『あんぱん』今田美桜と北村匠海がついに登場 のぶ&嵩の子役が最後にみせた見事な芝居

『あんぱん』子役が最後にみせた見事な芝居

 朝ドラ『あんぱん』(NHK総合)第2週ラストで、いよいよ今田美桜と北村匠海が演じるのぶと嵩が登場した。本格登場は第3週からになるが、千尋(中沢元紀)と中学校に通う嵩(北村匠海)の手には変わらず好きであり続ける漫画。学生服姿で並んで歩く2人に、着物に袴姿ののぶ(今田美桜)が後ろから近づいていく。

 「漫画読みながらノロノロ歩きよったら遅刻するで、ボケ!」と乱暴な言葉を吐きながら、振り返り、一礼し、ひしゃげた鬼のような変顔をしたかと思えば、青空の下、のどかな田んぼ道を満開の笑顔で疾走していく。“ハチキンおのぶ”は健在だ。

 幼少期から8年後となるそのシーンに接続する前段として描かれるのが、嵩(木村優来)の母・登美子(松嶋菜々子)との決別である。手紙の住所を頼りに、御免与町から高知の街に歩き着いた嵩は、ようやく母と再会できた。しかし、登美子の第一声は「何しに来たの」という思いがけない一言だった。

 「母さん、ずっと会いたかった」という嵩の思いも虚しく、邸宅には再婚相手の紳士とその娘が乗った人力車が帰ってくる。登美子は再婚相手に嵩を「親戚の子」と説明し、番頭に連れられた娘は登美子を「お母様」と呼ぶ。賢い嵩であれば、きっと薄々はこうなることを覚悟していたはずだ。それでも、現実を受け止めたくない気持ちも心のどこかにあったのかもしれない。全てを悟った嵩は、「ここに来ちゃもういけないの」と抱き寄せ、お金を手渡してくる母の手を振り払った。それはまるで軽蔑するかのように。走り去る嵩の背中を目で追う登美子。彼女がこうまでして再婚という道を選んだ真意は今後明らかになるのだろうか。

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