『古見さん』は“かつての高校生”こそ胸に響く 水橋文美江が描く心の機微
『古見さんは、コミュ症です。』(NHK総合)に癒されてばかりの月曜日の夜である。増田貴久や城田優ら30代の俳優たちをはじめ、あえ…
『お耳に合いましたら。』に凝縮された幸せな時間 「一人ではない」というメッセージ
毎話観終わったらじんわり涙してしまうドラマがある。木曜日深夜0時30分から放送中の『お耳に合いましたら。』(テレビ東京系)だ。 …
脚本家・野木亜紀子のドラマは何を描き出したのか? 7人の評論家の視点から見えてきたもの
2016年に放送され、社会現象を巻き起こしたテレビドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(以下『逃げ恥』)。新垣結衣主演、星野源が相手…
『ハコヅメ』が傑作“お仕事ドラマ”になった理由 不真面目さと真面目さの絶妙なバランス
願わくば、そう 悲劇よりも喜劇よりも 見ていたいのは 奇跡のような当たり前を照らす この日常 ドラマ『ハコヅメ~…
「もし、あの時こうしていたら」選ばなかった人生を想像する痛切な物語 カツセマサヒコ『夜行秘密』
これは、幾重にも重なった「後悔」の物語だ。「あの時、こうしていれば」「あの時、こうしなければ」彼は/彼女は……と思いをめぐらせ、…
『孤独のグルメ』『サ道』は最も今を反映した作品に “楽しみは奪えない”メッセージ
今、私たちの日常に最も近いドラマがある。テレビ東京で毎週金曜深夜に放送中の2本、『孤独のグルメ Season9』、『サ道2021…
複数の“愛”の謎を解き明かす物語 『親愛なる君へ』が描く現実は決して他人事ではない
台湾映画『親愛なる君へ』が、7月23日より公開された。世界的評価を受けた『一年之初(一年の初め)』や『ヤンヤン』を手掛けたチェン…
『重版出来!』が描いた“出版・書店業界のリアル” 藤原奈緒がお仕事ドラマとして読み解く
7月20日に評論集『脚本家・野木亜紀子の時代』がリアルサウンド運営元の株式会社blueprintより刊行される。 >>購入ペー…
『重版出来!』『逃げ恥』『MIU404』……ドラマ評論家7名が考察した書籍『脚本家・野木亜紀子の時代』刊行へ
脚本家・野木亜紀子が手掛けた大ヒットTVドラマ7作品を、気鋭のドラマ評論家7名が考察する評論集『脚本家・野木亜紀子の時代』が、7…
児童虐待、介護、毒親……本屋大賞受賞作『52ヘルツのクジラたち』は“誰にも届かない声”を拾う
先日、「本屋大賞」の2021年受賞作が発表された。本屋大賞とは、全国の新刊書店に勤務する全ての書店員が投票資格を持ち、一年間に出…
坂元裕二が描き続ける恋と愛の狭間 『花束みたいな恋をした』が突き付ける世知辛い現実
麦「分けちゃダメなんだって、恋愛は」 絹「恋愛はひとりに一個ずつ」 菅田将暉演じる麦と、有村架純演じる絹は冒頭の場面におい…
『天国と地獄』“入れ替わり劇”の根底にあるコロナ禍の現在 北村一輝×柄本佑にも要注目
それを拾って、役立てようと 僕は思ったわけでもないが なぜだかそれを捨てるに忍びず 僕はそれを、袂に入れた。 (「月…
高橋一生×森下佳子のキーワードは“月” 『おんな城主 直虎』から『天国と地獄』へ続く“宿命”
いよいよ新日曜劇場『天国と地獄 ~サイコな2人~』(TBS系)が放送される。綾瀬はるかと高橋一生が、まさかの「入れ替わり」に翻弄…
柳美里『JR上野駅公園口』が世界で評価された理由とは? コロナ禍の現在をも照射する力
2014年に刊行された小説を、今、多くの人が手にとっている。柳美里による『JR上野駅公園口』(河出書房新社)である。 202…