『グリーンブック』観客を楽しませつつ啓蒙する“大衆性”の是非 批判を生む背景から考える
2019年2月24日(現地時間)におこなわれた第91回アカデミー賞。注目の作品賞は『グリーンブック』に与えられた。社会性の強い題…
公開中の話題作を中心に、幅広い作品を映画評論家・ライターが徹底レビュー。
2019年2月24日(現地時間)におこなわれた第91回アカデミー賞。注目の作品賞は『グリーンブック』に与えられた。社会性の強い題…
超巨大な車体に、街が丸ごと乗っている「移動都市」が無数に存在する未来。大地を駆け抜け、大きな都市が小さな都市を追いつめて“喰らう…
大切な人を想うがあまり、強く傷つけてしまうこともある。切ない嘘を乗り越える2人が瑞々しく描かれたSFラブストーリー『九月の恋と出…
第91回アカデミー賞の栄えある作品賞に選ばれたのは、黒人の天才ピアニストと粗野な白人用心棒が、人種差別が根強い1960年代のアメ…
暗闇のスクリーンに、男の横顔が映し出される。耳をつんざくコール音が突如として鳴り響くと、男は慣れたようにヘッドセットを装着する。…
先日開催された、第91回アカデミー賞で、天才黒人ピアニストと粗野なイタリア系の白人用心棒の交流が描かれた『グリーンブック』が作品…
2016年公開の監督作『ムーンライト』で、第89回アカデミー賞作品賞の栄誉に輝いたバリー・ジェンキンス。彼の手がけるあらたなフィ…
世界最大のヒットメイカーとして知られるジェームズ・キャメロン。彼は、世界興行収入歴代1位を記録した『アバター』の制作を開始する前…
ランナーひとりひとりが、それぞれの思惑を胸にゴールを目指すーー映画『サムライマラソン』は、走ること、そして走り続けることの苦しみ…
昨年公開された映画『クワイエット・プレイス 』の「音を立てたら、即死」が記憶に新しいように、「◯◯したら死ぬ」という設定やキャッ…
実写化に限らず、メディアミックスは難しい。ゲームのアニメ化、漫画の小説化、映画の漫画化などなど、表現媒体を変え、なおかつ「原作」…
『クリード 炎の宿敵』はこの十数年間で一番と言っても過言ではないぐらい号泣してしまった作品でした。正直、冷静に鑑賞できたという自…
『ジュリアン』は、一見、DV問題の実態を告発するストレートな社会派映画です。 11歳の少年ジュリアンの両親は、父の暴力が理由…
ジャズ・スタンダードとして知られる「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」がヒットしたのは1962年のこと。当時、ソ連と宇宙開発競争を…
もう、絵に描いたような「愛すべき小品」 この、昨今ではとんと見なくなった、絵に描いたような<愛すべき佳作><小品だが良品>で…
Kis-My-Ft2 北山宏光の初主演映画『トラさん〜僕が猫になったワケ〜』が、2月15日に公開された。興行収入ランキングや観客…
事務所を独立後も精力的に映画やドラマ、舞台に出演している稲垣吾郎。今回彼が演じた男“高村紘”は、なんとなく実家の家業を継いで、そ…
この社会は既に終わっているとはどういうことか 前々回と前回を通じて『A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー』を…
クリント・イーストウッドの前作『15時17分、パリ行き』の公開時に、英字新聞JAPAN TIMESに「日本の批評家は映画監督とし…
オリヴィア・コールマン、エマ・ストーン、レイチェル・ワイズ。3人のキャストが揃ってアカデミー賞の主演、助演女優賞にノミネートされ…
「DCコミックス」のコミック作品を実写映画化した同名映画『アクアマン』が、予想を超えた大ヒットを記録している。世界での興行収入が…
オペラと聴くと、あまりなじみがないなぁと思ってしまいました。思い浮かぶのは、ある日届いた友達からの手紙の最後のほう、パリのオペラ…
「女の子だけが本当の映画を撮れる」 こんな印象的なフレーズが飛び出すのは、80年代後半~90年代生まれの女性の映像作家たちが…
村上春樹の短編小説『納屋を焼く』を原作としたイ・チャンドン『バーニング』は、しかし、原作とまったく異なる主題と余韻を持つ作品であ…
政治家のプライベートなスキャンダルは、果たしてどの程度まで追いかけ、報道するべきなのか? 時は1988年。ジョン・F・ケネデ…
「さよなら、メリー・ポピンズ。またすぐに帰ってきておくれ」 桜通りのバンクス一家に幸せをもたらした魔法使いのナニー、メリー・…
過去何世紀にもわたって、女性は鏡の役割を務めてきました。鏡には魔法の甘美な力が備わっていて、男性の姿を二倍に拡大して映してきまし…
『劇場版 Fate/stay night 』の第2章『lost butterfly』が公開中だ。3部作の2本目というのは興行的に…
1919年1月生まれの米小説家J・D・サリンジャーは、生きていれば今年で100歳。彼の生誕100周年を祝して、というわけでもない…