荻野洋一の記事一覧

(64件)

荻野洋一の記事一覧です

『マレフィセント2』はディズニーアニメに対する自己批判だ ヴィラン相対化時代に描かれたもの

『マレフィセント2』はディズニーアニメに対する自己批判だ ヴィラン相対化時代に描かれたもの

現代映画──とくにハリウッド映画界では、知名度の高いヴィラン(悪役)を主役に昇格させ、彼らの側に寄り添ったスピンオフ映画の製作が…

オダギリジョーの“わがままでぜいたくな”一作 『ある船頭の話』に込められた現代社会への問い

オダギリジョーの“わがままでぜいたくな”一作 『ある船頭の話』に込められた現代社会への問い

俳優のオダギリジョーが、自身初の長編監督作『ある船頭の話』を完成させた。「俳優をやりながら片手間に監督業に手を出していると思われ…

『アス』は地球最大の革命についての映画だ ジョーダン・ピール監督から観客への“死刑宣告”

『アス』は地球最大の革命についての映画だ ジョーダン・ピール監督から観客への“死刑宣告”

『ブラックパンサー』(2018)が生まれたすぐ後に『アス』のような新種の映画が生まれてくるのは、現代映画の歴史的必然だといえる。…

菅田将暉が演じた主人公は山崎貴の“自画像”だ 『アルキメデスの大戦』が描く倒錯した唯美史観

菅田将暉が演じた主人公は山崎貴の“自画像”だ 『アルキメデスの大戦』が描く倒錯した唯美史観

山崎貴という作り手を、後世の人はいったいどのように評することになるのだろうか? 彼は今や日本を代表するヒットメイカーとなり、多く…

『マチルド、翼を広げ』は“親子関係”についての認識を更新する 女性監督が描く9歳の少女の自立

『マチルド、翼を広げ』は“親子関係”についての認識を更新する 女性監督が描く9歳の少女の自立

フランスの女性監督ノエミ・ルヴォウスキーの最新作『マチルド、翼を広げ』を見ることは、母と娘の関係について、親子というどこにでもあ…

年末企画:荻野洋一の「2018年 年間ベスト映画TOP10」 映画は失踪し、時には運よく再発見される

年末企画:荻野洋一の「2018年 年間ベスト映画TOP10」 映画は失踪し、時には運よく再発見される

リアルサウンド映画部のレギュラー執筆陣が、年末まで日替わりで発表する2018年の年間ベスト企画。映画、国内ドラマ、海外ドラマ、ア…

三宅唱は“いつまでも続かない青春”をどう描いた? 『きみの鳥はうたえる』のただならぬ緊張感

三宅唱は“いつまでも続かない青春”をどう描いた? 『きみの鳥はうたえる』のただならぬ緊張感

主人公は、ただ単に「僕」。そしてその「僕」(柄本佑)のルームメイトが静雄(染谷将太)で、ふたりの間に飛び込んでくるのが佐知子(石…

新たな“現代西部劇”創出の予感 『ウインド・リバー』が描く苦痛に満ちた西部史

新たな“現代西部劇”創出の予感 『ウインド・リバー』が描く苦痛に満ちた西部史

『ウインド・リバー』というきわめて地味な、だが孤高の美しさと悲しみをたたえたこの聡明なアメリカ映画は、現代にはたして西部劇は成立…

瀬々敬久×相澤虎之助が生み出した“化け物映画” 『菊とギロチン』が描く民衆の鼓動

瀬々敬久×相澤虎之助が生み出した“化け物映画” 『菊とギロチン』が描く民衆の鼓動

化け物的な映画を観る、化け物と対峙するというのは、なんと美しい体験なのだろう。音楽、美術、演劇、あらゆるジャンルに化け物的な作品…

宮藤官九郎×石井岳龍が生み出した荒唐無稽な愉悦感 『パンク侍、斬られて候』に映る私たちの姿

宮藤官九郎×石井岳龍が生み出した荒唐無稽な愉悦感 『パンク侍、斬られて候』に映る私たちの姿

町田康の荒唐無稽な時代小説を、クドカンがシナリオ化し、石井岳龍が監督する。製作者はアクの強いこの3人をよくぞ集めたものだ。そして…

山田洋次の“総括”は正しかったのか? 『妻よ薔薇のように』から感じる日本映画史の皮肉

山田洋次の“総括”は正しかったのか? 『妻よ薔薇のように』から感じる日本映画史の皮肉

『妻よ薔薇のように 家族はつらいよIII』は、今年87歳を迎える巨匠・山田洋次監督の86作目だが、このタイトルは日本映画史上の名…

リドリー・スコットがアメリカ映画を退廃させた? 荻野洋一の『ゲティ家の身代金』評

リドリー・スコットがアメリカ映画を退廃させた? 荻野洋一の『ゲティ家の身代金』評

監督デビュー前のゴダールは、批評家として週刊誌『アール』に次のように書いた。「イギリス映画についてなにか言うべきことを見つけ出す…

ベルイマン映画に重なる“交わらない視線” 『ラブレス』が提示する、映画の残酷さと凄絶さ

ベルイマン映画に重なる“交わらない視線” 『ラブレス』が提示する、映画の残酷さと凄絶さ

ノンフィクションではあるまいし、これほど凄絶な悲劇はそうはないのではないか。かつてイギリスの劇作家シェイクスピアがあえて露悪さを…

『キャロル』は手法上のリハーサル? 『ワンダーストラック』は混乱しつつ、なおかつ透明たりうる

『キャロル』は手法上のリハーサル? 『ワンダーストラック』は混乱しつつ、なおかつ透明たりうる

トッド・ヘインズ監督の前作『キャロル』は素晴らしい映画だったけれども、新作『ワンダーストラック』を前にした今、『キャロル』は『ワ…

荻野洋一の『ブラックパンサー』評:普通の映画であることによって革命的作品に 

荻野洋一の『ブラックパンサー』評:普通の映画であることによって革命的作品に 

この映画にはメッセージはない。あるとすればただひとつ、「われは黒人」という一点が身体言語によって執拗にくり返されている。アメリカ…

人間はみなひとりぼっちーージョージア映画『花咲くころ』が彩る“生のありよう”

人間はみなひとりぼっちーージョージア映画『花咲くころ』が彩る“生のありよう”

ジョージア(旧称グルジア)の女性映画作家ナナ・エクフティミシュヴィリが、夫でドイツ人監督のジモン・グロスと共同で撮りあげた『花咲…

年末企画:荻野洋一の「2017年 年間ベスト映画TOP10」 映画それじたいを擁護していきたい

年末企画:荻野洋一の「2017年 年間ベスト映画TOP10」 映画それじたいを擁護していきたい

リアルサウンド映画部のレギュラー執筆陣が、年末まで日替わりで発表する2017年の年間ベスト企画。映画、国内ドラマ、海外ドラマ、ア…

『ネルーダ 大いなる愛の逃亡者』は複雑かつ美しいーーパブロ・ララインが描く鋭利なるミステリー

『ネルーダ 大いなる愛の逃亡者』は複雑かつ美しいーーパブロ・ララインが描く鋭利なるミステリー

芸術、とりわけ映画にあって複雑であることは、その質を保証しない。あれこれとクドクド説明にいそがしい映画ほど醜いものはない。映画は…