作品評の記事一覧
公開中の話題作を中心に、幅広い作品を映画評論家・ライターが徹底レビュー。
佐野玲於らがキラキラとした感情をまっすぐに差し出す 『虹色デイズ』に散りばめられた“17の特権”
男子同士の空気感、女子同士の空気感、男女友達の空気感、そして好きな相手と一対一で過ごす空気感……すべて同じ人物なのに、流れる空気…
シュワちゃんは一体どこへ行く? 不安と期待が混然一体となった問題作『キリング・ガンサー』
いろいろあってニッチもサッチもいかなくなっている殺し屋ブレイク(タラン・キラム)。このままじゃ男が廃ると一大決心を重ね、史上最強…
『ウタモノガタリ』が示す、ショートフィルムの可能性 SSFF&A審査員が解説
1999年に俳優の別所哲也が自ら立ち上げた、日本初の国際短編映画祭<アメリカン・ショート・ショート>を前身にスタートし、今年で2…
『ハン・ソロ』なぜ賛否渦巻く結果に? 良い面と悪い面から考える、その魅力と問題点
相棒の“チューバッカ”とともに「銀河一」と豪語する高速の宇宙船「ミレニアム・ファルコン」を駆り、レーザー光線を発射する銃「ブラス…
映画異文化交流の醍醐味! 『オンリー・ザ・ブレイブ』が描く普通の人間とヒーローとしての消防士
アメリカ合衆国アリゾナ州。乾燥した気候と多発する山火事で有名なこの地で、2人の男が人生の袋小路に迷い込んでいた。1人は青年マクド…
イメージが覆される驚きの多い作品に 『オンリー・ザ・ブレイブ』の“おそろしき美”
もともとイメージしていたのと違う内容の映画というのがあるが、まさに『オンリー・ザ・ブレイブ』は、イメージが覆される、良い意味で驚…
『セラヴィ!』はフランス版三谷幸喜作品? “絶対にハズさない”娯楽映画の方法論
いやはや、徹底している。ボンジュールとメルシーボクーの次くらいに世界中のどこでも通じるフランス語のフレーズである『セラヴィ!』と…
“涙を誘う感動映画”のイメージを乗り越える 『ワンダー 君は太陽』の壮大な世界
遺伝子の疾患によって、多くの人とは異なる特徴的な顔で生まれてきた男の子、オーガスト(オギー)。両親や姉の献身的な愛情に恵まれて育…
狂気演技の第一人者ニコラス・ケイジをも魅了 『マッド・ダディ』が踏み込んだ危険なテーマ
常軌を逸する精神状態を演じさせれば、そこはニコラス・ケイジの独壇場となる。クレイジーな言動や行動をハイテンションで繰り返すのは、…
イーサン・ホークの“追い込まれ演技”を存分に堪能 『リミット・オブ・アサシン』は“怪作”だ!
イーサン・ホークはいつだってボロボロだ。彼は紛れもなく名優だが、スクリーンではいつだって追い詰められ、狼狽え、憔悴している。乗っ…
『スター・ウォーズ』がフィギュアの歴史を変えたーー『ボクらを作ったオモチャたち』が描く“神話”
Netflixで配信中のドキュメンタリー『ボクらを作ったオモチャたち』がめっぽう面白い。面白いというか、もう感動的と言っていい。…
『バーフバリ 王の凱旋』完全版と国際版は何が違う? “ゴールデン・スパイス映画”のすごさを分析
2017年の末、日本で初めて、インド映画『バーフバリ 王の凱旋』が封切られた。娯楽映画の王道中の王道、“天道”を走る火の玉のよう…
『レディ・バード』は愛があるからこそ羽ばたいた 『半分、青い。』にも通ずる母娘の複雑な関係
ドラマ『13の理由』シーズン2で、自殺したハンナ(キャサリン・ラングフォード)の母オリヴィア(ケイト・ウォルシュ)が、生前の娘を…
山田孝之と長澤まさみが恋に落ちる “笑い”と“ロマンチックさ”が絶妙な『50回目のファーストキス』
映画『銀魂』、『斉木楠雄のΨ難』などコメディ作品で人気を博した福田雄一監督が初めてラブストーリーのメガホンを取ることとなった『5…
『デッドプール2』が提示する、社会のはみ出し者の視点からの解答 ヒーローとしての真の魅力を探る
アベンジャーズをはじめとするヒーロー映画が世界で記録的なヒットを成し遂げるなか、苦手でついていけないという観客も少なくない。アメ…
ウェス・アンダーソン監督自身が体現する“希望” 『犬ヶ島』は“新たな世界の見方”を伝える
シンメトリーな構図、シュールでユーモラスなセンス。くすんだ色調と愛らしい美術、こだわりの字体とレトロなファッション。これらの要素…
食い足りなさに感じる不思議な魅力 『デッドプール2』は“思春期に帰れる”
前作『デッドプール』(16年)は習作という感じの作品だった。不死身な上に第四の壁を無視する傭兵デッドプール。そのキャラクターに相…
『ファントム・スレッド』はオートクチュールのような逸品に 巧みにデザインされた男と女の物語
ロシアの文豪、トルストイいわく「愛は惜しみなく与えるもの」。それに対して、日本の作家・有島武郎は「愛は惜しみなく奪う」と言った。…
菊地成孔の『フロリダ・プロジェクト』評:夢の国の外縁はゲトーが取り囲んでいる。これは驚くべき真実なんかじゃない。原理である。
中心と周縁 山口昌男を引っ張りださなくとも、周縁は中心に対し、圧倒的な差異を抱きながら、両極の片方を担うようになっている事を…
『アベンジャーズ4』のお手本に? 『デッドプール2』は“X-MEN映画”としても進化している
いよいよ『デッドプール2』が公開されました! 前作以上のバイオレンス・アクション、スケール、ギャグ、そして今回は他のマーベル、D…
二つの世界を描いた二つの演出 『リディバイダー』は崩壊しつつある現実社会を映し出す
ガン・シューティングなどのアクションを楽しむTVゲームのなかで根強い人気を誇るのが、ゲームのキャラクター本人の視点でプレイできる…
リドリー・スコットがアメリカ映画を退廃させた? 荻野洋一の『ゲティ家の身代金』評
監督デビュー前のゴダールは、批評家として週刊誌『アール』に次のように書いた。「イギリス映画についてなにか言うべきことを見つけ出す…
サノスはなぜ単純な悪ではない? ダースレイダーの『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』評
HIPHOP MCとして活躍するDARTHREIDERが、話題の作品を取り上げる映画評連載。映画コメンテーターとしてもラジオやA…
映画『恋は雨上がりのように』はなぜ説得力がある? 小松菜奈や大泉洋による再現度を考察
17歳の女子高生が、冴えない45歳のおじさんに恋をする。その設定に、多少なりともマイナスなイメージを抱く人がいるかもしれない。だ…
『レディ・プレイヤー1』はスピルバーグ監督の遺言のよう? 最後のメッセージに込められた“本音”
劇中の登場人物たちが仮想世界“オアシス”で躍動する姿を単純に楽しんだ一方で、“とんでもないもの”を観てしまったという感覚が鑑賞後…






































