特集:歌舞伎町文学
日本最大の歓楽街である「歌舞伎町」。多数の飲食店が密集し、ホストクラブやキャバクラ、風俗などのネオンが光り輝く一方で、トー横キッズや立ちんぼの売春、薬物問題など、欲に塗れた「闇」の部分もクローズアップされるエリアである。
歌舞伎町から数百メートルほど離れたところには、赤線地帯から小規模なバーが軒を連ねるようになったゴールデン街がある。かつては文壇バーがひしめき、作家や編集者たちが侃侃諤諤とした文学批評や議論をぶつけあっていたが、現在でも少しその名残は残るものの、細い路地にカメラ片手の外国人がごった返し観光スポットと化している。
文学は、ゴールデン街から生まれると言われた時代から時を経て、そことは距離をおき、歌舞伎町で過ごし、歌舞伎町を見つめた、リアルな眼差しの文学作品に今、注目が集まっている。「欲望」が蠢く街の「光」と「闇」ーー歌舞伎町文学の「今」を追う。
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