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目に見えるものが真実とは限らないーー『コンフィデンスマンJP』真のターゲットは誰だ?

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 “コンゲーム”を描いた、オリジナルのコメディ映画『コンフィデンスマンJP』。“コンゲーム”とは、騙し騙され二転三転するストーリーのジャンルを意味し、この系統の代表的な作品には『スティング』(1973)や、『オーシャンズ11』(2001)に続く一連のシリーズなどがある。古沢良太が脚本を手がけ、昨年フジテレビ「月9」枠にて放映された同名ドラマの劇場版であるが、スクリーンで観るに足る、スケールの大きな作品に仕上がっている。

 ドラマ放映時、あまりにも突拍子もない大ウソを連発していた作品なだけに、この映画化の話も疑ってかかる必要があった。それほどまでに、ドラマから今回の映画に至るまで、劇中では観客を呆気にとらせ、置いてきぼりを食わせることもしばしばな“ウソ”の数々が、周到に、そして大胆に散りばめられている。はっきり言って、“ウソを見破る”といった試みは本作には通用しないだろう。そう断言できるほどなのだ。

 これを書くにあたり、いったいどこからネタバレに抵触してしまうか判断しかねるため、なかなか本筋には触れられないところではある。だがざっくりとしたストーリーラインとしては、ダー子(長澤まさみ)、ボクちゃん(東出昌大)、リチャード(小日向文世)、五十嵐(小手伸也)のドラマ版でお馴染みの信用詐欺師に、新たにダー子の弟子のモナコ(織田梨沙)が加わり、香港マフィアの女帝である通称・氷姫(竹内結子)をターゲットに詐欺を仕掛けていくというものだ。さらにそこに、日本のゴッドファーザーとも言われる赤星栄介(江口洋介)、天才的な恋愛詐欺師のジェシー(三浦春馬)といった存在が絡んでくる。それが二転三転……いや、それ以上に展開がひっくり返ることは、ドラマをご覧の方なら想像がつくだろう。しかし、だからといって、ドラマを観ていなければ楽しめない作品というわけではもちろんない。香港を舞台に116分に渡って繰り広げられるハイテンションなコメディは、新たな観客に向けても開かれた作品である。

 本作は、これまでのドラマ版での各話のゲストや、映画のオリジナルキャストが次々と登場し、まるで“俳優コレクション”といった体を取ったものとなっている。本作でも中核を担う江口は、ドラマの第1話でターゲットにされた人物だ。ドラマ・映画のどちらにおいても時系列がコロコロと入れ代わり、ときには大きな時の飛躍さえも当然のこととして展開していくが、江口演じる赤星は、今作でダー子らへの復讐を果たそうと企んでいる。この劇場版が、ドラマ版の時系列においてどのあたりに位置するのか不明瞭だが、彼の執念深さには並々ならぬものがあるようだ。

      

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