11年ぶり続編『続・続・最後から二番目の恋』が描いた、“変わったこと”と“変わらないこと”

『続・続・最後から二番目の恋』が描いた変化

 11年という月日は、どう考えても長い。

 『続・続・最後から二番目の恋』(フジテレビ系)は、2012年1月に第1期の連続ドラマ『最後から二番目の恋』、同年11月にスペシャルドラマ『最後から二番目の恋2012秋』、そして2014年に第2期となる『続・最後から二番目の恋』が放送されたシリーズの第3期。

 古都・鎌倉を舞台に、テレビ局のドラマ制作部に所属する吉野千明(小泉今日子)と、市役所の観光課で“指導監”として働く公務員・長倉和平(中井貴一)の恋を描いたロマンチック&ホームコメディーである。

 正直なところ、11年の時を経て、またこのドラマの登場人物たちに出会えるだなんて夢にも思ってもいなかった。そして、11年という月日は、多くのことへの価値観が変わるには十分すぎる月日だった。

 例えば恋愛。世の中は結婚も恋愛も「しなくてもいい」という風潮がより一層強まり、ラブストーリーの在り方も随分と変わったように思える。

 第1期や第2期の放送当時には「45歳の独身女性と50歳の独身男性」と、ある意味自虐的にお互いをいじりあっていた和平と千明だが、2025年の今、そういう選択をする人生はなんら珍しくない。それほど11年がもたらした“変化”は大きく、本シリーズのファンとしては今作がどこまでそういった“変化”についていけるのか、多少不安に思っていた。

 しかし、初回放送を見終えた今、私は確実に大人になった登場人物たちの変化、そして、変わらない部分に胸を打たれている。

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