“何者”でもない川村元気が撮る『百花』

プロデューサー、小説家、映画監督 “何者”でもない川村元気が『百花』に込めたものは?

気鋭の映画プロデューサーの長編初監督作品、劇場版『ドラえもん』の脚本家による監督作、原作者が自ら監督――。『百花』という映画に重…

『ヘタな二人の恋の話』インタビュー

街山みほ×佐藤周×いまおかしんじ、新鋭×ベテラン初コンビで描いた『ヘタな二人の恋の話』

新鋭監督とベテラン監督が、監督・脚本としてタッグを組んだ映画『ヘタな二人の恋の話』が7月1日から公開される。  『橘アヤコは見…

『映画秘宝』休刊から3カ月で復刊

『映画秘宝』休刊から3カ月で復刊 編集部が独断と偏見で決める「2010年代映画ベスト10」も

2020年1月21日発売の3月号をもって休刊していた映画雑誌『映画秘宝』が、双葉社より復刊した。  Amazonでは予…

必見の無料公開中インディペンデント映画

濱口竜介『天国はまだ遠い』から小川紗良『最期の星』まで 無料公開中の必見インディ映画を紹介

東京では現在、新作旧作含めて1本も映画が上映されていない。先の大戦末期では、空襲のさなかにも映画は上映されていたというから、空前…

小林勇貴、なぜ『全員死刑』が初商業作に?

狂った野獣=小林勇貴の狂い咲きが始まるーー『全員死刑』を商業映画デビュー作に選んだ理由

ここ数年で、最も勢いを感じさせる日本の若手映画監督と言えば、小林勇貴である。最近の新人監督は天才肌が多い。最初から才能にあふれて…

モルモット吉田『ペンタゴン・ペーパーズ』評

モルモット吉田の『ペンタゴン・ペーパーズ』評:スピルバーグが問う報道をめぐる姿勢

1971年と2045年――2本連続で公開されるスティーヴン・スピルバーグの新作『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』と『レディ…

モルモット吉田の『不能犯』評

松坂桃李、日本映画界に欠かせない俳優に 『不能犯』『娼年』『孤狼の血』まで、その演技を考察

映画の中で描かれる嘘にリアリティを与えるためには、俳優の力が不可欠だ。これが特撮映画ならば、特撮技術とそれを見せるセンスがなけれ…

モルモット吉田の『犬猿』評

『犬猿』は2018年を代表する1作となる 『男はつらいよ』に連なる“愚兄賢弟”と“愚妹賢姉”の物語

外見も性格も、対象的な兄弟と姉妹――『犬猿』は、長らく遠くに行っていた荒っぽい性格の兄・卓司(新井浩文)が、フラリと弟の和成(窪…

『ヘヴンズ ストーリー』監督インタビュー

瀬々敬久監督が語る、『ヘヴンズ ストーリー』から7年の変化 「“自由”が大切な時代になっている」

2010年に公開された瀬々敬久監督作『ヘヴンズ ストーリー』のBlu-ray&DVD が発売中だ。ベルリン映画祭で「国際批評…

『ビジランテ』が描く地方都市の郷愁と断絶

『ビジランテ』は入江悠の次の10年を予感させるーー逃れられない地方都市の“郷愁”と“断絶”

映画に取り込める郷里を持つ映画監督は強い。誰にでも出身地ぐらいはあるだろうが、そこで撮ったからといって、土の匂いや空気まで映画に…

『すばらしき映画音楽たち』レビュー

偉大な映画音楽はいかにして生まれたのか? 圧巻のドキュメンタリー『すばらしき映画音楽たち』評

“映画批評の今”をテーマとした菊地成孔とモルモット吉田との対談(菊地成孔×モルモット吉田、“映画批評の今”を語る 「芸で楽しませ…

菊地成孔×モルモット吉田、映画批評を語る

菊地成孔×モルモット吉田、“映画批評の今”を語る 「芸で楽しませてくれる映画評は少ない」

 菊地成孔の新刊『菊地成孔の欧米休憩タイム』(購入はこちらから)が、現在発売中だ。同書は、英語圏(欧米国)以外、特にアジ…

モルモット吉田の『打ち上げ花火~』評

実写をアニメ化する試みは成功したのか? モルモット吉田の『打ち上げ花火~』評

あらゆる映画が再生産される時代になると、オリジナルへの思い入れなど、初めて観る観客にとっては何の意味もなさなくなる。『打ち上げ花…

『東京ヴァンパイアホテル』は園子温の原点?

