GLAY TERU、浅井健一、香取慎吾から稲葉浩志、チバユウスケ、TOSHI-LOWまで 音楽にとどまらない幅広い表現活動
2023年4月、B'zの稲葉浩志が『稲葉浩志作品展 シアン』と題した展示会を開催した。これは作詞家としての稲葉の言葉をフィーチャーした作品集『シアン』の発売に先駆けて開催されたもので、直筆の作詞ノートなど貴重な資料が展示された。
ロックスターとしての地位を確固たるものにしてきた稲葉だが、サウンドやライブパフォーマンスから離れた場所でその歌詞を受け取ると、また一味違う世界が見えてくる。闘志の裏の弱さ、熱意を支える冷静さ。35年のキャリアを別角度から捉える、貴重な機会だったと言える。
このように詩人として評価を集め、詩集をリリースしているアーティストも数多い。
The Birthdayのチバユウスケは『ビート』(2008年)、『モア・ビート』(2015年)という詩集を発表している。激しいロックサウンドに、独自の言語感覚とロマンチシズムが滲む歌詞を持ち味とするチバ。歌詞のみならず散文や作詞のイメージとなった絵や写真とともに構成したこの詩集は彼の美学を伝える上で比類なき作品と言えるだろう。
BRAHMAN/OAUのTOSHI-LOWは2011年に詩集『象牙の塔』を発表している。BRAHMANといえば肉体に訴えかける壮絶なライブのイメージが強く、自己の内面を晒け出す歌詞も印象に残る。この詩集はその言葉と新たな気持ちで向き合えるような作品だ。今まで親しんできた楽曲に新たな表情を与える重要な作品だろう。
本稿では絵画と詩に絞って紹介してきたが、他にも映像制作や演技など多方面で才能を発揮するミュージシャンは数多い。さまざまなアウトプットに触れることが、そのアーティストを深掘りするヒントにもなるはずだ。
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