作品評の記事一覧

(2487件)

公開中の話題作を中心に、幅広い作品を映画評論家・ライターが徹底レビュー。

『スイング・ステート』を宇野維正がレビュー

誰もが楽しめる知的な政治風刺劇 『スイング・ステート』のコメディ作品としての魅力

2020年はアメリカ映画にとってどんな年だったか? まずは、言うまでもなくパンデミックが広がった3月以降に公開が予定されていた作…

『ドライブ・マイ・カー』脚本の魅力を解説

『ドライブ・マイ・カー』脚本の魅力を徹底解説 “解釈の遅延”という発想とジャンルの横断

最近の濱口竜介監督の勢いが凄まじい。脚本を連名で手がけた『スパイの妻』(2020年)が、ヴェネチア国際映画祭で黒沢清監督に銀獅子…

製作秘話から辿るJPの功績と美しさ

『ジュラシック・パーク』は“最も現実的な恐竜映画”として作られた 虚構を真実に変えた奇跡

1992年9月4日、カリフォルニアの科学者チームが2500万年以上前の琥珀の中に保存されていた絶滅種、ハリナシミツバチからDNA…

『かぐや様 ファイナル』の深部から学ぶもの

『かぐや様』前作からの変化とは? 平野紫耀と橋本環奈が体現する“告白すること”の大切さ

言い訳や、回りくどいヘリクツはどうでもいいから、端的に本心を明かしてほしいーーそんな思いばかりが募るいっぽうのこのご時世。装飾だ…

『ベケット』が映し出す映画史の“記憶”

70年代を中心としたサスペンス映画が現代に蘇る 『ベケット』が映し出す映画史の“記憶”

現代における“映画”とは何なのか……Netflixで配信中のサスペンススリラー映画『ベケット』は、配信作品でありながら、その根源…

『花束みたいな恋をした』と重なる『恋の病』

『花束みたいな恋をした』とも重なる『恋の病』 主人公から学ぶ他者との向き合い方

油断していたら、がつんと頭を殴られたような衝撃を受けた。  8月20日より公開された台湾映画『恋の病 ~潔癖なふたりのビフ…

『ザ・スーサイド・スクワッド』を前作と比較

『ザ・スーサイド・スクワッド』が前作から引き継いだ精神 ジェームズ・ガンの“成長”も

バットマンやスーパーマンをはじめとするヒーローなどに敗れ、収監されたヴィラン(悪党)たちが、アメリカ政府の指揮のもと自滅必至の危…

『フリー・ガイ』を哲学的な切り口から考察

『フリー・ガイ』の内容は意外に深い? 哲学的な切り口から読み解く

日々驚異的なスピードで進歩を遂げている、ビデオゲーム(TV、PCゲーム)の表現力。その技術革新が活かされたリアルな仮想世界を舞台…

『映画クレしん』最新作、傑作と言われる理由

『映画クレヨンしんちゃん』最新作が傑作と言われる理由 子ども向けアニメとしての意義

劇場版『クレヨンしんちゃん』の第29作目『映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園』(以下、『天カス学園』)が、シリーズ屈…

『ワイスピ/ジェットブレイク』の愛と誠実さ

『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』は愛と誠実さに溢れた傑作 人間ドラマにも注目

“悪い連中が悪いことを考えているから、いつもの仲間でシメに行こうぜ!”。本作『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』(2021年…

『ワイスピ/ジェットブレイク』の試みを考察

『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』が長尺となった理由 シリーズ回帰作の試みとは

新作を生み出す度に荒唐無稽な描写がグレードアップしていく、カーアクション映画『ワイルド・スピード』シリーズ。その9作目となる『ワ…

『ジャングル・クルーズ』に反映された思想

『ジャングル・クルーズ』の“現代の映画”としてのスリリングさ 作品に反映された思想を解説

近年、実写映画化企画が立て続いているウォルト・ディズニー・ピクチャーズ。その作品の中には、世界中のディズニーのパークで稼働してい…

『ワイルド・スピード』シリーズ人気の秘訣

『ワイスピ』シリーズ人気の秘訣とは? 『ジェットブレイク』は前作を超えるスケールに

『ワイルド・スピード』シリーズは、これまで2019年のスピンオフを含め2021年までに10作公開されています。1作目公開の200…

バディ映画としての『ヴェノム』

ホラーではなく“ほっこりバディ映画”!? 『ヴェノム』の見どころは“負け犬同志の友情”

今、世界で「スパイダーマン・ユニバース」が盛り上がっている。先週8月1日はスパダーマン誕生の日ということもあり、世界中のファンが…

『すべてが変わった日』が映し出す異常な世界

現代の目で観るからこその切迫感 サイコスリラー『すべてが変わった日』が映す異常な世界

自分の愛する人が苦しめられる……それは人間にとって、最も耐え難い事態ではないだろうか。映画『すべてが変わった日』は、あろうことか…

荻野洋一の『イン・ザ・ハイツ』評

密集・密接・密着を讃美する奇跡の大作 愛すべき人の体温を思い出す『イン・ザ・ハイツ』

いま全世界は隔離の時代にある。3密(密閉・密集・密接)を避け、フィジカル・ディスタンシングは人類共通の合言葉となった。だからこそ…

『ワイスピ ICE BREAK』は重要作

『ワイルド・スピード ICE BREAK』は新章に繋がる重要作 原点へのオマージュも

2001年にシリーズ1作目が公開されて、今年で20年目を迎えた人気シリーズ『ワイルド・スピード』。最初は違法なストリートレースに…

『モンスターズ・ワーク』の新しい価値観

変化したピクサー社の現状にもリンク? 『モンスターズ・ワーク』の新しい価値観

ピクサー・アニメーション・スタジオの代表作の一つであり、現在スタジオの製作を統括するピート・ドクターの当時の奇想が活かされたアニ…

『フィアー・ストリート』は何を描いた?

『フィアー・ストリート』3部作は何を描いた? Netflixとスラッシャー映画の相性

ティーンエイジャーが血まみれになって殺人鬼に追われて、時に惨殺されたり時に立ち向かって返り討ちにしたりするような作品が好きなら、…