作品評の記事一覧

(2749件)

公開中の話題作を中心に、幅広い作品を映画評論家・ライターが徹底レビュー。

新作『パイレーツ~』が描く“光と影”

『パイレーツ・オブ・カリビアン』新作の裏テーマーー“家族の絆”と“単身者の孤独”を読む

過去のシリーズ作と比較して、意外にも“泣ける”仕上がりになっていたのが印象的だった、『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』…

『オンリー・ゴッド』は失敗作?

『オンリー・ゴッド』は失敗作だったのか? N・W・レフン監督の苦悩捉えた迫真ドキュメンタリー

賛否の渦を巻き起こした世紀の問題作、『オンリー・ゴッド』。ヒット作『ドライヴ』によって、次作への期待が集まっていたニコラス・ウィ…

松江哲明の『ハクソー・リッジ』評

松江哲明の『ハクソー・リッジ』評:人間が一線を超える瞬間を捉えた“戦争映画”

実在の人物であるデズモンド・ドスを主人公に据えた本作は、第2次世界大戦末期の沖縄戦を舞台としています。しかし、宣伝では沖縄が舞台…

『ハクソー・リッジ』“地獄の戦場”の意味

『ハクソー・リッジ』は戦争を題材にしたヒーロー映画だ メル・ギブソンが再現した地獄の戦場

「沖縄戦」は、歴史のなかでも稀に見る凄惨な戦いとして知られる。太平洋戦争におけるこの地上戦で、日本側は兵隊と民間人合わせて20万…

宇野維正の『ナイト・オブ・キリング』評

現在最高峰の海外ドラマを探しているなら、『ナイト・オブ・キリング』を見ない選択肢はない

「Peak TV」(テレビ全盛期)、または「TV Bubble」なんてホットな新用語が各メディアを賑わせている、現在のドラマシリ…

松江哲明の『パトリオット・デイ』評

松江哲明の『パトリオット・デイ』評:実際のテロ事件をモデルにしながら、勧善懲悪に陥らない映画

今、世界で何が起きているのか。一流のエンタメ作品でありながら、それが俯瞰的に見えてくる作品でした。年末まで約半年ありますが、観終…

『20センチュリー・ウーマン』が示唆するもの

『20センチュリー・ウーマン』の“ポリフォニー”が描き出す、1979年という時代

観終えた直後ではなく、むしろそれからしばらく経ってから、その映画が思いのほか自分の心に深く突き刺さっていることに気づくことがある…

モルモット吉田の『映画 山田孝之3D』評

モルモット吉田の『映画 山田孝之3D』評:山下敦弘×松江哲明を飲み込む山田孝之のキャパシティ

記憶の糸をたどる行為は楽しい。深掘りしていくと、脳内奥深くのひだに隠れたぼんやりした風景が鮮明とまではいかなくとも、輪郭ぐらいは…

田中俊介『ダブルミンツ』の苦さと甘さ

ボイメン田中俊介、『ダブルミンツ』チンピラ役はなぜリアル? 鋭さと脆さを併せ持つ説得力

『恋がヘタでも生きてます』など、数々のドラマで印象を残してきた淵上泰史と、名古屋発のエンターテイメント集団BOYS AND ME…

『怪物はささやく』は大人にも希望をもたらす

自分自身のなかに潜む“怪物”との闘いーー『怪物はささやく』は大人たちにも希望をもたらす

「ダークファンタジー」と「『パンズ・ラビリンス』の製作スタッフが映画化」ーー最初はこのふたつのキャッチフレーズが自分の中で引っか…

荻野洋一の『LOGAN/ローガン』評

荻野洋一の『LOGAN/ローガン』評:スーパーヒーローが死滅した近未来のディストピア

ミュージカル映画のヒット作『レ・ミゼラブル』(2012)における主人公ジャン・バルジャン役の熱演を見た時、ヒュー・ジャックマンの…

『20センチュリー・ウーマン』は何度でも見たくなる

マイク・ミルズからの心のこもった贈り物 『20センチュリー・ウーマン』は何度でも見たくなる

トランプが大統領に当選した昨年末、人間の出てくるアメリカ映画を見るのがすっかりいやになって、ピクサーのアニメーション作品『カーズ…

ボブ・ディランはいかにスターとなったか?

サエキけんぞうの『ドント・ルック・バック』『ボブ・ディラン/我が道は変る~1961-1965フォークの時代~』評

ボブ・ディランについての重要ドキュメンタリー2作が一気に公開になった。両作品とも、1960年代前半の黎明期のディランについて扱っ…

『20センチュリー・ウーマン』の良さを解説

『20センチュリー・ウーマン』の“言語化しにくい”魅力 マイク・ミルズ監督に受け継がれた精神

天井の火災警報器を眺めて美しさを見出すような繊細な感性や、Tシャツに洗濯機のイラストをプリントするような創造的人格は、どのように…

BOMIの『GotG Vol.2』評

BOMIの『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』評:ベビー・グルートは真似したくなるかわいさ

BOMIが新作映画を語る連載「えいがのじかん」。第6回となる今回は、マーベル・スタジオが贈るマーベル・シネマティック・ユニバース…

殺人願望を持つ少年の危うい冒険

殺人願望を持つ少年の危うい冒険ーージュブナイルとしての『アイム・ノット・シリアルキラー』

人を殺したい……そんな危険な願望を抱えていることを自覚し、それでも何とか真っ当な社会生活を営もうと努力している少年・ジョン(マッ…

『LOGAN』が甦らせたアメリカの魂

『LOGAN/ローガン』は“名作映画”の領域にーー本物のドラマに宿るアメリカの魂

とうとうアメコミ映画に、名作と呼べる作品が生まれた…本作『LOGAN/ローガン』のラストシーンを観ながら、そのような感慨に耽って…

岩渕想太の『カフェ・ソサエティ』評

パノラマパナマタウン岩渕想太が見た、ウディ・アレン『カフェ・ソサエティ』の魅力

ウディ・アレンの最新作『カフェ・ソサエティ』が現在公開中だ。同作はアレン監督が手がけたロマンティック・コメディ。1930年代のハ…

有機的で親密な愛の物語『光をくれた人』

『光をくれた人』は尊さに満ちた作品だーーデレク・シアンフランス監督、大舞台での演出を読む

『ブルーバレインタイン』(10)のデレク・シアンフランス監督が、ドリームワークスで映画を撮る。それだけでも事件だ。あの有機的かつ…

複雑さと分かりやすさが両立の『メッセージ』

複雑さと分かりやすさが両立 ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督による渾身の一作『メッセージ』

「ページに方程式をひとつ登場させるごとに、本の売れ行きが半減していくだろう」  天才物理学者として知られるスティーブン・ホーキ…