平野紫耀×橋本環奈の最強実写コンビだけじゃない! 『かぐや様は告らせたい』若手俳優が躍進

『かぐや様』若手俳優の有機的な絡み合い

 好きになる/なられるとはパワーバランスの関係であり、告白をするとは、魂の隷属であるーーそんな、ちょっとばかりひねくれた恋愛観を展開させては観客の笑いを引き出しながら、多少なり教訓めいたものを提示してくれる作品が、『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』である。

 本作は赤坂アカによる同名マンガを、『チア☆ダン〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜』(2017年)や『ニセコイ』(2018年)などの河合勇人監督が実写化したもので、「恋愛頭脳戦」に名乗りを上げる“天才”の男女に、マンガ実写界の新たなプリンスとして昨年から頭角を現している平野紫耀と、同じくマンガ実写化作品で次々とポテンシャルを開花させている橋本環奈がそれぞれ扮している。

 恋愛に関する映画作品は、この世の中に無数にある。それもまるで、“恋愛とはゲームだ”とでも言わんばかりの作品も数多く存在する。人間的な感情のぶつかり合いなどではなく、恋愛の対象となる両者が、互いに互いを冷静に俯瞰して観察し合い、計算高く向き合おうという攻防を捉えたものだ。本作の劇中でも語られるように、恋愛とは、「知略と技術」が重要なのだという。はてさて。

 物語の舞台は、将来を期待されたエリートたちが集う私立・秀知院学園。この学園の生徒会長・白銀御行(平野)と副会長・四宮かぐや(橋本)は、互いに好意を抱きながらも、両者ともども高すぎる知能とプライドが邪魔をして、すれ違いを繰り返してしまっている。

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