作品評の記事一覧
公開中の話題作を中心に、幅広い作品を映画評論家・ライターが徹底レビュー。
宮台真司の『A GHOST STORY』評(前編):『アンチクライスト』に繋がる<森>の映画
物語よりも世界観をモチーフとした映画群 『A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー』は良い作品です。極めて低予算…
『くるみ割り人形と秘密の王国』は実写版『ファンタジア』? ディズニーらしい想像力が冴え渡る
数年前にエル・ファニングが主演を務め、ロシアの巨匠アンドレイ・コンチャロフスキー監督がメガホンをとった実写版『くるみ割り人形』は…
“狂気”を孕んだウィリアム・フリードキンの傑作 松江哲明の『恐怖の報酬』評
『エクソシスト』『フレンチ・コネクション』を手がけた監督として知られれるウィリアム・フリードキンですが、自身の“最高傑作”と謳っ…
初主演映画『ニート・ニート・ニート』で見せた躍進 安井謙太郎は“邪道”もサラリとこなす演技派に
チャラくて、厄介。現実にいたら、関わりたくないタイプ。そんなキャラクターを演じたらピカイチのジャニーズJr.がいる。安井謙太郎だ…
安井謙太郎の輝きが物語を突き動かす 『ニート・ニート・ニート』が伝える“大人へのステップ”
安井謙太郎が映画初主演を務めた『ニート・ニート・ニート』が11月23日に公開された。本作は北海道を舞台に描かれた青春ロードムービ…
ジャッキー・チェンは今もワン&オンリー! 『ポリス・ストーリー REBORN』は大満足の出来
おまえが50歳になっても、ジャッキー・チェン、銃や刃物を持った相手と戦ったり、高くて足場の狭い場所でノースタントでバトルしたり、…
『ハード・コア』はなぜ現代社会と重なった? 山田孝之と佐藤健が抱える空虚の正体
『山田孝之の東京都北区赤羽』(テレビ東京系)、『山田孝之のカンヌ映画祭』(テレビ東京系)などのTV作品で近年注目を浴びた、タイト…
蘇るデスマーチの記憶…… 『ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』の“お仕事映画”感
休憩はおろか帰宅すらできない過剰労働、いわゆるデスマーチ(死の行進)を経験したことはあるだろうか? 私はある。家には帰れず、たま…
【ネタバレ】『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』はなぜいびつな作品になったか
J・K・ローリングによる原作小説や、映画化作品で絶大な人気を誇る『ハリー・ポッター』シリーズ。その終了後に制作が始動した新たな映…
ロマンチシズムと暴力が交差する 『ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』は“現代的西部劇”に
メキシコの麻薬組織(カルテル)と戦う女性FBI捜査官を描いた前作『ボーダーライン』('15)から約3年、続編となる『ボーダーライ…
『ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』が浮き彫りにした、“続編映画”の在り方
アメリカ政府とメキシコの麻薬カルテルの凄惨な戦いを描いた、エミリー・ブラント主演、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の『ボーダーライン』は…
平野紫耀の“こじらせ”ぶりに振り回される? 『ういらぶ。』には旬のギャップ男子が3人登場!
