杉江松恋の新鋭作家ハンティング 落語家のドキュメンタリー・ノヴェル『俺とシショーと落語家パワハラ裁判』
こんなものを書いたのか、と感心した。 フリーランスの落語家・三遊亭はらしょうが初の著書となる『俺とシショーと落語家パワハラ裁…
連載:道玄坂上ミステリ監視塔 書評家たちが選ぶ、2025年2月のベスト国内ミステリ小説
今のミステリー界は幹線道路沿いのメガ・ドンキ並みになんでもあり。そこで最先端の情報を提供するためのレビューを毎月ご用意しました。…
第172回芥川賞・直木賞、選考結果に文芸評論家「納得」 良作そろった受賞作の魅力を読み解く
第172回芥川賞・直木賞の選考会が1月15日、東京都内で開かれ、受賞作が発表された。芥川賞は安堂ホセ『DTOPIA』(デートピア…
杉江松恋の新鋭作家ハンティング グラフィティそのものが小説となった『イッツ・ダ・ボム』
未知の世界を言葉で作り上げている作品を小説として読みたいと思う。 第31回松本清張賞受賞作である井上先斗『イッツ・ダ・ボム』…
杉江松恋の新鋭作家ハンティング 創元ホラー長篇賞『深淵のテレパス』の突き抜けたおもしろさ
小説を読むと構造がどうしても気になる。 これは書評をやっている者の職業病に近い。素直に物語を楽しみたい。そう思う反面、作者が…
シャーロッキアンにとって『名探偵コナン』とは? 『ササッサ谷の怪』編者・北原尚彦インタビュー
シャーロック・ホームズの産みの親として知られるイギリスのアーサー・コナン・ドイルは、実はジャンルにまたがって作品を発表し続けた作…
杉江松恋の新鋭作家ハンティング ボーイ・ミーツ・ガールの時間SF『天才少女は重力場で踊る』
物語の中心が実にはっきりした小説だな、と思った。 『天才少女は重力場で踊る』(新潮文庫Nex)は、ゲームブランド〈Lapla…
杉江松恋の新鋭作家ハンティング 〈わたし〉のために書かれたような物語ーー池澤春菜『わたしは孤独な星のように』
たとえ明日世界が終わるとしてもあなたとつないだ手が暖かいことに変わりはない。 池澤春菜『わたしは孤独な星のように』…
杉江松恋の新鋭作家ハンティング とにかく変な特殊能力バトルものの小説ーー五条紀夫『イデアの再臨』
何がなんだかわからないがとにかくおもしろい。 その感覚を味わってもらいたいので、五条紀夫『イデアの再臨』(新潮文庫nex)は…
杉江松恋の新鋭作家ハンティング 無限の広がりを持った小説ーー田中空『未来経過観測員』
文字通り、無限の広がりを持った小説だ。 田中空『未来経過観測員』(KADOKAWA)を軽い気持ちで読み始め、途中から、おっ、…
杉江松恋の新鋭作家ハンティング 機械の体を手に入れた〈わたし〉の家族史『ここはすべての夜明けまえ』
この文体にやられたのだ。 間宮改衣『ここはすべての夜明けまえ』(早川書房)に心がざわつかされている。新人の作品に触れることに…