『ワイスピ』シリーズ人気の秘訣とは? 『ジェットブレイク』は前作を超えるスケールに

『ワイルド・スピード』シリーズ人気の秘訣

 『ワイルド・スピード』シリーズは、これまで2019年のスピンオフを含め2021年までに10作公開されています。1作目公開の2001年時点でまだMCUは始まっていませんから、21世紀の映画界を当初から引っ張っている人気シリーズと言えます。

 “ワイルド・スピード”とは邦題であり、1作目の原題は『The Fast and the Furious(速さと激烈)』。以後の作品の原題は「Fast and the Furious」をベースにしたタイトルになり、例えば『ワイルド・スピードX2』の原題は『2 Fast 2 Furious』、『ワイルド・スピード ICE BREAK』の原題は『The Fate of the Furious』です。シリーズものであり、話や登場キャラクターはつながっているのですが、いきなり『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』から観ても十分楽しめます。かっこいい奴らと車を使った派手なスーパーアクションが満載。細かな設定とか人物関係がわからなくても見せ場に圧倒されます。

 また、“車の映画”であるのですが、車好きでなくても大丈夫。『ワイルド・スピード EURO MISSION』以降は、ヴィン・ディーゼル演じる主人公ドミニク(ドム)とその仲間たち(いずれも改造車を操り抜群の運転テクを持つ)が、そのスキルを使って世界の平和のために戦う的なスパイアクション的な活劇になっていますから。

 とはいえ今までの流れを知っておきたいという方のために、過去作までの内容を超要約すると以下になります。これだけ頭に入れておけば大丈夫です。

 ドムはこれまでのシリーズでも、アジア人の親友ハン(本作の予告編で姿を見せたことも話題になりました)とその恋人ジゼル、元警官でドムの子“リトルB”を残して殺されたエレナ(エレナを死に追いやった冷酷な悪女ハッカー、サイファーはまだ生きている)……と多くの仲間を失ってきました。その一方で外交保安部という特命チームのホッブス、ハンの親友ショーン、時に敵で時に味方となる元英国特殊部隊の犯罪者デッカード・ショウ(実はハンを手にかけたのはショウ)、ショウの母親でロンドンの犯罪女王マグダレ―ンなど、新たなつながりも生まれました。

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