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#MeToo時代の今語られるにふさわしいテーマ 『コレット』は一人の女性の自立を描く

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 女性がものを書くとき、そこにはいつも闘いがあったことを私たちはすでに知っている。女性作家ものの映画が次々に公開され、もはや一つの潮流と化している昨今にあって、新たにそのフィルモグラフィーに加わる映画、それが本作『コレット』(2018年)だ。昨年公開された、エル・ファニング主演によるイギリスの女性作家メアリー・シェリーの自伝映画『メアリーの総て』(ハイファ・アル=マンスール、2017年)、今年公開された、著名作家として名を馳せる夫のゴーストライターを務める妻の物語を描いた『天才作家の妻 -40年目の真実-』(ビョルン・ルンゲ、2017年)、来月デジタル配信されることとなった、作家として落ちぶれた女性が著名人の手紙の贋作に手を染める『ある女流作家の罪と罰』(マリエル・ヘラー、2018年)。女性作家たちの苦難や葛藤は、#MeToo時代の今語られるにふさわしいテーマを持っている。

 フランスでもっとも著名な女性作家の一人であるシドニー=ガブリエル・コレット。その波乱万丈と言われる人生にいったい何があったのかを、本作『コレット』は明らかにしていく。映画の序盤、煌びやかな社交場で、装飾の施された生きた亀にコレットが一人話しかけるシーンがある。これはコレットに造詣の深い人であれば、1904年に初めてコレットが実名で刊行した小説『動物の対話』を想起させる描写でもある。コレットはずっと夫ウィリーのゴーストライターであり、一世を風靡した小説『クロディーヌ』シリーズも、彼女の名前は記されなかった。

 コレットは晩年、『わたしの修業時代』(ちくま文庫、工藤康子訳、2006年)と題された回想録を書いている。ウィリーと結婚してから別居するまでの、20歳から33歳までの間が綴られる。コレットの「修業時代」とは、つまりウィリーと共に過ごした日々のことを指す。コレットはウィリーとの最初の結婚が終わったあと、何度か結婚と離婚を繰り返すが、本作ではこの回想録をなぞるようにして、ウィリーとの結婚が中心に描かれる。映画は、コレットが食卓にお茶を運ぶ姿からはじまり、彼女が舞台に一人で立ち、幕が開けられると共に終わる。一人の女性の自立を描く物語でもある。

 主演のコレット役は、ジョー・ライト監督の『プライドと偏見』(2005年)、『つぐない』(2007年)、『アンナ・カレーニナ』(2012年)や、『ある公爵夫人の生涯』(ソウル・ディブ、2008年)など、時代劇を選り好みし、数多く出演してきたイギリスの女優キーラ・ナイトレイが演じる。彼女のコスチュームドレス姿はすでに板についたものだが、本作では男装姿をも颯爽と着こなしてみせる。まだ女性が男性的な服装をすることを許されてはいなかった時代に、男装で生活する勇敢な貴族ミッシーと恋仲に発展したコレットは、自らも男装するようになる。

      

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