『人間の値打ち』が浮き彫りにする人間の本質

格差問題が浮き彫りにする“人間の値打ち”とは? 世界中で支持されたイタリア社会派映画を観る

『グレート・ビューティー/追憶のローマ』などを制し、イタリア・アカデミー賞と呼ばれるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞の第58回作品…

『ジェイソン・ボーン』の新しさ

『ジェイソン・ボーン』はどう生まれ変わった? リアリズムを深化させた脚本と映像

アメリカ同時多発テロの衝撃から間もない2002年、世界が緊迫した状況のなか公開されたスパイ映画『ボーン・アイデンティティー』から…

Hulu『デスノート NEW GENERATION』評

東出昌大、池松壮亮、菅田将暉……繊細な演技が浮き彫りにする『デスノート』の本質

2006年、TVアニメ版が放送され、藤原竜也と松山ケンイチ主演による実写映画版が公開されるなど、大ヒットコミック「DEATH N…

『レッドタートル』天才作家が辿り着いた境地

『レッドタートル ある島の物語』は"人生そのもの”を提示する 天才アニメーション作家の成熟

「このスタッフがほしい。このスタッフがいれば、俺もやれるかな」長編アニメの製作を引退したはずの宮崎駿は、本作『レッドタートル あ…

スピルバーグ『BFG』で蘇らせたもの

スピルバーグが『BFG』で甦らせたテーマとは? 「夢」を通じて描く、創作者へのエール

世界中で多くの子供たちに親しまれ続けている、児童文学界の圧倒的ベストセラー作家、ロアルド・ダール。無理解な大人たちに反逆する天才…

『スーサイド・スクワッド』悪人の描き方

『スーサイド・スクワッド』が悪役たちを“人間らしく”描いた理由ーーデヴィッド・エアーの真意は?

経済の中心地で映画の街として名高いロサンゼルスに、強盗や殺人、売春・麻薬ビジネスなどがはびこる「全米で最も危険」と呼ばれている地…

『ライト/オフ』闇と光のホラー表現

闇と光の“反復”はどんな恐怖をもたらすか? 『ライト/オフ』が辿り着いた、映画の根源的表現

闇のなかだけに現れる化け物に狙われた家族の恐怖を描く、ホラー映画『ライト/オフ』。本作の「闇」と「光」を使った恐怖表現は、ゾワゾ…

『死霊館』続編の怖さと楽しさ

『死霊館 エンフィールド事件』はホラーの枠を超える傑作だーー天才監督ジェームズ・ワンの演出手腕

アメリカ映画界で「ホラーマスター」の異名をとるジェームズ・ワン。近年では『ワイルド・スピード SKY MISSION』を記録的メ…

『パーフェクト・ルーム』サスペンスの系譜

“不倫”と“殺人事件”に潜むハリウッド的娯楽性ーー『パーフェクト・ルーム』が受け継ぐサスペンスの系譜

ハイクラスな5人の妻帯者が結託し、都会の真ん中にそびえる高級な高層マンションの快適なひと部屋を共有する。カードの明細にホテル代の…

『クリーピー』が放つ“違和感”とは

黒沢清監督が仕掛ける“違和感”の意味ーー『クリーピー 偽りの隣人』の演出を読む

国内外で新作が待ち望まれる黒沢清監督の今回の題材は、日本ミステリー文学大賞新人賞を獲得した小説を原作として、実際の凶悪事件を思い…

スリラーの系譜と『ノック・ノック』

ヒッチコックからイーライ・ロスへ 『ノック・ノック』とヴィジット・スリラーの系譜

傘を持って風に乗って空を飛び、子供たちに歌を歌いながら人生の価値を教え、家族をかえりみない父親を改心させ、問題ある家庭を救ってく…

『マクベス』の本質的魅力に迫る

シェイクスピア作品は“娯楽映画”の原点ーー現代的アプローチで描く『マクベス』の特徴

1999年、オーストラリアの田舎町で11もの損壊した変死体が発見された。犯行グループはやがて逮捕されたが、捕まった首謀者の供述に…

小野寺系『レヴェナント:蘇えりし者』評

『レヴェナント』復讐の旅の果てにあるものーー過酷な大自然の中に描かれた人間の内面世界

アメリカ西部開拓時代、ヨーロッパからの入植者によって未だ征服されていない北西部の奥地に踏み込む狩猟団のなかに、伝説となった実在の…