二宮和也を突き動かす「人が喜んでくれるかどうか」の目線 “夢や目標がない”からできた成功
嵐の二宮和也がパーソナリティを務めるラジオ『BAY STORM』(bayfm/以下『ベイスト』)では、ときに嘘か真かわからない情報が飛び交う。そんな掴みどころのないトークに翻弄される番組に、1月19日放送回では二宮自身が「自分で言うのもなんなんですけど、何がいいんですかね? なんだろうって思いません?」なんて発言が飛び出すほどだ。だが、そんなユーモアに溢れた空気でありながら、ときにピッと背筋を正されるような二宮の鋭い視線に触れることができるのも、この番組の魅力である。1月12日放送回では、二宮の考える夢や目標についての話題が盛り上がった。
きっかけはリスナーから届いた「夢は生きる希望。夢がないと人生はつまらなくなってしまうと思う」というメール。二宮は文面のなかに「夢が見つからない」といった内容の言葉がないことから「おそらくこの人はたぶん夢が見つかっているんだと思うんですよ。夢に向かって進んでいると思うんです。それはそれでありがたい話というか」とリスナーの状況と考え方を尊重しながら、「夢が見つからないとか、やりたいことがなんなのかわからないとか、俺はなんのために生きているんだ、って迷うじゃないですか。あれってもう性格とか生活の問題であって、あんまり解消しなくないですか?」と、夢や目標を持たないことで解き放たれる部分もあるのではと話を展開していく。
例えば、二宮であれば嵐として「CDを100万枚売る」「5大ドームを周る」……といった目標を掲げることもできたが、「仮にそれが目標だったときにそれを達成しちゃったときにどうなるんだろうな」という思いがあったと振り返る。そして「嵐はそういう目標を立てなかったから、どこまでもいつまでも感謝することができた。あえてゴールがないみたいな状況だし、目標を掲げてみんなで頑張ろうという道をとらなかったから、そういうふうなムーブができたけども」とも。
要は、夢や目標を掲げるにあたって大事なのは「何に目線を置くか」であると続ける二宮。「売上なのか、達成感なのか、立場なのか、キャリアアップなのか、生きがいなのか。どこに目線を置くかによってだいぶ変わるじゃないですか」という二宮が目線を置いているのは「人が喜んでくれるかどうか」だそう。「これをやることによって、自分のことを応援してくれてる人は、おそらくおもしろがってくれるだろうとか、『うれしい』『楽しい』と思ってくれるだろう」というポイントが二宮を突き動かしているのだと語った。
そして、「『あ、二宮がこんなことやるんだ。なんかおもしろそうだな』って思ってもらえるような。『二宮がやってるからおもろいんだろう』ってとこまでいけたらいいな、とか。それぐらいしか考えてない」と言い「だから何年後にどうなっていたいとかっていうのはまったくない」という。そうした考え方になったのは、「主観で物事を見るタイプじゃなかった」と自己分析した。