最悪版『君の名は。』!? 『ザ・スイッチ』の過激な描写の裏にある真っ当なテーマ
大ヒットしたアニメーション映画『君の名は。』は、高校生の男女の身体が入れ替わる設定のロマンティックな恋愛ストーリーだった。今回紹…
追悼・田中邦衛さん 日本の映画界、TV界が“大俳優”を失った以上の象徴的な意味
多数の映画、TVドラマなどで活躍した田中邦衛が3月24日に88歳で亡くなった。10年ほど前から出演の仕事を離れ、自宅や施設で療養…
マンハッタンの緊急事態をサスペンスフルに描く 『21ブリッジ』で辿る様々な犯罪映画の記憶
アメリカ最大の都市であるとともに、世界の最先端であり続けるニューヨーク。さらにその中核といえるのが、経済の中心地ウォール街や、ミ…
ただの子ども向け料理番組ではない ミシェル・オバマ出演『ワッフルとモチ』のメッセージ
大きな話題となったストップモーション・アニメーション『PUI PUI モルカー』のTV放送が終了し、“モルカー・ロス”なる喪失感…
映画『モンスターハンター』は本当にテーマ性が希薄なのか 娯楽作品としての構造を紐解く
カプコンの同名大ヒットゲームシリーズをハリウッドで実写映画化した『モンスターハンター』は、同じく日本の大ヒットゲームの映画化作品…
『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』が描く、現在のアメリカの社会状況とヒーローの内面
『ワンダヴィジョン』に続く、マーベル・スタジオのドラマシリーズ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』は、フライトスーツを装着して…
“現代的”なファミリー映画として成立した『トムとジェリー』 “破壊と再生”の仕掛けを読む
ウィリアム・ハンナとジョセフ・バーベラによる、劇場短編アニメーションとTVアニメーションシリーズとして、1940年の初公開以来、…
『ラーヤと龍の王国』にみたディズニーの変化 革新的な作品となった理由を解説
ディズニーによるファンタジックなアドベンチャー大作『ラーヤと龍の王国』。本作に驚かされるのは、ディズニーの劇場アニメーションとし…
“獅子の時代”から“幼な子の時代”へ 『すばらしき世界』でも名演見せた役所広司の魅力
日本映画を代表する、ナイスミドルのナンバーワン俳優。それが俳優・役所広司のパブリックイメージだろう。先日、主演作である西川美和監…
完成度はディズニーの歴史上随一 “体感型”の『ファンタジア』は映画館で真価が味わえる
アニメーションの歴史の中で、最も影響力を持ち、世界の誰よりも業界やアニメの表現を変革させてきたウォルト・ディズニー。彼が存命中に…
【ネタバレ】『エヴァ』は本当に終わったのか 『シン・エヴァンゲリオン劇場版』徹底考察
※本稿には、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の結末を含む内容への言及があります。 2007年からシリーズの公開が始まった、『…
アカデミー賞長編アニメ映画賞を予想 『鬼滅の刃』『音楽』など日本作品の評価は?
第93回アカデミー賞のノミネート作品が3月15日に発表されるにあたり、長編アニメ映画賞部門にエントリーされた日本のアニメ6作品の…
トム・ハンクスとポール・グリーングラスの“代表作”に 『この茫漠たる荒野で』が非凡な理由
様々な現実の社会問題を作品の中で描いてきた映画監督として、いまや巨匠といえるほど大きな存在となっているポール・グリーングラス。そ…
製作者にとっては“制約”も? 相次ぐ『週刊少年ジャンプ』作品アニメ化について考える
2016年に公開され、大ヒットを記録した、新海誠監督の劇場長編アニメーション『君の名は。』。その予想以上の盛り上がりは、一つの結…
エリサ・ラム事件の真相に迫る いまこそ観るべき『事件現場から:セシルホテル失踪事件』
2013年、インターネット上で、ある奇妙な動画が世界中に拡散し、話題を呼ぶことになった。それは、ホテルのエレベーター内に設置され…
『PUI PUI モルカー』は“約束された成功作”だった? 多くの人々を惹きつけた理由を考察
ふわふわした、つぶらな瞳のモルモットが、車と融合……! ネコバス以来といえる、生き物と車が組み合わされた奇想天外なキャラクター“…
人間の心と社会の闇を深くえぐる “ワールドクラス”の日本映画となった『すばらしき世界』
自らの脚本によって、リアリティある人間ドラマを映画監督として描き続けてきた西川美和。この度、その作品のなかでも、驚くほど濃厚で、…
『犬鳴村』のスケールを大きく超える恐怖表現 『樹海村』の恐怖の源泉を考察する
90年代の終わりから2000年代にかけて、ブームを巻き起こし、「Jホラー」として世界的な注目を集めた日本のホラー映画。その代表的…
クリストファー・プラマーは“伝説的俳優”だった 長い俳優人生と残したイメージを振り返る
俳優クリストファー・プラマー氏が、今年2月5日に、アメリカのコネチカット州ウェストンの自宅で亡くなった。俳優である妻エレイン・テ…
"なりたい自分"になることに共感し、心揺さぶられる『MISS ミス・フランスになりたい!』
