VESPERBELL、2人のハーモニーが生む規格外のエネルギー KMNZとのSPコラボも披露した2度目の有観客ワンマン

VESPERBELL、2度目の有観客ワンマン

 2025年1月16日、ヨミとカスカによるバーチャルガールズデュオ・VESPERBELLが、渋谷・Spotify O-EASTで2nd ONE-MAN LIVE『RUMBLING』を開催した。昨年11月にライブタイトルと同名のEPを発売し、波に乗る中での二度目の有観客ワンマンライブとあって、平日夜のO-EASTには多くの熱心なファンが駆け付けた。

 開演前、SEに音楽は流れず時折無機質な電子音が差し込まれる。映画の中に迷い込んだような不思議なムードが漂っており、タイトルの「RUMBLING」を象徴するかのようだ。その中でもオーディエンスの熱は徐々に上がっていくのが感じ取れる。スクリーンとステージは張り巡らされたレールやライトで繋がっており、バーチャルとリアルが地続きであることが示されていた。

 いよいよ開演の時。照明が消え、「ARE YOU READY?」の文字がスクリーンに映し出されると大歓声が巻き起こる。この日の一曲目は「鳴動」だ。暗闇にネオンカラーが浮かび上がり、目元を覆ったアイマスク姿のVESPERBELLの姿が明らかになる。拡声器を手に、ライブ冒頭からパワー全開のボーカルを響かせた。

 客席を見渡し笑顔を見せるヨミとカスカ。「行くぞー!」と煽ると、伸びやかなシャウトを響かせた「Hurt」、そして迫力ある美麗なハーモニーが印象深い「ignition」へと激しいロックチューンが次々と繰り出される。2人のボーカルに負けじと客席もコールやハンドクラップで応え盛り上がっていった。

 次のブロックはガラッと空気を変え「Noise in Silence」からスタート。独特のリズムにのせ、自在に声を操って2人の個性を花開かせていく姿は、まさに〈この声で切り拓いていく〉という歌詞の通りだ。さらに「羽化」では蝶のエフェクトが舞う幻想的な演出で披露された。同じメロディを歌っているのに全く違う響きになる2人の歌声。それにも関わらず、2人の声が合わさると唯一無二の音色となって奏でられる。「Trust me」、「EX MACHINA」とそのハーモニーはどんどん高みへ上り続けていった。

VESPERBELL 2nd ONE-MAN LIVE『RUMBLING』

 会場の温度もどんどん上がっていく中、2人は「現地ライブっていい!」と喜びを爆発させる。また眼前のオーディエンスの存在を実感しているようで、「いるんだ……って(笑)」としみじみこぼし、生のライブならではの喜びを語る。そんなライブの見どころのひとつとなったのが、RUMBLING MEDLEYと銘打った特別なメドレー。「Inspire」「Revelation」「Twilight」「或いは虚空に夢を視る」と、声色を次々と変えながらノンストップで歌い上げていった。「Twilight」では曲中に背景スクリーン一面に青空が映し出されるなど、曲の世界観を反映した演出もあり、客席の熱気は増すばかりだ。

VESPERBELL 2nd ONE-MAN LIVE『RUMBLING』

 今回のライブにおけるもうひとつの見どころとなったのが、KMNZとのスペシャルコラボ。「RISE feat.KMNZ ver.」として人気曲「RISE」を5人バージョンで披露した。さまざまな組み合わせでのハモや掛け合い、さらにラップも加わり、楽曲の新たな魅力を引き出したこのステージは、5人の個性がライブならではの化学反応を見せたといえるだろう。

VESPERBELL 2nd ONE-MAN LIVE『RUMBLING』

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