『ゴジラxコング 新たなる帝国』の理知的な試み アダム・ウィンガードがなし得た偉業とは
ワーナー・ブラザースとレジェンダリー・ピクチャーズ、東宝の提携によるハリウッド版ゴジラシリーズに、『キングコング:髑髏島の巨神』…
アンドリュー・ヘイは山田太一の物語をどう映像化した? 『異人たち』が描いたテーマを考察
日本の映画、TVドラマ、演劇に大きな足跡を残した脚本家・山田太一。2023年11月に惜しくもこの世を去ってしまったが、その仕事の…
『フォールアウト』が原作ゲームファンから支持された理由 風刺精神が活かされた内容に
核戦争後の荒廃した環境でのサバイバルを、凝りに凝った設定と、大勢の深みあるキャラクターたちの営みや戦闘、人間ドラマなどで表現した…
『シュガー』ハードボイルド的主人公の存在意義を考察 引用されたクラシック映画の数々も
近未来SFながら往年の本格的なフィルムノワールの空気を再現した、ヒュー・ジャックマン主演の『レミニセンス』が公開された2021年…
『寄生獣 -ザ・グレイ-』なぜ原作ファンに認められる結果に? シリーズのテーマを考察
日本の漫画家のなかでも一線を画した、鋭く知性的な作風で知られる岩明均による、大ヒット作品『寄生獣』。その映像化作品は、大胆なアレ…
『オーメン:ザ・ファースト』は前日譚として出色の出来 描かれた恐怖の画期的な試みとは
有名ホラー映画の過去のエピソードを描く、いわゆる“前日譚(ぜんじつたん)”を題材にした後年の作品が、近年いろいろと公開されている…
Netflix映画『恐怖の報酬』は意義深い“現代版リメイク”に オリジナル版と比較考察
フランスを代表するサスペンス映画の名作といえば、筆頭に挙がるのがアンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督の『恐怖の報酬』(1953年)…
Netflix版『三体』が人類に問いかける重要なメッセージとは? 賛否の声飛び交う理由を考察
近年、中国、韓国など、アジア圏から発信されるSF小説が、世界的な人気を得ている。そのなかでもブームの火付け役となり、最大のヒット…
主人公はNY? 『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』のノスタルジックな内容を考察
アメリカの娯楽映画の一つの金字塔といえる『ゴーストバスターズ』第1作(1984年)の公開より、ちょうど40年の月日が流れた。この…
『オッペンハイマー』に対する日本の観客の向き合い方を考える 映画の枠を超えた“警鐘”に
多くの映像作家とは異なるスケール、アプローチで、観客に新たな感覚を呼び覚まし、従来の映画の枠をはみ出すような作品を撮り続けてきた…
北欧発の新たな“問題作” 『ゴッドランド/GODLAND』は生身のアイスランドをあぶり出す
厳しい気候と巨大な氷河で知られる、北大西洋の孤島「アイスランド」。冬は極寒の地となり、夏至の頃には太陽が一日中沈まない「白夜」が…
ジェイク・ギレンホールにまたしても驚かされる 現代に蘇った『ロードハウス/孤独の街』
どんな役にも対応できる「カメレオン俳優」と評価されてきた、演技巧者ジェイク・ギレンホール。2023年3月、世界最大の総合格闘技団…
『変な家』なぜ賛否分かれる評価に? WEBと映画の繋がりが指し示す業界の未来を考える
WEBメディア「オモコロ」に掲載され、ネット上で話題となった記事、「【不動産ミステリー】変な家」(※)。「フェイクドキュメンタリ…
『デューン 砂の惑星PART2』は映画史に刻まれる作品に 超絶的スペクタクルと“倫理的葛藤”
『スター・ウォーズ』シリーズや『風の谷のナウシカ』、『アバター』シリーズなどにもインスピレーションを与えたと噂されるなど、多くの…
『キングスマン』との違いは? 『ARGYLLE/アーガイル』を“虚構”のキーワードから紐解く
コミックを原作とするヒーロー映画『キック・アス』に関連するシリーズや、同じくコミック原作の英国スパイ映画『キングスマン』シリーズ…
大きなスケールで描く、ごく個人的な変化 『スペースマン』にみる、SF的題材が人気な理由
テッド・チャンの短編小説を映画化したドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作『メッセージ』(2016年)、ブラッド・ピット主演のオリジナル映画…
タイカ・ワイティティによる娯楽作 『ネクスト・ゴール・ウィンズ』の裏にあるものを読む
ナチスドイツの虐殺というシリアスな題材に独自のユーモアを加えた鮮烈な作風によって、オスカー脚色賞受賞となった『ジョジョ・ラビット…
興行成績不振、内容に対して厳しい批判の声も 『マダム・ウェブ』の長所と短所を検証
マーベル・コミックスのコミック作品で、未来予知などの超常的な能力を駆使し、スパイダーマンの活躍を指導者として助けてきたヒーロー、…
『忍びの家』なぜ国内外で大ヒット? マーケティング的なバランス感覚が成功の鍵に
Netflixのトップチャートで異変が起きた。日本をはじめ、インド、香港、タイを含む16の国と地域で、Netflix製作の日本の…
【ネタバレあり】『ボーはおそれている』徹底考察 アリ・アスターが描く“究極の恐怖”とは
