作品評の記事一覧
公開中の話題作を中心に、幅広い作品を映画評論家・ライターが徹底レビュー。
現代的マーダーミステリーの決定版 『ナイブズ・アウト:グラス・オニオン』のすごさに迫る
好評を博した、ライアン・ジョンソン監督、ダニエル・クレイグ主演のミステリー映画『ナイブズ・アウト』(2019年)の続編である『ナ…
「アバ体験!!」と叫ばずにいられない 『アバター:WoW』は劇場体験一点突破作品
正直な話、自分は『アバター』(2009年)が好きではない。そんなに面白くないし、なぜ『アバター』が世界興収記録の1位に輝いている…
前作と同じ展開の繰り返し? 『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』に感じた複雑な思い
『ターミネーター』シリーズ、『エイリアン2』(1986年)、『タイタニック』(1997年)、そして『アバター』(2009年)など…
新海誠ワールドを確立させた『すずめの戸締まり』 記憶の集積と向き合う映画鑑賞の醍醐味
彼岸と此岸を隔てるのは、時に川であり門であり、はたまた扉でもある。生と死を描写する物語、あるいはそうした異界へと彷徨うような物語…
『ブラックアダム』は新たな方針と外れたものに? 今後のDCコミックス映画の行方を占う
ワーナー・ブラザースのDCコミックスを原作とする大作映画シリーズが、激動の時を迎えている。ヒーロー大作映画が映画界で最も大きなビ…
『THE FIRST SLAM DUNK』が乗り越えた、「漫画原作アニメーション映画」のジレンマ
高校バスケットボールを題材とした、井上雄彦原作の大ヒット漫画『SLAM DUNK』。90年代に『週刊少年ジャンプ』で連載を続け、…
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー ホリデースペシャル』で思い出す、彼らの愛おしさ
12月も2週が過ぎ、本格的なクリスマスシーズンが到来した。ところで、あなたが“クリスマスの到来”を実感するタイミングはいつだろう…
『ストレンジ・ワールド』は“多様性”を丁寧に紐解く ディズニーが込めたメッセージとは?
ディズニー最新作『ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界』が11月23日に劇場公開された。本作にはウォルト・ディズニー・アニメー…
『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』リアーナが紡いだ“新しいテーマ”を考察
11月11日より公開中の『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』(2022年)。前作『ブラックパンサー』(2018年)は、作…
“生きること”の意味を問う『ギレルモ・デル・トロのピノッキオ』は劇場で体験すべき必見作
ストップモーション・アニメーション映画『ギレルモ・デル・トロのピノッキオ』は、必見の作品だ。Netflixアニメーションとして製…
『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』に刻まれた“3つの進化”
アメリカ映画なのにアメリカは蚊帳の外である。ブラックパンサーはアフリカの秘境で高度な科学技術をもつ架空の王国ワカンダの王であり、…
『ストレンジ・ワールド』がいま公開される意義 描かれた家族3世代の考え方の違い
想像もつかない不思議な光景が広がり、見たこともない生物が活動する世界。自分たちの常識や既存の考え方が通用しない世界。そんな場所で…
『バルド、偽りの記録と一握りの真実』はアレハンドロ・G・イニャリトゥによる『8 1/2』か
『アモーレス・ペロス』(2000年)で鮮烈な長編デビューを果たし、アカデミー賞作品賞を受賞した『バードマン あるいは(無知がもた…
『ジェラール・フィリップ 最後の冬』時代に先駆けた夭折のスター その新しさを再発見する
1959年11月初めのパリ、『勝手にしやがれ』試写の夜、“新しい波”のなかでもとびきり新しい映像で「若い世代の感情を表現している…
『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』で注目したい3つの“火”のモチーフ
『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は、2020年9月18日に公開されたアニメーション映画で、TVシリーズ、外伝を経て公…
『魔法にかけられて2』が描く“おとぎ話”の問題点 15年前の前作からの変化とは?
現代のニューヨークにディズニープリンセスがやってきて大騒動が巻き起こる実写映画『魔法にかけられて』(2007年)は、そのユニーク…
『すずめの戸締まり』はなぜ東日本大震災を描いたのか 『君の名は。』ブームの決算に
20年ほど前、坂本龍一のピアノ・ソロ・コンサートを聴きにいった。当時の日本は、「三共リゲインEB錠」のCM曲「energy fl…
50年代のディオールを堪能 『ミセス・ハリス、パリへ行く』が伝える夢見ることの大切さ
「ロンドンから、家政婦さんがドレスを買いにきたわよ!」 世界的ファッションブランド「ディオール」のメゾンにて、お針子たち、フ…
『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』が戸惑うような展開になった理由
公開当時、史上最高の興行収入を記録するヒーロー映画となった『ブラックパンサー』(2018年)は、アフリカ系のキャストや監督が中心…
“音”を知ればもっと映画が豊かになる! 『擬音 A FOLEY ARTIST』が映画史に投じた一石
映画とは、映像と音が重なりあう芸術だ。この2つは密接に分かちがたく結ばれており、どちらも欠かすことはできない。 サイレント映…
ヴィラン不在? 『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』が前作から継承したバトン
いよいよ11月11日に日本公開された『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』。神秘の国ワカンダと謎の海底王国タロカンの大戦争…
エディ・レッドメインが圧巻の演技を披露 『グッド・ナース』が描いた“おそるべき脅威”
困窮するシングルマザーの看護師(ナース)と、何かと彼女を助けようとする、親切な同僚男性。この二人の看護師の物語を描く『グッド・ナ…
『線は、僕を描く』が珍しい青春映画になった理由 一見地味な映像を通して描いたものとは
『線は、僕を描く』は、珍しいタイプの青春映画だ。水墨画を題材にしているというのももちろんだが、一つのジャンルに打ち込む内容であり…