赤坂アカ × 横槍メンゴ『推しの子』は2020年を代表する漫画に? セオリー破りな第1話の衝撃

2話目の予想がまったくできない展開

 ちなみに私は20代の頃、某週刊青年漫画誌の編集者だったのだが、当時、徹底的に仕込まれたことのひとつが、「1話目でそれがどういう物語なのかわからない漫画はダメだ」ということだった。つまり、主人公が誰で、彼(ないし彼女)がその物語において何を成し遂げようとしているのかが1話目で明確になっていないと、読者がついてこられないというわけだ。そういう意味では、「引き」のインパクトは充分あるものの、2話目以降の展開がまったく予想できない、そして、主人公の目的や目標がほとんどわからない本作の評価は落第点なわけだが、しかし、この第1話を読んで「次」を読みたいと思わない漫画ファンはまずいないだろう。そう、それくらい、『推しの子』という漫画にはセオリー通りではない破格のおもしろさがある。今後も「推し」ていきたいと思う。

■島田一志
1969年生まれ。ライター、編集者。『九龍』元編集長。近年では小学館の『漫画家本』シリーズを企画。著書・共著に『ワルの漫画術』『漫画家、映画を語る。』『マンガの現在地!』などがある。@kazzshi69

■書籍情報
『週刊ヤングジャンプ 21号』
価格:本体345円+税
出版社:集英社
公式サイト

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