中』

平安時代ならではのトリックに脱帽! 平安ラブコメミステリー『探偵は御簾の中』の面白さ

ライト文芸の時代小説で、一番、人気のある時代はどこか。戦国? 幕末? いやいや、平安時代である。女性向けのライト文芸では、小田菜…

宮内悠介、ハイブリッドな新作が誕生

『賭博黙示録カイジ』や『賭ケグルイ』にも通じるスリル! 宮内悠介が描くギャンブル文学『黄色い夜』の凄み

第156回芥川賞候補となった「カブールの園」で、アメリカにかつてあった日系人強制収容キャンプを描き、ニューヨークの少年少女が登場…

25年後の「SATC」描かれる現代の恋愛事情

SATCが帰ってきた! 『25年後のセックス・アンド・ザ・シティ』で描かれる現代の恋愛事情とは

 1994年FIFAワールドカップの開催国となったアメリカで、『週刊ニューヨーク・オブザーバー』に連載されたコラムが話題…

「とある」シリーズの面白さはキャラにあり

「とある」シリーズと無縁の人生を過ごすのはもったいない! 広大無辺な世界の入り口は、キャラの魅力にあり

6月のライトノベル売り場に積み上げられた、やたらと分厚い文庫が鎌池和馬による『とある魔術の禁書目録(インデックス) 外典書庫①』…

ラノベ新人賞出身作家の尖った作品が続々

『探偵はもう、死んでいる。』『竜と祭礼』……新時代を拓く、新人賞発の尖ったラノベたち

アニメ化で盛り上がった山口悟『乙女ゲーム破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』(一迅社文庫アイリス)(以下・はめふら)…

葛西純自伝連載『狂猿』第12回

葛西純自伝連載『狂猿』第12回 アパッチプロレス軍入団と佐々木貴・マンモス佐々木との死闘

葛西純は、プロレスラーのなかでも、ごく一部の選手しか足を踏み入れないデスマッチの世界で「カリスマ」と呼ばれている選手だ。20年以…

ヒーローへの夢を諦めたモブ達へ捧ぐ

『涼宮ハルヒの憂鬱』に通じるモブ視点の物語 『同じクラスに何かの主人公がいる』が共感を誘う理由

いつかヒーローになって、世界を救う。子供の頃、こんなことを真剣に考えていた人は、意外と多いだろう。私も、そうなると信じていた。だ…

『鬼滅の刃』ロスに効く小説を読もう

『鬼滅の刃』ロスに効く、退魔の物語3選 『筺底のエルピス』『Cocoon 修羅の目覚め』『錆喰いビスコ』

人を喰う鬼たちを相手に、刀を振るい戦う鬼殺隊の活躍に魅了された吾峠呼世晴のマンガ『鬼滅の刃』。ライトノベルやエンターテインメント…

多和田葉子『星に仄めかされて』書評

日本が存在しない世界、移民となった女性は旅をする 多和田葉子『星に仄めかされて』が描き出す、越境の物語

この世界は現実なのか、夢なのか。神話や昔話の世界と地続きではあるが、描かれているのは、恐らく遠い未来の話。国も時代も超越した「言…