作品評の記事一覧

(2749件)

公開中の話題作を中心に、幅広い作品を映画評論家・ライターが徹底レビュー。

『コードギアス』総集編の意義とは?

『コードギアス 反逆のルルーシュ』総集編の意義とは? 11年間衰えない人気の理由に迫る

テレビアニメ版1期と2期の全50話を3部作で再構成した、劇場版『コードギアス 反逆のルルーシュ』。その第1部「興道」が、10月2…

小野寺系の『猿の惑星:聖戦記』評

人間は生きる価値がない存在なのかーー『猿の惑星:聖戦記』が暴く、人間の傲慢な意識

猿が支配する惑星に降り立った宇宙飛行士の災難を描いたSF映画『猿の惑星』(1968)。その大ヒットによって製作された続編シリーズ…

『ロキシー』に漂う90年代Vシネの雰囲気

恋愛映画が突然、ヴァイオレンス映画に? 変てこ映画『ロキシー』に漂う、90年代Vシネの雰囲気

運命的な出会いを果たした一組の女と男、ロキシー(ゾーイ・クラヴィッツ。ロックスターのレニー・クラヴィッツの娘さん!)とヴィンセン…

川口敦子の『動くな、死ね、甦れ!』評

“素っ裸の少年魂”がここにある 『動くな、死ね、甦れ!』が照射するカネフスキー映画の真相

“素っ裸の少年魂”。  『動くな、死ね、甦れ!』に日本人宝石商役で出演した演出家清水柳一氏は、DVD=BOX所収のパンフレット…

『アウトレイジ 最終章』なぜ希望を描いた?

『アウトレイジ 最終章』は、なぜ希望を描いてしまったのか? 日本社会の“現実”との関係性

「全員悪人」とのキャッチコピーで知られる『アウトレイジ』。権力や金のために次々と殺人や暴力が繰り返される、このバイオレンスにまみ…

北野武、映画作家としての集大成

映画作家・北野武の集大成ーー『アウトレイジ 最終章』がもたらす贅沢な時間

104分という上映時間が予期させたように、『アウトレイジ 最終章』は簡潔にしてきわめて純度の高い圧倒的な傑作になった。冒頭の晴れ…

『あさひなぐ』乃木坂46の苦悩を昇華する?

西野七瀬『あさひなぐ』は乃木坂46を“苦悩”から救う? 『悲しみの忘れ方~』との関係を読む

西野七瀬や白石麻衣など、乃木坂46のエース級メンバーが多数出演し話題となっている映画『あさひなぐ』(英勉監督)が、近年のアイドル…

寺山修司は2021年に存在し得るのか?

寺山修司は2021年に存在し得るのか? 『あゝ、荒野』が描く魂のぶつかり合い

2021年、東京オリンピック以降という近未来に、1960年代から80年代を駆け抜けた表現者・寺山修司は存在し得るのか。吃音で赤面…

『ドリーム』はハリウッドの新しい波の象徴に

映画『ドリーム』はハリウッドの新しい波の象徴となるーー黒人女性たちが成し遂げた偉業

近年、社会の至るところで唱えられている「ダイバーシティ(多様性)」。これまで白人の、とりわけ男性が優位的な立場にあったアメリカの…

B・ウィリスの真骨頂『バッド・ウェイヴ』

“オリジナル・ウィリス”完全復活! コメディ俳優ブルース・ウィリスの真骨頂『バッド・ウェイヴ』

原点回帰という言葉があるが、本作のブルース・ウィリスはまさにそれだろう。映画のコピー通り、「完全復活」と言えるかもしれない。ただ…

『ハードコア』の映画的価値とは?

“一人称視点”の新感覚アクション『ハードコア』の映画的価値とは? 小野寺系が徹底レビュー

きっかけは、2013年にインターネットにアップされた動画だった。FPS(ファースト・パーソン・シューター)と呼ばれるTVゲームの…

荻野洋一の『奥田民生~』評

荻野洋一の『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』評:男だって水原希子を目指すべきだ 

私たち観客は、“出会う男すべて狂わせるガール” である水原希子に対し、頭(こうべ)を垂れて、この合言葉を言わなければならない。「…

サエキけんぞうの『コヴェナント』評

R・スコットはS・キューブリックの意志を継ぐ 『エイリアン:コヴェナント』が描くAIの行方

『エイリアン:コヴェナント』は多くのエイリアン・ファンの期待に応えるだろうし、また前作『プロメテウス』にハマった「好き者」にはた…

舞台『散歩する侵略者』はいかにして黒沢映画に?

