作品評の記事一覧

(2488件)

公開中の話題作を中心に、幅広い作品を映画評論家・ライターが徹底レビュー。

『SW』エイブラムスの哀しき独り相撲

J・J・エイブラムスの哀しき独り相撲 『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』への同情

J・J・エイブラムス監督53歳、哀しき独り相撲……観終わった後、私はそう思った。面白い/面白くないかで言えば面白かったし、好き/…

『ジュマンジ』最新作の現代的なテーマ

テーマは前作よりも現代的に 『ジュマンジ/ネクスト・レベル』が示す、“人間性”の重要度

絵本を原作に、ボードゲームで起きた出来事が本当に起こってしまうという内容の、ロビン・ウィリアムズ主演ファンタジー映画『ジュマンジ…

『冬時間のパリ』で楽しむ「大人」の会話劇

フランス映画を楽しむ秘訣は“おしゃべり”にあり!? 『冬時間のパリ』が描く大人の恋愛観

会話、会話、会話。恋愛や夫婦の関係、仕事の悩みなどが描かれたフランス映画『冬時間のパリ』は、邦題のとおり冬のパリを舞台に、大人の…

『だれもが愛しいチャンピオン』を紐解く

スペインで映画賞と興行成績を制した理由は? 『だれもが愛しいチャンピオン』で“新しい世界”に出会う

『ブランカニエベス』、『しあわせな人生の選択』、『マイ・ブックショップ』……スペイン版のアカデミー賞といえる“ゴヤ賞”の“作品賞…

『テッド・バンディ』が「必見」である理由

『テッド・バンディ』が「必見」である理由 シリアルキラー作品の新たな形を提示

『テッド・バンディ』を観て最初に思ったのは、「時代が一周回ったな」ということだった。90年代初頭の時点で国内外の映画やドラマとご…

『ジュマンジ/ネクスト・レベル』の憑依芸

前作の魅力は確かに「継承」! ロック様たちの“憑依芸”光る『ジュマンジ/ネクスト・レベル』

冴えない大学生のスペンサー(アレックス・ウルフ)。大学へ進学したけれど、学校では友達ができず、バイト先では叱られる。なんだか暗い…

『ドクター・スリープ』の違和感を考察

キューブリック版『シャイニング』のパロディのよう? 『ドクター・スリープ』の違和感を考察

スタンリー・キューブリック監督の『シャイニング』(1980年)は、最も親しまれ評価されてきた、ホラー映画の金字塔といえる作品であ…

『ドクター・スリープ』のストーリーテリング

『ドクター・スリープ』に見る、マイク・フラナガン監督の魔術的ストーリーテリング

鬼才スタンリー・キューブリックによる映画版『シャイニング』(1980年)。その圧倒的でトラウマティックな映像美は、長きにわたり人…

『アナと雪の女王2』のすごさを徹底解説

【ネタバレあり】前作から驚くべき進歩を果たした『アナと雪の女王2』、そのすごさを徹底解説

世界はもちろん、日本でも大ブームを巻き起こし社会現象までになった、ディズニーの大ヒット作品『アナと雪の女王』。その続編、『アナと…

SFダークヒーローと“太宰文学”の深い結びつき

『HUMAN LOST 人間失格』が描く、SFダークヒーローと“太宰文学”の深い結びつき 『AKIRA』『踊る大捜査線』のオマージュも

いまもなお、その作品によって多くの読者に影響を与えている小説家・太宰治。その代表作にして最後の完成作となったのが『人間失格』だ。…

アメコミヒーローと重なる『気候戦士』の姿

それぞれが立場と能力を活かして気候変動に対抗する アメコミヒーローと重なる『気候戦士』の姿

国連の「気候アクション・サミット2019」で演説し、そのうったえに注目が集まった、スウェーデンの16歳、グレタ・トゥーンベリ。賞…

ロック様が映画で提言する「プロレス」の魅力

熱くて優しいスポ魂映画の快作! 『ファイティング・ファミリー』ロック様が提言する「プロレス」の魅力

本作『ファイティング・ファミリー』(2019年)は、アメリカン・プロレスの最高峰WWEで活躍する女子レスラー、ペイジの伝記映画で…

SNS全盛期に響く『殺カレ死カノ』

SNS全盛期に響く「自己肯定感」に関する物語 『殺さない彼と死なない彼女』の“ここにいて”というメッセージ

誰かと肩をならべて歩くことの尊さは、その誰かがいなくなってみないと分からない。おなじ歩幅、おなじリズム、おなじペース……それらが…

『ターミネーター』最新作の革新的な試み

【ネタバレあり】賛否渦巻く『ターミネーター:ニュー・フェイト』の革新的な試みを解説

いまも愛される、SFアクション映画の代表格、『ターミネーター』(1984年)と、『ターミネーター2』(1991年)。観客からの圧…

『IT/イット』完結編なぜ長尺に?

