解読『ジョジョの奇妙な冒険』Vol.2 スタンドという“発明”ーー他に類を見ない表現と概念を考察
漫画家・荒木飛呂彦最大の「発明」といえば、それはもちろん、「スタンド」という革新的な超能力表現ということになるだろう。そこで今回…
日野日出志の怪奇漫画、なぜ読者を震撼させるのか 作品集発刊で考える、“視覚表現”より恐ろしいもの
「日野日出志」と聞いて漫画ファンの多くがまず頭に思い浮かべるのは、なんといってもあの、目玉をむき出しにしたおぞましい形相の人々…
ライターが選んだ「2023年コミックBEST3」島田一志編 藤田和日郎の傑作伝記アクション『黒博物館』が完結
2023年に読んだ漫画の中で、個人的に面白いと思ったのは以下の3作であった。 1位『The JOJOLands』 荒…
【追悼】チバユウスケ、著書『EVE OF DESTRUCTION』に遺した言葉「音楽は、音は、ずっと君に残るよ」
この世界には、ロックを歌うためだけに生まれてきたような声の持ち主がいる。2023年11月26日に亡くなったチバユウスケも、そんな…
『幽★遊★白書』は新しい形の「悪」を描いた作品だったーー漫画編集者が実写ドラマ化迫る名作を解説
誤解を恐れずにいわせていただければ、冷戦終結後の1990年代は、「明確な敵」や「明確な悪」が、(少なくとも表面上は)この世から消…
「ボロクソ」で話題、漫画の「持ち込み」は運に左右? 元週刊漫画誌編集者が語るメリットとデメリット
デビューを目指す新人の漫画家が出版社を訪れ、自作の講評を編集者から受ける――いわゆる「持ち込み」が、いま、SNS上で問題視されて…
アニメ版完結目前! 『進撃の巨人』がいまなお多くのファンを魅了し続けている理由を徹底解説
※本稿は、『進撃の巨人』のネタバレを含みます。原作コミックおよびテレビアニメシリーズを未読・未見の方はご注意ください。(筆者) …
一冊の本が人生を変えるーー宮﨑駿『君たちはどう生きるか』は“本の力”を描いた映画だった
※本稿は、映画『君たちはどう生きるか』(宮﨑駿監督)のネタバレを含みます。同作を未見の方はご注意ください。(筆者) あなたは…
激しいパンクの響きには“優しさ”が込められているーーISHIYA『Laugh Til You Die 笑って死ねたら最高さ!』レビュー
かつてTHE BLUE HEARTSの甲本ヒロトは、パンクロックのことを「やさしいから」好きだと歌った(※)。 ※「パンク・ロ…
新連載:解読『ジョジョの奇妙な冒険』 第一回「“ジョジョ”という名の時代を越えたヒーローたちの誕生」
すべては1986年に始まった。その年の12月2日に発売された「週刊少年ジャンプ」1987年1・2号にて、荒木飛呂彦の『ジョジョの…
荒木飛呂彦最新作『ザ・ジョジョランズ』ジョディオ・ジョースターに「黄金の精神」は宿っているか
※本稿は、荒木飛呂彦『The JOJOLands(ザ・ジョジョランズ)』(集英社)のネタバレを含みます。同作を未読の方はご注意く…
”マイナー”精神を失わないままに”メジャー”で活躍する数少ない鬼才、古屋兎丸の自伝的作品「1985年のソドム」
「1985年」は、日本のロック史を語るうえで、それなりに重要な意味を持った1年であったといえるだろう。 たとえば、同年4月2…
中国の歴史・思想・文化と日本のロボットアニメが融合 注目のSF小説『鋼鉄紅女』の面白さ
霊蛹機(れいようき)と呼ばれるその機体(巨大ロボット)を動かす力の源は、男女ペアのパイロットによる陰と陽の“気”の流れである。…
『呪術廻戦』“最強の呪術師”五条悟が「若人の青春」を守ろうとするワケは? 心に刻まれた“2つの後悔”
※本稿は、『呪術廻戦』(芥見下々/集英社)のネタバレを含みます。同作を未読の方はご注意ください。(筆者) 現在、MBS/TB…
『THE FIRST SLAM DUNK』原作との最大の違いは“人生”を描いたことだった 国内の上映終了に寄せて
※本稿は、映画『THE FIRST SLAM DUNK』のネタバレを含みます。同作を未見の方はご注意ください。(筆者) 8月…
旧ソ連の珍品「肋骨レコード」とは? ディスクユニオンのレコード・バイヤーによる解説本が面白い