「おまえってマジ、ゴミな」と毒を吐いたかと思いきや、「好きすぎて死ぬ~」とベッドに倒れ込んで悶絶する。今や日本を代表するギャップ…
『ヴェノム』は“サド侯爵”の精神的な子孫であるーーバディムービーとしての朗らかさ
ヴェノムはすでによく知られたマーベルコミックのヴィラン(悪役)で、スパイダーマンの宿敵として知られている。サム・ライミ版『スパイ…
『生きてるだけで、愛。』は“愛と理解の両立”を問いかける 趣里と菅田将暉が通じ合う一瞬の尊さ
「愛」に関する物語や、「愛」という字をタイトルに冠した作品は数多くある。この『生きてるだけで、愛。』は、劇作家にして小説家でもあ…
“危うい儚さ”の趣里と“今までで一番大人”の菅田将暉 『生きてるだけで、愛。』が紡ぐ心の繋がり
永遠にわかりあえない。それは緩やかな絶望で、ましてやそんな風に感じてしまう相手といるのは、地獄みたいなものだろう。 躁鬱と過…
『アニゴジ』は“ゴジラ作品”としてどうだったのか? 3作かけて向き合った壮大なテーマ
4年の歳月をかけ制作されてきた、アニメーションによって表現されたゴジラの劇場用作品、通称『アニゴジ』3部作も、今回の『GODZI…
『ヴェノム』はなぜ批評家と観客の間で評価の違いが生じたのか? 『ブラックパンサー』と比較検証
マーベル・コミックのスーパーヒーロー「スパイダーマン」の宿敵の一人である、生物の身体に乗り移るスーパーヴィラン(超人的悪役)「ヴ…
Hi-STANDARDの“すべて”が明かされる 初のドキュメンタリー映画が伝える、巨大な夢と愛の核心
Hi-STANDARDというバンドは多くの人たちにとって特別な存在である。彼らの長年に渡る絶大な人気、彼らが成し遂げてきた数々の…
『ここは退屈迎えに来て』橋本愛と門脇麦が演じる、“人々の関わり”の物語
「何者かになりたい」という漠然とした希望や、「ずっと高校生のままでいたい」という少し甘えた願望、そんな想いを胸に秘めながら、恐ら…
なぜ人は危険を冒してまで「報じる」必要があるのか 『タクシー運転手』が大きな反響を呼んだ理由
近年のソン・ガンホというと、現代劇においては普通の市民を演じているイメージがあまりなかった。どこの国の俳優でもそうだが、年齢を重…
ジャクソンハイツは楽園ではない フレデリック・ワイズマンが浮き彫りにした世界を考えるヒント
様々な民族の人々が共存し、「人種のるつぼ」とも言われるニューヨーク。なかでも、もっとも多民族が集まり、167もの言語が飛び交うと…
ディズニースター版『glee』? 『ステータス・アップデート』はSNS時代のスクールカースト物語
新時代の『glee』 「スクールカーストのトップに速攻で立った僕 でも数週間前まで君たちと同じだった ステータスを更新…
サリンジャー作品の登場人物のようで愛おしい 『マイ・プレシャス・リスト』世界の美しさと醜さ
映画『マイ・プレシャス・リスト』は、あまりに頭脳明晰なため、14歳にして飛び級でハーバード大へ入学した女の子、キャリーを描いた物…
二分された“東京”と“地方”は何を意味する? 『ここは退屈迎えに来て』が描く人々の心の事情
地方都市近郊の国道によく見られる、広い道路とその両側にチェーン店が並ぶ風景。地方で生活する多くの人々が日々目にしているが、この眺…
主人公の姿には私たちの“自画像”が映し出されている 荻野洋一の『世界で一番ゴッホを描いた男』評
このドキュメンタリー映画の主人公・趙小勇は、世界で一番たくさんゴッホの絵を描いてきたのに、いまだ本物を見たことがないのだと言う。…
賛否分かれる反応が拡散!? 阿部サダヲ×吉岡里帆『音量を上げろタコ!』は “沼感”を楽しみたい!
ロマンスとは、大昔のローマ人が大好きだった空想物語や通俗小説のことを元々は指していたそうです。大昔のローマではラテン語が公用語で…
小川紗良の『バッド・ジーニアス』評:映画全体が“カンニング”のように緻密に計算されている
”making it happen”=「実現する」。少女の背中に書かれたその言葉は、希望か、それとも絶望の始まりか。映画『バッド…
イーライ・ロス監督のパーソナリティとも合致 『ルイスと不思議の時計』のメッセージ
児童文学『壁のなかの時計』を原作に、魔法と、愉快な魔術師の伯父さんに出会う孤独な少年の物語を描いた映画『ルイスと不思議の時計』。…







