『IT/イット』完結編はなぜ長尺になったのか? ホラー描写とテーマの関わりから考える

ホラー映画史上最大のヒットという大成功を収めた、『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』……その続編かつ完結編が、本作『I…

『グレタ GRETA』が描く孤独と狂気

“女性同士の奇妙な関係”を描いた新たな秀作! 『グレタ GRETA』に漂う“孤独”と“狂気”

『グレタ GRETA』(2019年)は奇妙な映画だ。サイコサスペンスであり、ブラックコメディであり、孤独と狂気を描いた映画でもあ…

C・ベイカーの“愚かな魂”のぞき込む意欲作

チェット・ベイカーの“愚かな魂”の深淵 『マイ・フーリッシュ・ハート』が湛える“音楽そのもの”の魅力

「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」――この映画を観たあと、ふと頭に浮かんできたのは、意外にもそんなニーチェの…

『ラフィキ:ふたりの夢』がもたらした希望

同性愛行為が“違法”のケニアで描く、二人の少女の愛 『ラフィキ:ふたりの夢』がもたらした希望

「わたしたちは本物になろう」――。そう誓い合うのは、ケニアに住む二人の少女ケナ(サマンサ・ムガシア)とジキ(シェイラ・ムニヴァ)…

『スター☆トゥインクルプリキュア』の先進性

映画『スター☆トゥインクルプリキュア』は大人の心も掴む ダイバーシティと環境問題を扱うその先進性

『プリキュア』シリーズの劇場版作品『スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて』が話題をよんでいる。近年『プリキュア…

キューブリックに人生を捧げた男の生き様

『キューブリックに魅せられた男』が映し出す、キューブリックとその作品に人生を捧げた男の生き様

自宅の棚にはスタンリー・キューブリック作品のDVDやBlu-rayのコレクターボックスやリマスター版のフィジカルソフトがいくつも…

ディズニーによる自己批判『マレフィセント2』

『マレフィセント2』はディズニーアニメに対する自己批判だ ヴィラン相対化時代に描かれたもの

現代映画──とくにハリウッド映画界では、知名度の高いヴィラン(悪役)を主役に昇格させ、彼らの側に寄り添ったスピンオフ映画の製作が…

『テッド・バンディ』が暴く内に潜む悪

『ジョーカー』と『テッド・バンディ』が共有するテーマとは 米史上最大の悪は私たちのすぐそばに

殺人など凶悪犯罪の報道を目にする度に、「なぜ犯人は、そんな非道なことができるのだろう」と思うことがある。ましてや快楽や私欲など身…

『チェルノブイリ』と『ジョーカー』の関係

『チェルノブイリ』と『ジョーカー』の深い関係を 「ショーランナー」と「音楽」から掘り下げる

『チェルノブイリ』(「スターチャンネル」が独占日本初放送&配信中)エピソード4には「ジョーカー」が登場する。爆発事故で建屋の屋上…

『JW:パラベラム』は理想的な続編に

『ジョン・ウィック:パラベラム』は理想的な続編! 広げすぎた風呂敷を畳み、アクションに特化

まさかこんな風呂敷が広がってしまうなんて……。恐らく作り手たちも内心ではビックリしたのではないか。『ジョン・ウィック:パラベラム…

ビートルズを巧みに使ったヒップホップ映画

ビートルズを巧みに使ったヒップホップ映画 『イエスタデイ』で描かれた「Let It Be」のテーマ

ジェイ・Zやチャイルディッシュ・ガンビーノがいて、ザ・ビートルズがいない世界。それを想像するだけでワクワクする。もし彼らが存在し…

『フッド:ザ・ビギニング』が掲示した可能性

新解釈のロビン・フッド映画 タロン・エジャトン主演『フッド:ザ・ビギニング』が掲示した可能性

『ジョーカー』や『アベンジャーズ』シリーズなど立て続けにヒットを飛ばし、「アメコミヒーロー映画全盛」といえる状況にある、現在のア…

批判も賞賛もできる『ジョーカー』の二面性

『ジョーカー』は“ヒーロー映画ブーム”を終焉に導くトリガーに? 批判も賞賛もできる“二面性”

ヒーローや悪役が登場するアメリカン・コミック原作の大作映画が次々にヒットを飛ばしているなか、それらとは全く異質なタイプの、しかも…