美貌や個性を競い合い、フランス各地の大会で勝ち上がった女性たちが、さらにフランス全土の頂点を目指す「ミス・フランス」。1920年…
ロバート・ロドリゲスによる“ヒーロー集結作品” 『ヒーローキッズ』の痛烈なメッセージ
近年、怒涛の勢いを見せているスーパーヒーローたちが集合するアクション大作映画『アベンジャーズ』シリーズ。2021年は、その展開を…
『犬鳴村』はただ絶叫するだけのホラー映画ではない 描かれた“真の恐怖”に迫る
「Jホラー」の旗手として国内外に名を馳せる清水崇監督の映画『樹海村』の公開を記念して、同じく清水監督が撮った『犬鳴村』(2020…
『花束みたいな恋をした』はなぜ観客の心に響くのか 菅田将暉と有村架純の役柄から紐解く
W主演の菅田将暉と有村架純、脚本の坂元裕二、監督の土井裕泰と、映画『花束みたいな恋をした』は、TVドラマと映画を横断する主要キャ…
“天才的な泥棒”がフランス流で描かれる 『Lupin/ルパン』に込められた原作の“エスプリ”
イギリスに名探偵シャーロック・ホームズがいるのなら、フランスには怪盗紳士アルセーヌ・ルパンがいる。ともにそれぞれの国を代表する、…
チャドウィック・ボーズマン遺作 『マ・レイニーのブラックボトム』が痛烈に描く社会問題
2020年8月、病によって43歳の若さでこの世を去った俳優チャドウィック・ボーズマン。アフリカ系初のメジャーリーガーだったジャッ…
原点に立ち返った新しい『スター・ウォーズ』 『マンダロリアン』が高評価を得た理由を解説
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015年)よりスタートした、ディズニー主導による新しい『スター・ウォーズ』シリーズ、「続…
『ワンダヴィジョン』がシットコムとして作られた意味 仕掛けられた“謎”とともに考察する
世界で猛威を振るっている、新型コロナウイルス感染症。その影響は、製作映画公開のロードマップを順調にこなしていたマーベル・スタジオ…
“三国志ファン”が表明したい『新解釈・三國志』への違和感
TVドラマ『勇者ヨシヒコ』シリーズや実写映画『銀魂』シリーズなどを手がけてきた福田雄一が監督と脚本を務め、「三国志」を題材に大泉…
『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 DEATH(TRUE)2/Air/まごころを、君に』が“圧倒的”である理由
通称“旧劇場版”と呼ばれる、『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 DEATH(TRUE)2/Air/まごころを、君に』が上映中だ。『ヱ…
『パラサイト 半地下の家族』はいまこそリアル? 地上波初放送前にチェックしたい5つのポイント
『パラサイト 半地下の家族』は、この1年間で“伝説”になったといえる韓国映画だ。カンヌ国際映画祭で韓国初の最高賞を獲得し、アカデ…
『ソウルフル・ワールド』が伝える人生の醍醐味 ジャズミュージシャンの物語になった理由とは
「音楽は空気の中に消えていき、二度と取り戻すことはできない」(ジャズプレイヤー エリック・ドルフィー) ジョン・ラセターがピ…
『私をくいとめて』から考える“新しい恋愛ストーリー像” いかに女性が“変わらない”でいられるか
オタク女子の恋愛模様から同時代、同年代の女性の自意識を反映させた映画『勝手にふるえてろ』は、新たな波を感じさせる作品だった。その…
1980年代と現在がつながる構図に、“真実と嘘”というテーマ 『ワンダーウーマン 1984』を解説
ヒーロー映画『ワンダーウーマン』(2017年)で女性監督映画最大のヒットという偉業を成し遂げた、パティ・ジェンキンス監督と、主演…
キム・ギドク監督の死から考えなければいけないこと これからの映画界をより良いものにするために
2020年12月11日、韓国のキム・ギドク監督が新型コロナウイルス感染症によりラトビアの地で急逝した。ヴェネチア、ベルリン、カン…
年末企画:小野寺系の「2020年 年間ベスト映画TOP10」 作り手の真摯な熱意と自由な表現
リアルサウンド映画部のレギュラー執筆陣が、年末まで日替わりで発表する2020年の年間ベスト企画。映画、国内ドラマ、海外ドラマ、ア…
『ワンダーウーマン』で描かれた歴史は現在とリンク 問題や可能性を内包した大ヒット作を振り返る
コミックヒーローの実写映画化作品『ワンダーウーマン 1984』公開にあわせ、前作『ワンダーウーマン』が、2020年12月26日2…
ジョージ・クルーニーらしい個性的なSF映画 『ミッドナイト・スカイ』が描く“過酷な未来の姿”
俳優としても映画監督としても評価され、人道的な活動で社会貢献にも熱心なジョージ・クルーニー。彼が主演と監督を務め、新進の作家リリ…
『透明人間』が描く、現代における恐怖の感覚 リー・ワネル監督の洗練された手腕を読む
もし、プライベートな空間でリラックスしているときに、“見えない何者か”が、すぐそばに潜んで自分をじっと観察しているとしたら、どう…
『魔女がいっぱい』が子どもにとって恐ろしい内容になった理由 原作やニコラス・ローグ版から分析
あのアン・ハサウェイが凄まじく凶悪な魔女を演じることで話題の映画『魔女がいっぱい』は、児童文学を基にした娯楽大作だ。本作の見どこ…