『東京ヴァンパイアホテル』は園子温の原点? 映画でもテレビドラマでもない稀有な1本

メジャーで『新宿スワンⅡ』(17年)を、ロマンポルノ・リブートプロジェクトではローバジェットで『アンチポルノ』(17年)を、その…

モルモット吉田インタビュー

映画について書く・語るという行為は新たな時代に突入しているーー『映画評論・入門!』モルモット吉田インタビュー

映画評論とは何か? それはなくてはならないものなのか? 気鋭の映画評論家・モルモット吉田氏の初の単著『映画評論・入門! 観る、読…

モルモット吉田の『映画 山田孝之3D』評

モルモット吉田の『映画 山田孝之3D』評:山下敦弘×松江哲明を飲み込む山田孝之のキャパシティ

記憶の糸をたどる行為は楽しい。深掘りしていくと、脳内奥深くのひだに隠れたぼんやりした風景が鮮明とまではいかなくとも、輪郭ぐらいは…

モルモット吉田の『帝一の國』評

『帝一の國』の実写化はなぜ成功したのか? 菅田将暉らが息づかせたキャラクターのリアルさ

いやはや、面白い。『帝一の國』はシュールなギャグを交えた漫画原作の映画化としては、稀有な成功例である。原作が持つ独特の世界観を壊…

モルモット吉田の『3月のライオン』評

モルモット吉田の『3月のライオン』評:比較で浮かび上がる羽海野チカの世界

映画を比べるのは、品の良いことではないという意見がある。片方を持ち上げるために、別の映画を持ち出してきて貶めるのは下品ではないか…

モルモット吉田の「2016年 年間ベスト脚本TOP5」

年末企画:モルモット吉田の「2016年日本映画 年間ベスト脚本TOP5」

リアルサウンド映画部のレギュラー執筆陣が、年末まで日替わりで発表する2016年の年間ベスト企画。映画、国内ドラマ、海外ドラマの三…

モルモット吉田の『溺れるナイフ』評

モルモット吉田の『溺れるナイフ』評:菅田将暉によって、山戸映画の男が血肉通った存在になった

神代や相米の映画みたい 純子「そうでっか! あんた、うちを殺さはるんですか!? うちに死ね言わはるんですな!」  そこに川がある…

モルモット吉田の『テラスにて』評

モルモット吉田の『At the terrace テラスにて』評:多くの観客に観てほしい極上の喜劇

今、取るものもとりあえず映画館へ走っても損はさせないと責任を持って請け負えるのは、『この世界の片隅に』と『エブリバディ・ウォンツ…

モルモット吉田の『何者』評

モルモット吉田の『何者』評:演劇出身監督は“SNS”をどう映画に活用したか?

現実をできるだけ忠実に再現した内容の映画でも、誇張やウソは混じる。例えば玄関や自転車の鍵をかけなかったり、携帯電話はいつも音が鳴…

モルモット吉田の『SCOOP!』評

大根仁は伊丹十三の正統継承者か? モルモット吉田の『SCOOP!』評

“アレンジャー”としての大根仁  映画監督を大別すると、他人の映画を観る監督と、観ない監督に別れる。「映画を撮ったり観たり同時…

モルモット吉田の『怒り』評

映画『怒り』は妻夫木聡らの実力をいかに引き出したか? 演出と編集の見事さを読む

素性の知れない人間が身近にいることに、人はどれだけ敏感だろうか。  存命していれば今年、生誕80年を迎える映画監督・若松孝二(…