作品評の記事一覧
公開中の話題作を中心に、幅広い作品を映画評論家・ライターが徹底レビュー。
『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』リバイバルで蘇る“炎”の意志 いま振り返る猗窩座の悲劇
来たる7月18日、いよいよ鬼殺隊と鬼舞辻無惨ら鬼たちとの、最後の戦いが始まる。『劇場版「鬼滅の刃」無限城編』(以下、『無限城編』…
『マインクラフト/ザ・ムービー』が示唆する映画界の変容 ハリウッド映画とゲームの関係
史上最も売れたゲームソフト、『Minecraft(マインクラフト)』。ブロックで構築されたデジタル上の世界を舞台に、広大なフィー…
『#真相をお話しします』映像化の“大胆な仕掛け” 大森元貴&菊池風磨の隠れた一面とは?
波乱に満ち溢れた原作小説を実写映画化するには、このアプローチしかなかったのではないか。そう思ってしまうほど、映画『#真相をお話し…
『サンダーボルツ*』になぜ惹かれるのか? はみ出し者たちだからこそ“共感”できる物語に
「アベンジャーズは来ない」 これは『サンダーボルツ*』の予告映像にもある、CIA長官ヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォンテ…
インド映画×ループもの まさかの組み合わせを最高のバランスで仕上げた『政党大会』が必見
リッチな若者カーリク(シランバラサン)は、飛行機に乗って友人の結婚式へ向かっていた。実は仲間たちと組んで、ある作戦を決行しようと…
『IT’S NOT ME イッツ・ノット・ミー』に詰め込まれた、レオス・カラックスの意志や焦燥
かつて、フランス映画界で「恐るべき子供たち」の一人に数えられ、「アートフィルムのロックスター」や、「新時代のゴダール」などと評価…
『ハボック』は『男たちの挽歌』へのラブレターだ ギャレス・エヴァンスの“過剰さ”が光る
「Havoc」とは日本語で「大混乱」の意である。というわけで、名は体を表すバイオレンスアクション『ハボック』(2025年)がNe…
『パリピ孔明 THE MOVIE』の新鮮な驚き 日本の音楽シーンに希望を感じさせる一作に
『ヤングマガジン』連載中の人気漫画をドラマ化した、2023年秋ドラマ『パリピ孔明』(フジテレビ系)。中国・三国時代の天才軍師、“…
劇場版『名探偵コナン』は“ファン以外”でも楽しめる? 初心者が『隻眼の残像』を観てみた
『名探偵コナン 隻眼の残像』公開初日となる4月18日8時20分、TOHOシネマズ 新宿の売店は既に長蛇の列であった。土曜日の15…
『シンシン/SING SING』が“描いたこと”と“描かなかったこと” 注目すべき芸術表現の特異性
ニューヨークの北、ハドソン川のほとりに、最高レベルの厳重警備で受刑者を収監する、シンシン刑務所がある。映画『シンシン/SING …
映画『ブリジット・ジョーンズ』シリーズを原作小説とともに総括 最終作で終えた“役割”
レネー・ゼルウィガー演じるイギリス人女性“ブリジット・ジョーンズ”の生き様が、多くの観客の共感を呼んだ、大ヒットラブコメディ映画…
『名探偵コナン 隻眼の残像』は悲喜こもごもな大人向けの傑作 “ネタバレなし”で魅力を熱弁
4月18日に公開された劇場版『名探偵コナン 隻眼の残像』。全国各地で行われた深夜の最速上映のチケットは2024年公開の『名探偵コ…
ファン・ジョンミンの“渋み”が絶妙 『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』は“韓国娯楽活劇”新たな傑作
あのド根性熱血刑事が10年ぶりに帰ってきた! 『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』(2024年)は、『ベテラン』(2015年)の続編であ…
『HERE 時を超えて』圧巻の“時間芸術” 原作版の“空間”配置はどう映像化されたのか?
