友情・努力・勝利! 『王様ランキング』『金色のガッシュ!!』少年漫画の熱いバディ4選
『バクマン。』真城最高と高木秋人
バトル漫画に限らず『バクマン。』もパートナーとの関係を描いた作品として挙げられる。自身が手掛けた絵画作品で数々の賞に選ばれてきた「真城最高」と、作文や感想文で多くの賞状を獲得する「高木秋人」がタッグを組み、日本一の漫画家を目指す姿は男女問わず様々な層に感動を与えたことであろう。
作中ではふたりが力を合わせ漫画をつくり上げる様子が描かれるものの、4巻「26ページ 2人と1人」では締め切りを守れなかった秋人に対して最高がコンビ解消を提案し、その後しばらくはお互いにひとりで漫画を描く姿が描かれた。13巻「111ページ 口出しと信頼」では秋人が他作家の原作を担当することになり、最高も不安の表情を浮かべる様子が垣間見えた。
ときにふたりの関係に亀裂が入ることがありつつも、その亀裂が修復したあとには友情と信頼がより強固な関係となる。そのギャップは最高と秋人の関係が多くの読者を惹きつけた理由のひとつとして挙げられるはずだ。
本稿で挙げた例以外にも『MAJOR』の「茂野吾郎」と「佐藤寿也」や、『黒子のバスケ』の「黒子テツヤ」と「火神大我」など、ジャンルを問わず描かれるパートナーとの友情や信頼関係。固有のキャラクターを“推す”楽しみ方もさることながら、数え切れないほどに存在するキャラクター同士の関係に着目することで、また違ったかたちで作品を楽しむことができるかもしれない。
(1)PR TIMES,“2021年秋アニメ満足度ランキング発表!満足度No.1は『王様ランキング』《Filmarks調べ》”,2022-1-20,https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000253.000008641.html