ガル・ガドットという“スター誕生”の瞬間 『ワンダーウーマン』が映し出す現代映像のありよう
『ワンダーウーマン』が世界的にブームとなり、女性スーパーヒーロー映画では歴史的な成功作となった。主人公ダイアナ/ワンダーウーマン…
“ユニバース系”が『スパイダーマン:ホームカミング』にもたらした光と影
今年の初夏以降のアメコミ系映画の勢いが怖ろしいことになっている。6月に『X-MEN』の渋いスピンオフ『LOGAN/ローガン』が日…
“ユニバース”全盛時代となったハリウッド映画の行き先は? 荻野洋一の『ザ・マミー』評
よせばいいのに高校生のキャンプはたいてい、一組のカップルだけで乳繰り合うために夜の森へ消えていく。よせばいいのにコソ泥グループは…
ドイツから生まれた異形の傑作『ありがとう、トニ・エルドマン』 甘くてにがい父娘の関係描く
先日たまさかAKB48総選挙の直前特番を見ていたら、メンバー4〜5人がそれぞれ帰省して、思い思いに実家で親とふれあう様子を密着ド…
荻野洋一の『LOGAN/ローガン』評:スーパーヒーローが死滅した近未来のディストピア
ミュージカル映画のヒット作『レ・ミゼラブル』(2012)における主人公ジャン・バルジャン役の熱演を見た時、ヒュー・ジャックマンの…
荻野洋一の『ジャッキー』評:女性の一代記にせず、“倒錯の儀式”を描いた潔さ
ケネディ大統領暗殺事件(1963年)当時の状況、そしてジャクリーン夫人の動向をたどりつつ、にわかには納得しがたいような、とてつも…
荻野洋一の『エリザのために』評:クリスティアン・ムンジウの映画とは“負ける映画”である
生活が苦しい。仕事が苦しい。社会との駆け引きが、家族との絆が、妻(夫)との不仲が苦しい。人生は本当に厄介で、難しく、こんなはずで…
年末企画:荻野洋一の「2016年 年間ベスト映画TOP10」
リアルサウンド映画部のレギュラー執筆陣が、年末まで日替わりで発表する2016年の年間ベスト企画。映画、国内ドラマ、海外ドラマの三…
『ローグ・ワン』が描く、無名者たちの墓碑銘ーー原題に込められた意味を読む
『ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー』は、同シリーズ初の外伝だが、意外なほどにカノン(正伝)寄りの物語を持っている。「エ…
荻野洋一の『ヒッチコック/トリュフォー』評:作家主義への誇りを再確認させるドキュメンタリー
「映画は芸術ではなく、娯楽である」というのは、よく言われる主張だ。芸術愛好のいやみを否定し、映画が庶民のものであるという高らかな…
荻野洋一の『母の残像』評:“2016年路地裏の映画史”ラストを飾る、〈母の死〉から始まる物語
2016年の映画界は、〈母の死〉でいったん終わり、〈母の死〉から何かがまた始まそうとしている。 『シン・ゴジラ』や『君の名は。…
黒沢清はイメージの狂気の中を彷徨っている 荻野洋一の『ダゲレオタイプの女』評
黒沢清がフランス映画デビューした。この事実に驚く人間は、この世界中で誰ひとりとしていまい。もはや国際的名匠の仲間入りをしている黒…
『世界一キライなあなたに』がリアリティを持ち得た理由 荻野洋一が劇構造から読み解く
女性作家ジョジョ・モイーズのベストセラー小説「ミー・ビフォア・ユー きみと選んだ明日」(邦訳 集英社文庫)を、彼女がみずから脚本…
『イット・フォローズ』監督、幻の青春映画『アメリカン・スリープオーバー』の放つ無償の輝き
「アメリカのお泊まりの神話」(The Myth of the American Sleepover)という、あまりにも美しい原題…
荻野洋一の『ゴーストバスターズ』評:ポール・フェイグ監督がリブート版で捧げたオマージュの数々
こんどのゴーストバスターズは中年女性たちによって結成される。この性別の転換こそ、新『ゴーストバスターズ』の中心テーマだ。しかも彼…
荻野洋一の『ロスト・バケーション』評:86分ワンシチュエーションに宿るアメリカ映画の粋
女とサメの一騎打ち。この一見して安直にも思える、なんとも大胆不敵なワンシチュエーションドラマを、よくも作ったものだ。主演はTVシ…
荻野洋一の『トランボ』評:まれに見る戦いの物語であり、映画そのものへの愛の物語
『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』は、映画業界の内幕ものである。主人公はシナリオライター。そもそも座ってタイプライターを打…
荻野洋一の『シビル・ウォー』評:スーパーヒーローたちの華麗なる饗宴の影にあるもの
『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』は、アメコミヒーローの内輪揉めを描いている。たくさんのアメコミヒーローがたがいに対立し、…
荻野洋一の『ルーム』評:“感動させる”演出に見る、映画としての倫理の緩み
今年の米アカデミー賞やゴールデン・グローブ賞でブリー・ラーソンに主演女優賞をもたらした『ルーム』は、すばらしい演技合戦だけで2時…
