施川ユウキのマンガに、『バーナード嬢曰く。』という代表作がある。 このマンガの独特な面白さを説明するのはなかなかにむずかしい…
【ネタバレあり】『片思い世界』は坂元裕二の集大成に “目に見えないもの”を視覚化する試み
2021年に大ヒットを果たし、異例のロングランを記録した映画、『花束みたいな恋をした』。その監督・土井裕泰と、脚本の坂元裕二によ…
物議を醸した『ホランド』の謎に迫る 再評価されるべきニコール・キッドマンの演技力
長年の映画界への貢献から、「アメリカン・フィルム・インスティチュート」の生涯功労賞を受賞し、新作映画『ベイビーガール』での鮮烈な…
“目覚めの小五郎”の原点がここに 『名探偵コナン 水平線上の陰謀』カッコよすぎる毛利小五郎
劇場版で急にカッコよくなるキャラクターは、どんな作品にもいるものだ。しかし、劇場版『名探偵コナン 水平線上の陰謀(ストラテジー)…
『ミッキー17』映画化は成功したのか? ポン・ジュノらしさと2つの問題点
残酷な債権者に追われるミッキー・バーンズは地球脱出を図り、「エクスペンダブル」(使い捨て人間)として惑星移住船に乗りこむ。実験対…
インド映画に痛快な“教師もの”誕生! 『バーラ先生の特別授業』の型破りな指導は必見
「アクションはアクション映画だけの専売特許じゃないぜ!」……そんな『スナック バス江』(著:フォビドゥン澁川/集英社)の名セリフ…
ポン・ジュノによるマルチバース的全能感の批判的検証 『ミッキー17』で“取り戻す”第一歩
『パラサイト 半地下の家族』(2019年)に『グエムル 漢江の怪物』(2006年)を接ぎ木したポン・ジュノの現在形、それが彼の新…
『名もなき者』はディランの“成熟”をどう描いたのか? “個人”的な音楽と大衆化との葛藤
大衆《フォーク》の象徴から魂の解放へ──『名もなき者』が描くディランの葛藤と成熟 小さい頃、毎週末のように通っていたダイナー…
作間龍斗が内山昂輝から継承した“山田像” 『山田くんとLv999の恋をする』映像化は大成功
原作の実写化やアニメ化といった“メディアミックス”に対して、身構えてしまう人は少なくない。吉と出るか、凶と出るか。思い入れがある…
『名探偵コナン 14番目の標的』が映す毛利一家の絆 小五郎&英理の不器用な夫婦愛にも注目
「おじさんがおばさんを撃ったのは事実でも、それがイコール真実とは限らねぇんじゃないか」 工藤新一の声を使った江戸川コナン…
『ANORA アノーラ』画面構成の意図を紐解く ショーン・ベイカー初期作『Take Out』と比較
2025年がはじまって4カ月。今年はまだスタートしたばかりではあるがアカデミー賞で史上初の単一作品でオスカー4本を獲得した『AN…
混迷を生み出した『白雪姫』の“映画”としての真価は? 実写版独自のテーマを紐解く
グリム兄弟の童話を基に、めくるめくファンタジー世界が圧倒的な表現力で展開する、ディズニーアニメーション『白雪姫』(1937年)。…
実写版『白雪姫』はなぜ批判を受けたのか? レイチェル・ゼグラーの発言を巡る議論を解説
ひょっとしたら実写リメイク版『白雪姫』ほど、公開される前から、そして公開された後からも、酷評の嵐に晒され続けた作品はないかもしれ…
アカデミー賞脚色賞受賞作『教皇選挙』をネタバレありで解説 “挑戦的行為”の意義を考える
さまざまな反応を呼び起こした、第97回アカデミー賞の受賞結果。映画『教皇選挙』が脚色賞を受賞したことも大きな話題となり、その内容…
『ANORA アノーラ』は“ハッピーエンド”なのか? 光と影の“対等”な2人を読み解く
映画『ANORA アノーラ』のどんな煌びやかな場面より、エンドロールの後ろで静かになっている車のワイパーの音が忘れられない。降り…







































