『あんぱん』“千尋”中沢元紀の成長から目が離せない 朝ドラ初出演で注目俳優に仲間入り

『あんぱん』中沢元紀の成長から目が離せない

 NHK連続テレビ小説『あんぱん』第12話では、町内のお祭りでのパン食い競走が描かれた。そこでその成長ぶりが一際目を引いたのが、中沢元紀が演じる、嵩(北村匠海)の弟・千尋である。

 幼い頃は身体が弱かった千尋だが、今ではスラリと背が伸びて爽やかな好青年に。パン食い競走には黒帯を締めた柔道着で参加しており、足の速さにも自信があるようで、なかなかのスポーツマンらしい。千尋は、同級生の岩男(濱尾ノリタカ)や康太(櫻井健人)に声をかけられ、タジタジの嵩とはまた違った性格の男子に育ちつつある。

 演じている中沢は、本作が朝ドラ初出演。しかも本格的な俳優活動を2022年からスタートさせたという注目の若手俳優だ。彼の名を一躍世に知らしめたのが、鈴木亮平主演の日曜劇場『下剋上球児』(2023年/TBS系)で演じたエースピッチャー・犬塚翔役だろう。犬塚は中学時代にリトルシニアの名門チームに所属し、ピッチャーとして完全試合を達成するほどの実力を持っていたが、受験に失敗し、南雲(鈴木亮平)がいる越山高校に入学。最初は野球部員の力不足に不満を募らせていた犬塚だったが、越山高校野球部の一員として甲子園に出場することを決意すると次第にチームの柱的存在となり、甲子園初出場に貢献した。

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 また、中沢は『下剋上球児』でも共演している小林虎之介とW主演を務めた『ひだまりが聴こえる』(2024年/テレビ東京系)で難聴の大学生・杉原航平役に挑戦。このドラマでは、航平と同級生の太一(小林虎之介)による「友達以上、恋人未満」の関係が描かれた。中沢は障害によって孤独を抱えていた航平が、太一と交流することで静かに、でも劇的に変わっていく姿を丁寧に演じていた。ジャンルとしては「BLもの」に分類される本作だが、ヒューマンドラマとしてもとても見応えがあった。それは、中沢の繊細な演技と小林のまっすぐな演技がうまく絡みあった結果だったように思う。

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