作品評の記事一覧

(2488件)

公開中の話題作を中心に、幅広い作品を映画評論家・ライターが徹底レビュー。

『チャーリーズ・エンジェル』が蘇った意義

『チャーリーズ・エンジェル』が2020年に蘇った意義 最高にかっこいい女優陣を堪能せよ

1976年からアメリカで放映され、大人気を博したTVドラマシリーズ『地上最強の美女たち! チャーリーズ・エンジェル』。L.A.の…

『プライベート・ウォー』が描く自由の価値

『プライベート・ウォー』が描く“自由の価値” 「自己責任」に囚われる私たちが考えるべきこと

日本への原爆投下を機に考案された、「世界終末時計」をご存知だろうか。核兵器や化学兵器などの大量破壊兵器を人類が手にし、環境破壊が…

『1917』は何を伝えようとしたのか

『1917』は何を伝えようとしたのか 長回しの意味、監督の作家性、宗教的モチーフから考察

第一次世界大戦の西部戦線を舞台にした、サム・メンデス監督による戦争映画『1917 命をかけた伝令』。2020年のアカデミー賞を前…

宇野維正の『ロングデイズ・ジャーニー』評

驚異の手法で映し出す、中国社会への「警鐘」 『ロングデイズ・ジャーニー』のノスタルジーと現代性

全編をワンシークエンスショットで見せてしまう(ちなみにあの作品をワンカット、もしくは擬似ワンカットと呼ぶのは厳密に言うと間違いだ…

『1917』の技術と新しい挑戦

サム・メンデスの新境地! 『1917 命をかけた伝令』の“シンプルな物語”と“実験的な手法”

1917年。第一次世界大戦の戦場で過ごす2人の若者ブレイク(ディーン=チャールズ・チャップマン)とスコフィールド(ジョージ・マッ…

『フリッツ・ホンカ』が傑作の理由

シリアルキラーものの傑作! 『屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ』に宿る孤独とユーモア

『ハウス・ジャック・ビルト』や『テッド・バンディ』、『永遠に僕のもの』、そして配信ドラマ『マインドハンター』など、日常的に殺人を…

『ふたりのJ・T・リロイ』が問いかけるもの

すべての登場人物は世界のどこかの誰かかもしれない 『ふたりのJ・T・リロイ』が問いかけるもの

かつて『パーソナル・ショッパー』(2016年)で「別人になりたいと願っていた女」を演じたクリステン・スチュワートが、本作『ふたり…

荻野洋一の『リチャード・ジュエル』評

『リチャード・ジュエル』が誘う終わりのない問い イーストウッドの“悪意”を受け考えるべきこと

私たち現代観客は『リチャード・ジュエル』というアメリカ映画をどのように見たらよいのだろうか。一見シンプルなテーマを持ち、ひょっと…

『ロニートとエスティ』ラストに宿る感傷

人は抑圧にどう立ち向かうのか? 『ロニートとエスティ』ラストシーンが象徴する現代的なテーマ

セバスティアン・レリオの前作『ナチュラルウーマン』では、文字通りの「逆風」に立ち向かう女性が鮮烈に映し出されていたが、本作『ロニ…

『バッドボーイズ』成功した“引き算戦法”

『バッドボーイズ フォー・ライフ』はシリーズの転換点!? 成功した“引き算戦法”

見た目も中身もギンギラ、ナンパで武闘派刑事のマイク(ウィル・スミス)と、常識人ながらマイクの暴走の心労から時おり奇行が目立つ良き…

『パラサイト』が描く韓国社会の構図

【ネタバレあり】『パラサイト 半地下の家族』が描く韓国社会の構図 “善悪”で動かない物語の特殊性

ポン・ジュノ監督の映画『パラサイト 半地下の家族』の興行収入が10億円を超えたという。筆者も二度鑑賞したが、最初に観たときは、そ…

『キャッツ』の酷評は妥当なのか?