黒沢清は、劇団イキウメの人気舞台をどう映画化した? 『散歩する侵略者』に吹く“不穏な風”

黒沢清監督の最新作『散歩する侵略者』は、2005年の初演に始まり、今年10月からの再演に期待が高まる、劇団「イキウメ」の人気舞台…

小野寺系の『民生ボーイと狂わせガール』評

人は狂わされながら生きていくしかないーー『民生ボーイと狂わせガール』が観客に問いかけるもの

雨降りでも遅れてても「気にしない」と歌うミュージシャン、奥田民生。そんな、自然体で芯のある男になりたいと憧れる「奥田民生になりた…

小野寺系の『エイリアン:コヴェナント』評

小野寺系の『エイリアン:コヴェナント』評:R・スコットの熱意が生んだ、スリリングな前日譚

『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』、『猿の惑星:創世記』、『オズ はじまりの戦い』など、伝説となった大ヒット映画の本…

サウジアラビアで体験したプライスレスな異文化交流

トム・ハンクス主演『王様のためのホログラム』でサウジアラビアの文化を学ぶーー村上アシシ、異文化交流を経験して

熱狂的な日本代表サポーターで、先日行われたサッカーワールドカップアジア最終予選【日本VSサウジアラビア】の応援の為サウジを訪れた…

『オペレーション・クロマイト』の心理戦

イ・ジョンジェら、韓国映画界の実力派が演技バトル! 『オペレーション・クロマイト』の心理戦

韓国映画『オペレーション・クロマイト』は、1950年に勃発した朝鮮戦争の中で実際に行われた仁川上陸作戦の名もなき人々たちのエピソ…

加藤よしきの『白い闇の女』評

『白い闇の女』エロティック・サスペンスとしての吸引力ーー確約されていないがゆえの期待

ビデオ屋の新作コーナーには、今日も様々なジャンルのDVD/ブルーレイが並ぶ。多種ある映画がビデオ屋に並んだとき、最も吸引力がある…

なぜ『ダンケルク』は“薄味”に感じるのか?

なぜ『ダンケルク』は“薄味”に感じるのか? ノーラン監督の作家性と“戦争映画”としての評価を考察

大作映画の監督たちが、映画会社やスタジオによって厳しく管理されることが多くなった近年、時代の流れに逆行して、自らの作家性を前面に…

『幼な子われらに生まれ』が描く傷だらけの再生

人はなぜ家族になるのかーー『幼な子われらに生まれ』が描く、傷だらけの再生

これを単純に「希望」と名づけていいのだろうか。浅野忠信演じる主人公・信の表情を見つめていて、なんとも形容しがたい感情に襲われた。…

菊地成孔の『新感染』評

菊地成孔の『新感染 ファイナル・エクスプレス』評:国土が日本の半分の国。での「特急内ゾンビ映画」その息苦しいまでの息苦しさと上品な斬新さ

久しぶりに出た、「名(珍?)邦題」の件は、この際スルーするとして  本作の原題は「プサネン(プサン/ヘン)」つまり「釜山行き」…

渡邉大輔の『打ち上げ花火~』評

渡邉大輔の『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』評:『君の名は。』との関係と「リメイク映画」としての側面を考察

24年ぶりのアニメ化リメイク  現在劇場公開中の新房昭之総監督・武内宣之監督によるアニメーション映画『打ち上げ花火、下から…

荻野洋一の『ワンダーウーマン』評

ガル・ガドットという“スター誕生”の瞬間 『ワンダーウーマン』が映し出す現代映像のありよう

『ワンダーウーマン』が世界的にブームとなり、女性スーパーヒーロー映画では歴史的な成功作となった。主人公ダイアナ/ワンダーウーマン…