いささか唐突ではあるが、「肋骨レコード」なるものをご存じだろうか。1940年代から1960年代の旧ソ連で密造された、なんとも怪し…
『鬼滅の刃』刀鍛冶の里編――「兄」と「剣士」の狭間で炭治郎が迫られた“究極の選択”を考える
※本稿は、『鬼滅の刃』(吾峠呼世晴/集英社)のネタバレを含みます。同作を未読の方はご注意ください。(筆者) 6月18日(日)…
『鬼滅の刃』“痣”を発現させた炭治郎は25歳までに死んだのか? 歴代の「痣者」たちの宿命から考察
※本稿は、『鬼滅の刃』(吾峠呼世晴/集英社)のネタバレを含みます。同作を未読の方はご注意ください。(筆者) 『鬼滅の刃』には…
映画『岸辺露伴ルーヴルへ行く』原作を補う”改変”が見事 高橋一生が見せた、最も切ない「ヘブンズ・ドアー」の卓越さ
※本稿は、映画『岸辺露伴ルーヴルへ行く』とその原作コミックのネタバレを含みます。両作を未見・未読の方はご注意ください。(筆…
『鬼滅の刃』“霞柱”時透無一郎はなぜキレたのか 壮絶な過去と兄・有一郎の言葉を振り返る
※本稿は、『鬼滅の刃』(吾峠呼世晴/集英社)のネタバレを含みます。同作を未読の方はご注意ください。(筆者) テレビアニメ『鬼…
『鬼滅の刃』で吾峠呼世晴が甦らせた「鬼」の多様なイメージとは? 死霊や妖怪の総称としての原型を辿る
何をいまさら、という話かもしれないが、『鬼滅の刃』(吾峠呼世晴)を再読していて、ふと疑問に思うことがあった。それは、同作で描かれ…
アニメ『鬼滅の刃』と映画『SLAM DUNK』、原作の魅力の1つ“小ネタのギャグ”をどう描いた? 漫画編集者が分析
テレビアニメ『鬼滅の刃 刀鍛冶の里編』と、映画『THE FIRST SLAM DUNK』。話題の2作を観て、ふと思ったことがある…
『鬼滅の刃』“風柱”不死川実弥が炭治郎にキれた本当の理由とは? 「柱合裁判」の真実を考察
※本稿は、『鬼滅の刃』(吾峠呼世晴/集英社)のネタバレを含みます。同作を未読の方はご注意ください。(筆者) 5月14日に放送…
『鬼滅の刃』甘露寺蜜璃の刀は実在する? アニメで動く彼女の剣さばきに注目
※本稿は、『鬼滅の刃』(吾峠呼世晴/集英社)のネタバレを含みます。同作を未読の方はご注意ください。(筆者) あいかわらず『鬼…
恐怖と笑いは紙一重? 『地獄楽』に出てくる化物たちはなぜ“怖い”のか
※本稿は、『地獄楽』(賀来ゆうじ/集英社)のネタバレを含みます。同作を未読の方はご注意ください。(筆者) 現在放送中のテレビ…
『鬼滅の刃』時透無一郎&不死川玄弥が取り戻した“人間らしさ” 一見対照的なふたりの共通点を考察
※本稿は、『鬼滅の刃』(吾峠呼世晴/集英社)のネタバレを含みます。同作を未読の方はご注意ください。(筆者) 現在、テレビアニ…
『鬼滅の刃』鬼殺隊の剣士たちが目指した“夜明け”が意味するものとは? 「大正」という時代設定を考察
※本稿は、『鬼滅の刃』(吾峠呼世晴/集英社)のネタバレを含みます。同作を未読の方はご注意ください。(筆者) 吾峠呼世晴の『鬼…
坂本龍一自伝『音楽は自由にする』を読む YMOさえ「誘われて」始めた男が傾倒した「映画」への思い
坂本龍一とは何者だったのか。むろん、優れた音楽家であったことは間違いないだろう。だが、その一方で、数々の映画やCMに出演したり、…
『鬼滅の刃』炭治郎はなぜ柱になれなかった? その条件と“お館様の意図”を考察
※本稿は、『鬼滅の刃』(吾峠呼世晴/集英社)のネタバレを含みます。同作を未読の方はご注意ください。(筆者) 本日4月23…
『鬼滅の刃』日輪刀はなぜ鬼を斬ることができるのか “異能をもって異能を制す”刀鍛冶の力
※本稿は、『鬼滅の刃』(吾峠呼世晴/集英社)のネタバレを含みます。同作を未読の方はご注意ください。(筆者) 本日4月16日(…
劇団四季が舞台化する『ゴースト アンド レディ』は優れた恋愛漫画 藤田和日郎が描きたかったこと
2024年5月、劇団四季によるミュージカル『ゴースト&レディ』が上演される(演出:スコット・シュワルツ)。原作は、『うしおととら…
江口寿史 展覧会「東京彼女」レポート “街“と“時代“を“ポップ“に切り取るアーティストとしての本質
現在、東京ミッドタウン日比谷(6F BASE Q HALL)にて、江口寿史のイラストレーション展「東京彼女」が開催中である(4月…