映画『キャッツ』の悪評は妥当なのか? 小野寺系が作品の真価を問う

猫を題材としたT・S・エリオットの詩集を基に、数々のヒットミュージカルを手がけている、アンドリュー・ロイド=ウェバーが曲をつけ、…

『ジョジョ・ラビット』が描いたもの

世界中の人間に共通する課題 “なさそうでなかった”戦争映画『ジョジョ・ラビット』が描いたもの

ナチスドイツを題材にした、“なさそうでなかった”戦争映画『ジョジョ・ラビット』は、観客に新鮮なインパクトを与える作品だ。本作は、…

『ロング・ショット』にみる新時代のラブコメ

『ロング・ショット』圧倒的“多幸感”の理由は? 新時代のラブコメとして重要な1本に

1月3日に公開されて以降、その評判が徐々に広まり、現在ロングヒットを記録しているラブコメ映画『ロング・ショット 僕と彼女のありえ…

『ロニートとエスティ』“自由”を巡る問い

意外な形で結論づけられる“自由”を巡る問い 『ロニートとエスティ』が描く、個としての女性の人生

愛する者と触れ合うとき、服を脱ぐよりも先にかつらを脱ぐ女の姿が官能的なのは、服を脱ぐよりもかつらを脱ぐ所作の方がよっぽど官能的に…

『フォードvsフェラーリ』ネタバレ解説

【ネタバレあり】『フォードvsフェラーリ』がラストシーンで到達した“マン映画”からの解放

アメリカのフォード・モーターとイタリアのフェラーリが、会社同士のいさかいをきっかけにして、60年代にレースで火花を散らした史実を…

劇場版は『ゼロワン』の所信表明に

“仮面ライダー自身が仮面ライダーを超える”二重構造 劇場版は『ゼロワン』という物語の所信表明に

振り返れば、2019年は仮面ライダーシリーズにとって怒涛の一年であった。  元はファンの俗称に過ぎなかった「平成ライダー」とい…

『ダウントン・アビー』初心者にも響く現代性

映画『ダウントン・アビー』を完全ビギナーが観てみたら? 意外にも強い現代性と間口の広さ

『ダウントン・アビー』といえば、2014年から2017年にかけてNHK総合でも放送されて、2010年代に入ってから始まったテレビ…

ホラー最前線製作チームが贈る『アナベル』

『IT/イット』『ソウ』のホラー最前線製作チームが贈る 『アナベル 死霊博物館』でパワーアップしたシリーズの醍醐味

アメリカ中で幽霊や悪魔を調査する心霊研究家のウォーレン夫妻(パトリック・ウィルソン&ヴェラ・ファーミガ)。東に悪魔があれば祓いに…

『SW』続3部作はベン・ソロの物語

シークエル3部作はベン・ソロの物語に 『スカイウォーカーの夜明け』はファンサービス満載な作品

いまから遡ること42年前、監督ジョージ・ルーカスは、『スター・ウォーズ』を生み出した。砂漠の惑星で暮らす青年ルークは、2体のドロ…

『ヒックとドラゴン』完結編が持つ一貫性

『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』のテーマは「自立と旅立ち」 ドラゴンの存在を信じさせる仕掛けとは

ドリームワークス製作のアニメ『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』が公開されました。正直、ここまでの完成度の高さとは思っていなかった…

『SW』続3部作とは何だったのか

【ネタバレあり】『スター・ウォーズ』続3部作とは何だったのか 小野寺系が“失敗の理由”を解説

2015年から、スピンオフを間にはさみながら、2年ごとのペースで製作・公開されてきた、『スター・ウォーズ』エピソード7、8、9。…

3DCG版『ルパン三世』が描く“変わらなさ”

『ルパン三世 THE FIRST』が描いた“変わらなさ” 新しいフォーマットで生き続ける一味たち

国民的アニメシリーズ『ルパン三世』の初の完全3DCGアニメ映画『ルパン三世 THE FIRST』が12月6日から公開されている。…