ONE N' ONLYが一音一音、一挙手一投足に込めた成長と自信 『¿Fiesta?』ツアーファイナルレポ

ONE N' ONLYが2025年1月18日、東京・有明の東京ガーデンシアターでライブツアー『ONE N' SWAG 2024 ¿Fiesta?』の最終公演を開催した。2018年に本格的な活動を始めて以来、各人の個性を際立たせながらグループ独自の魅力を生み出すことに全身全霊をかけて臨んできた彼ら。その集大成と言える今回のステージは、最初から最後まで一音一音、一挙手一投足に成長と自信が感じられる内容だった。

定刻を少し過ぎると照明が一斉に消え、レーザーの光が飛び交い、ドラマチックなサウンドが鳴り響く。そしてステージ中央にメンバー6人のシルエットが現れると、大きな声援が沸き起こった。オープニングナンバーに選ばれたのは、「Fiesta」。華やかな色調の衣装を身に着けたメンバーらの軽快な踊りで、会場は一気にヒートアップ。たたみかけるように「DOMINO」や「EVOL」といった勢いのあるダンスポップを披露する姿からは、J-POPとラテンミュージックを融合した“ジャティンポップ”のパイオニアとしての貫禄が伝わってくる。


さらにONE N' ONLYのアグレッシブな部分をアピールした「YOUNG BLOOD」、ヘヴィメタル調の「OPEN」で、会場内の熱気は最高潮に。エレクトロビートと絡み合うようなボーカル&ラップが心地好い「Set a Fire」では、客席に下りてファンと一緒に手を振りながら一体感を楽しんだ。
今回のツアーの舞台装置や装飾は、どことなくアマゾンの熱帯雨林を連想させる。そんなムードのなか、ダンスブレイクでトライバルなビートに乗りながら情熱的なパフォーマンスを繰り広げる6人は、確実に自分たちだけの世界観を作っていたように思う。


ライブの中盤には個々の持ち味を発揮できるコーナーが用意されていた。HAYATOとEIKUがワイルドな面を見せる「Dropped」、KENSHINとNAOYAによるクールな踊りで新たな魅力を引き出した人気曲「Black Hole」、TETTAの表情豊かな歌声が堪能できる「Bla Bla Bla」、そして「TALKIN'」ではREIがHAYATO、KENSHINとともに短くも充実したショーを見せて、会場を埋め尽くしたSWAG(ファンの呼称)たちを夢の世界へと誘う。




幸福感あふれるナンバー「My Love」を歌い終えた6人は、ここでようやくトークタイムへ。「僕たち、ONE N' ONLYです!」と全員で元気よく挨拶したあとは、コールアンドレスポンスの響きで会場の大きさを確認。ペンライトがあちこちで光る客席を見て「オリオン座!」と叫ぶTETTA、それに対して「どんな星座なのかよく知らないで言ってるでしょ!」とツッコミを入れるメンバーたち。こうしたやりとりを通じて、グループが今とてもいい状態にあることを実感した人は多かっただろう。


今回のツアー用に制作された短編映画のようなイメージ映像が映し出されると、再び彼らのスタイリッシュなステージがスタート。ギターの軽やかなリフで始まるメロウな「Too Much」、野性味あふれる「R.U.S.H」と「FOCUS」、メンバーそれぞれの魅力をバランスよく散りばめたダンスポップ「We'll rise again」など、ここ2、3年で発表したこれらのナンバーは、国や人種、性別を問わず引きつける“懐の大きさ”を感じさせる仕上がりで、海外でも人気に火が付いたのが納得できる。