『江戸川乱歩 傑作選』刊行記念
特集:江戸川乱歩、再発見
明治二十七年に生まれた小説家、江戸川乱歩。探偵小説といったミステリをはじめ怪異的なホラー作品など数多くの傑作を生み出してきた。昭和初期の子どもたちは『怪人二十面相』といった『少年探偵団』シリーズを熱中して読んでいて、現代でもその魅力は変わらずに新たな読者を生み出している。
なぜ乱歩の作品はいつの時代に読まれても、大きく評価されているのだろうか。 驚嘆必至のトリックや、個性的な登場人物の描き方はもちろん、現代にも通底するような社会テーマの作品が多いところも魅力といえるだろう。
小説紹介クリエイターとしてまだ小説をあまり読んだことがない人へ向けてさまざまな本を紹介・魅力を発信するけんご氏が、江戸川乱歩の数ある作品の中から厳選して紹介した『小説紹介クリエイターけんご 江戸川乱歩 傑作選』に掲載されている『押絵と旅する男』は、現代で例えると、二次元に恋をしているかのような男の話が描かれている。乱歩はずっと恋愛の対象は人間である必要はないとか、多様性といったテーマにつ いての物語を書いていたのだ。「現代を生きる若者たちが読んでも、作品に共感や共鳴できる点がたくさんあるのです」とけんご氏は話す。
乱歩は読めば読むほど深い魅力が詰まっているもの。これまで読んだことのある人にとっても、新たな魅力を再発見できる乱歩体験を「紙」の書籍でこそ楽しめる作品を中心に紹介していく。
『小説紹介クリエイターけんご 江戸川乱歩傑作選』発売、“乱歩”を最も楽しむために編まれた“紙”の書籍
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