『シェフは名探偵』ビストロに波乱? 佐藤寛太&神尾佑、2人が果たした役割とは

『シェフは名探偵』佐藤寛太&神尾佑の役割

「人が一番仲良くなる方法は秘密を共有することだ。そして秘密がなくなった時に本当の家族になるのかもしれない」

 西島秀俊主演ドラマ『シェフは名探偵』(テレビ東京系)第5話は、特に「家族」がテーマになった回だった。グルメな人たちがこぞって訪れる噂のビストロ「ビストロ・パ・マル」を舞台に、西島演じるシェフ三舟忍が人並み外れた洞察力で客たちが巻き込まれた事件や不可解な出来事の謎を鮮やかに、お節介に解いていくグルメミステリー。毎話2つの問題が起き、その解決までが描かれるフルコースぶりだ。

 第5話では、再婚する元常連の館野(占部房子)と、妻に家出されて落ち込む脇田(利重剛)が登場する。館野は再婚相手について一部入れ歯だと勘違いしていたが、その裏に息子と彼が骨の標本を作るために入れ歯用洗浄剤を使っていた“共通の秘密”が隠されていた。

 また脇田は妻の由美子(洞口依子)の家出の理由に心当たりがないと嘆くが、妻が買ってきたジャムとチーズの組み合わせから、そこに隠された脇田自身の無関心と妻の落胆を三舟が解き明かした。

 そして今話では“いつもの4人”ではないビストロの慌ただしい様子も描かれた。

 ソムリエの金子(石井杏奈)が恋人の転勤に伴いお店を突如辞めることになり、そこにピンチヒッターとして登場したのが、若きオーナーの小倉大輔(佐藤寛太)だった。何軒もの飲食店を手広く展開する若き青年実業家らしいが、飄々としていて掴みどころがなく“楽しさ”を最優先に生きているような人物だ。

 佐藤寛太といえば、劇団EXILEのメンバーだが、これまでも年上になんだかんだ愛されるような“ご愛嬌たっぷり”な役どころが目立つ。かつ、“意外にエリート”という一面を持つ嫌味のない役柄が似合う。『美食探偵 明智五郎』(日本テレビ系)では主人公の明智五郎(中村倫也)に憧れ、上司よりも明智の命令に従う新米刑事役を好演した。また、映画『花束みたいな恋をした』での出演も記憶に新しい。現在放送中の日曜劇場『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』(TBS系)では、研修医・弦巻比奈(中条あやみ)の同期・深沢陽斗役を演じ、すでに比奈の愚痴の聞き役という関係性がはっきりと見えている。

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