竹野内豊の出演作が途切れない理由は? 朝ドラ初心者をも虜にする『あんぱん』での存在感

3月31日から放送されているNHK連続テレビ小説『あんぱん』に出演する竹野内豊。意外にも本作が初の朝ドラというから驚きだ。
『アンパンマン』の作者・やなせたかしと妻・暢の人生を基にした本作で、竹野内は柳井嵩(北村匠海)の伯父で、医師の寛を演じている。
第1話から、幼少期の嵩を嵩の母・登美子(松嶋菜々子)から預かる場面で出演。事前番組『もうすぐ連続テレビ小説「あんぱん」』でも語られていたが、寛は嵩の父親代わりであり、常に味方。周りが何と言おうと自分の人生は自分で決めていくものだと、背中を押してくれる存在だ。

出演発表時にも、竹野内は「私が演じる伯父の柳井寛という人物は、私たちが生きる上で根底に必要となる部分、忘れてはならないものを、日々の生活の中であたたかく思い出させてくれるような人物なのではないかと感じます」とコメントしていた(※)。優しく包み込んでくれるような寛が、物語の要となっていくことが想像できる。
俳優・竹野内豊と言えば、渋さの中にお茶目さもあって、主役級なのにどんな物語にも溶け込める特徴もある。“イケオジ”と称される俳優の中でも、常に名前が挙がるほど人気も健在だ。
1995年放送の『星の金貨』(日本テレビ系)では、大病院の跡取り息子であるものの、失踪した兄・秀一(大沢たかお)と比べられ、父親に認められない拓巳を演じた竹野内。いろんな女性と関係を持ってはすぐに切り捨てるプレイボーイな一面もあれば、医者という職業を継ぐしかなかった人生にうんざりしている姿も描かれ、彼が自分らしく生きていく道を見つけてほしいと願わずにはいられなかった。
海辺のペンションでひと夏の青春を繰り広げる『ビーチボーイズ』(フジテレビ系)をご存知の人も多いだろう。反町隆史が演じた誰にでもフレンドリーで元気いっぱいな広海とは対照的に、竹野内はエリート商社マンで会社で働くことに対して鬱々とした気持ちを持つ海都を演じた。ペンションに来たことで生きる喜びを取り戻していく彼の姿は、現代の社会人も憧れを抱くものであり、ドラマだからといって誇張されていない等身大さがあった。
さらに、ドラマ『素敵な選TAXI』(カンテレ・フジテレビ系)では、時を遡ることができるタクシーの運転手・枝分に扮した。様々な悩みを抱えて乗ってくるお客さんに対して、時間を巻き戻すことを提案し、ホスピタリティ溢れるサービスを提供する。お客さんに自然に話しかけて心を開かせることができるほど営業の腕も素晴らしく、実直で淡々としているところもある。選択肢を深く考えすぎてしまう点は玉に瑕だが、タイムスリップできなくてもこんなタクシーがあったらリピーターになりたいと思ってしまうだろう。





















