作品評の記事一覧

(2469件)

公開中の話題作を中心に、幅広い作品を映画評論家・ライターが徹底レビュー。

『エイス・グレード』に宿る普遍性を探る

『エイス・グレード』はSNS時代の『ライ麦畑でつかまえて』? 作品に宿る普遍的なメッセージとは

作品の送り手はピッチャーであり、受け手はバッターであるという比喩がある。社会に向けて作品を送り出す作家は球種を選び、コースを狙い…

『アス』は地球最大の革命についての映画だ

『アス』は地球最大の革命についての映画だ ジョーダン・ピール監督から観客への“死刑宣告”

『ブラックパンサー』(2018)が生まれたすぐ後に『アス』のような新種の映画が生まれてくるのは、現代映画の歴史的必然だといえる。…

『かぐや様』若手俳優の有機的な絡み合い

平野紫耀×橋本環奈の最強実写コンビだけじゃない! 『かぐや様は告らせたい』若手俳優が躍進

好きになる/なられるとはパワーバランスの関係であり、告白をするとは、魂の隷属であるーーそんな、ちょっとばかりひねくれた恋愛観を展…

『トリプル・スレット』の強いメッセージ性

細かいことは気にするな! アクションスターたちを対決させた『トリプル・スレット』の意義

スコット・アドキンス、マイケル・ジェイ・ホワイト、ジージャー・ヤーニンらが率いる凄い極悪人が悪いことをしている! イコ・ウワイス…

『ロケットマン』E・ジョンの性質と美徳

「Your Song」誕生シーンが頂点に 『ロケットマン』に見る、エルトン・ジョンの性質と美徳

ピアノと奇抜な衣装をトレードマークに、グラミー賞を5度受賞、7枚連続でビルボード1位を獲得した記録を持つ世紀のヒットメイカーにし…

『ブルー・ダイヤモンド』に宿る作り手の信念

キアヌ・リーブス主演の“当たり”映画に 『ブルー・ダイヤモンド』に込められた作り手の信念

『ビルとテッド』シリーズのようなコメディから、『マイ・プライベート・アイダホ』(1991年)のような青春映画、『ハートブルー』(…

『劇場版おっさんずラブ』の普遍的なテーマ

『劇場版おっさんずラブ』は実写BL映画の代表格に ド派手な設定の根底にある普遍的なテーマ

日本の実写BL映画のジャンルにおける至福の大傑作が“爆誕”した。おっさん同士が熱いラブバトルを繰り広げるというトンデモ設定ではじ…

『ワイスピ』シリーズに“新たな広い視野”?

『ワイスピ』シリーズに“新たな広い視野”!? 『スーパーコンボ』に引き継がれた最も大きな価値観

次々に続編が製作され、大作化を果たしてきた『ワイルド・スピード』シリーズ。大ヒットを記録するたびに、主役を張れるようなスター俳優…

『ドラゴンクエスト』賛否生まれる構造を読み解く

【ネタバレあり】『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』論争巻き起こる作品構造を読み解く

※本記事は『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』のネタバレを含みます。  8月2日に公開された映画『ドラゴンクエスト ユア・ス…

荻野洋一の『アルキメデスの大戦』評

菅田将暉が演じた主人公は山崎貴の“自画像”だ 『アルキメデスの大戦』が描く倒錯した唯美史観

山崎貴という作り手を、後世の人はいったいどのように評することになるのだろうか? 彼は今や日本を代表するヒットメイカーとなり、多く…

菊地成孔のMCU評

菊地成孔の『アベンジャーズ/エンドゲーム』『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』評: <第二経済>としての<キャラクターの交換>を前に我々ができることは、<損得>だけである

<第二経済>は  正規の経済用語であるわけがない。勿論、仮想通貨の話でもない。今や市場経済ー生活経済ー第一経済ー現実経済に並行…

『チャイルド・プレイ』リブートとしての成果

『チャイルド・プレイ』は現代のホラー映画として見事な出来! 作り手がクリアしたリブートの課題

いろいろと問題を抱える少年アンディ(ガブリエル・ベイトマン)は、生活に疲れ切ったお母さんカレン(オーブリー・プラザ)から、せめて…

荻野洋一の『COLD WAR』評

人生なんて88分もあればじゅうぶんだーー『COLD WAR あの歌、2つの心』が描く愛と絶望

わずか88分の上映時間のうちに、悠遠たる人生の有為転変が、まるごと入っている。私たちは決して長くはない時間を劇場の暗闇で過ごし、…

『シンク・オア・スイム』が映すフランス

フランス全土に漂う“倦怠感”を物語る 『シンク・オア・スイム』に滲み出る生々しい哀愁

昨年フランスで公開されて、400万人を動員する国民的大ヒットとなった『シンク・オア・スイム イチかバチか俺たちの夢』が日本公開さ…