荻野洋一の「2023年映画ベスト10」

荻野洋一の「2023年 年間ベスト映画TOP10」 1位から4位までを女性監督が占める

リアルサウンド映画部のレギュラー執筆陣が、年末まで日替わりで発表する2023年の年間ベスト企画。映画、国内ドラマ、海外ドラマ、ア…

スコセッシの大胆な試みにリスペクトの拍手を

『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』マーティン・スコセッシの試みにリスペクトの拍手

映画にしろ、小説にしろ、サイコパスによる血なま臭い凶悪事件はたいていの場合、近代の大都市の片隅でおこなわれる傾向がある。歪みきっ…

荻野洋一の「2022年映画ベスト10」

荻野洋一の「2022年 年間ベスト映画TOP10」 「映画だけが……」とゴダールがつぶやく

リアルサウンド映画部のレギュラー執筆陣が、年末まで日替わりで発表する2022年の年間ベスト企画。映画、国内ドラマ、海外ドラマ、ア…

荻野洋一の「2021年映画ベスト10」

荻野洋一の「2021年 年間ベスト映画TOP10」 登場人物と私たち自身の今が接続/浸透

リアルサウンド映画部のレギュラー執筆陣が、年末まで日替わりで発表する2021年の年間ベスト企画。映画、国内ドラマ、海外ドラマ、ア…

荻野洋一の『イン・ザ・ハイツ』評

密集・密接・密着を讃美する奇跡の大作 愛すべき人の体温を思い出す『イン・ザ・ハイツ』

いま全世界は隔離の時代にある。3密(密閉・密集・密接)を避け、フィジカル・ディスタンシングは人類共通の合言葉となった。だからこそ…

映画監督・土井裕泰の作家性

“映画監督”土井裕泰の作家性 『花束みたいな恋をした』が描く“特別なことではない時間”

「坂元裕二さんのシナリオが素晴らしい言葉に溢れていたので、私から特別なことは付け加えなくていい、と思いながら作りました」  2…

池松壮亮が歩む映画旅

池松壮亮が歩む映画旅 “沈黙”の2020年から、2021年『アジアの天使』『柳川』への期待

池松「僕自身にとってはすごく難しい役でしたね。まず脚本を読んだときに、恐ろしく優しい男だなと思ったんです。石井(裕也)さんが池松…

荻野洋一の『ワンダーウーマン 1984』評

『ワンダーウーマン 1984』にみるアメリカ近現代史 “ヘスティアの縄”が果たす重要な役割

DCコミックスが誇る女性スーパーヒーロー、ワンダーウーマンのコミック雑誌デビューから70年以上経ってようやく実写による単独主演映…

荻野洋一の「2020年映画TOP10」

年末企画:荻野洋一の「2020年 年間ベスト映画TOP10」 すべてが転覆可能な天/地にほかならない

リアルサウンド映画部のレギュラー執筆陣が、年末まで日替わりで発表する2020年の年間ベスト企画。映画、国内ドラマ、海外ドラマ、ア…

荻野洋一の『わたしの若草物語』評

『ストーリー・オブ・マイライフ』が描く生と死の円環 疾走し続ける4姉妹のきらめき

“Write something for me.”  ーー私のために何か書いて。  数年にわたる闘病の末、ついにみずからの死を…

荻野洋一の『タイガーテール』評

Netflix『タイガーテール』の味わい深いキャスティングと選曲 愛惜と憧憬がにじみ出る物語に

『タイガーテール -ある家族の記憶-』はアメリカ本国での劇場公開がパンデミックのために中止され、Netflix配信のみとなった。…

荻野洋一の『ブロー・ザ・マン・ダウン 』評

『ブロー・ザ・マン・ダウン』が描く、穏やかな狂気の危うさ 女性共同監督の野心的意図を読む

蟄居(ちっきょ)生活が続くなか、劇場で新作映画を観ることのできない世界中の観客がネット配信を通じて映画を観ている。この3月下旬に…

荻野洋一の『リチャード・ジュエル』評

『リチャード・ジュエル』が誘う終わりのない問い イーストウッドの“悪意”を受け考えるべきこと

私たち現代観客は『リチャード・ジュエル』というアメリカ映画をどのように見たらよいのだろうか。一見シンプルなテーマを持ち、ひょっと…

荻野洋一の「2019年映画TOP10」

年末企画:荻野洋一の「2019年 年間ベスト映画TOP10」 多くの女性監督が充実した作品を発表

リアルサウンド映画部のレギュラー執筆陣が、年末まで日替わりで発表する2019年の年間ベスト企画。映画、国内ドラマ、海外ドラマ、ア…

ディズニーによる自己批判『マレフィセント2』

『マレフィセント2』はディズニーアニメに対する自己批判だ ヴィラン相対化時代に描かれたもの

現代映画──とくにハリウッド映画界では、知名度の高いヴィラン(悪役)を主役に昇格させ、彼らの側に寄り添ったスピンオフ映画の製作が…

『ある船頭の話』の現代社会への問い

オダギリジョーの“わがままでぜいたくな”一作 『ある船頭の話』に込められた現代社会への問い

俳優のオダギリジョーが、自身初の長編監督作『ある船頭の話』を完成させた。「俳優をやりながら片手間に監督業に手を出していると思われ…

『アス』は地球最大の革命についての映画だ

『アス』は地球最大の革命についての映画だ ジョーダン・ピール監督から観客への“死刑宣告”

『ブラックパンサー』(2018)が生まれたすぐ後に『アス』のような新種の映画が生まれてくるのは、現代映画の歴史的必然だといえる。…

荻野洋一の『アルキメデスの大戦』評

菅田将暉が演じた主人公は山崎貴の“自画像”だ 『アルキメデスの大戦』が描く倒錯した唯美史観

山崎貴という作り手を、後世の人はいったいどのように評することになるのだろうか? 彼は今や日本を代表するヒットメイカーとなり、多く…