不穏さが濃厚に漂う独創的な世界に観客を誘い、衝撃的な体験へと導く恐怖映画を提供することで、多くの“不安に陥りたい”ファンを生み出…
コールマン・ドミンゴがオスカーノミネート 『ラスティン』が“いま”製作された大きな意義
ジェフリー・ライト(『アメリカン・フィクション』)やキリアン・マーフィー(『オッペンハイマー』)らとともに、第96回アカデミー賞…
『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』徹底解説 原作からの“脱構築”的試みを読む
高畑勲監督、宮﨑駿監督に続く、日本のアニメ界の巨匠・押井守監督。その代表作として、『GHOST IN THE SHELL / 攻…
ビクトル・エリセの“映画愛”がつまった驚くべき傑作 『瞳をとじて』が語りかけること
テレンス・マリック監督やレオス・カラックス監督、はたまたユーリ・ノルシュテイン監督のように、多くの観客や批評家、そして他の映画監…
チャーリー・カウフマンらしい“仕掛け”も 『オリオンと暗闇』のユニークな物語を解説
『シュレック』シリーズや『ヒックとドラゴン』シリーズなど、数々の劇場アニメーション作品を送り出してきた、ドリームワークス・アニメ…
『「鬼滅の刃」絆の奇跡、そして柱稽古へ』は劇場鑑賞の価値あり? 鍵となるアニオリ描写
吾峠呼世晴の大ヒット漫画を原作として、映画界、アニメ界の常識を超えるフィーバーを巻き起こしたアニメーション作品、『鬼滅の刃』。2…
スピルバーグ製作総指揮『マスターズ・オブ・ザ・エアー』が呼び覚ます善悪についての考え
ナチスドイツと戦う歩兵連隊の戦いを描いた『バンド・オブ・ブラザース』、海兵隊の太平洋戦線での日本軍との戦いを描いた『ザ・パシフィ…
『哀れなるものたち』が映し出す“現在”の問題 奇妙な物語と過激な描写を通して伝えること
野蛮さと洗練されたセンスという、一見矛盾した要素を併せ持つスタイルが、観る者たちの心をざわつかせ、類まれな知性と才能でアートフィ…
『ゴールデンカムイ』にみる原作と映画の関係性 今後の実写化映画の可能性を考える
『週刊ヤングジャンプ』での連載が終了し、アニメシリーズも制作されている人気漫画作品『ゴールデンカムイ』。近年、邦画界において漫画…
『白日青春-生きてこそ-』は意義深い一作に アンソニー・ウォンの人間性に心打たれる
『インファナル・アフェア』シリーズや『頭文字D THE MOVIE』(2005年)、『ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝』(20…
支持されない作品がなぜ大ヒット? 『Lift/リフト』から考える配信作品のあり方
コメディアンで俳優のケヴィン・ハートは、近年、配信業界で最も精力的に仕事をしているスターの一人だ。Netflixで配信が開始され…
『アクアマン』シリーズが魅力的な映画となった理由 娯楽要素の裏にある重要なメッセージ
ワーナー・ブラザースによるDCコミックス原作映画が、ジェームズ・ガンとピーター・サフランが統括する新しい体制「DCスタジオ」によ…
『ポケモンコンシェルジュ』は“時代”を象徴する一作 “バトル”ではなく“癒し”を描く試み
近年、世界で多くの人々が自宅にこもらざるを得ない環境下で、より躍進したといえるのが、映像配信サービスやゲーム業界だ。なかでも、N…
『雪山の絆』はアメリカ映画の変革を促す一作に 細部に垣間見えるJ・A・バヨナ監督の意図
航空機がアンデス山脈に墜落し、生存者たちが雪山で72日間を生き抜いたという、1972年の「ウルグアイ空軍機571便遭難事故」。そ…
『終わらない週末』はなぜ批評家と観客の間で評価が割れているのか? ネタバレありで解説
週末を家族で穏やかに過ごそうとしていたら、刻々と“終末”が迫っていた……! そんな、おそろしいシチュエーションを、豪華キャストで…
『Saltburn』が真に描いたものは何だったのか 再び証明されたエメラルド・フェネルの才能
現在、世界の至るところで問題になっている性加害問題を個性的なアプローチで鮮烈に描き、「#MeToo」運動が顕著になってきた時代を…
『REBEL MOON — パート1』は驚きの内容に 面白さは『スター・ウォーズ』続三部作以上?
ハリウッドで多くのヒット作を連発してきたザック・スナイダー。ワーナー・ブラザースによるDCコミックス原作映画の中心となるクリエイ…
『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』から考える、原作のあるアニメーション映画の意義
『週刊少年ジャンプ』のアニメ化作品がアニメーション界、映画界で大きな反響を呼んでいるなか、WEB版の『少年ジャンプ+』で連載中の…
小野寺系の「2023年 年間ベスト映画TOP10」 希望の灯を絶やさないために
リアルサウンド映画部のレギュラー執筆陣が、年末まで日替わりで発表する2023年の年間ベスト企画。映画、国内ドラマ、海外ドラマ、ア…
『マエストロ:その音楽と愛と』は何を表現した? ブラッドリー・クーパーが鳴らす警鐘
俳優として高い評価を受けながら、『アリー/ スター誕生』(2018年)で監督としても大きな成功を収めることとなった、ブラッドリー…