日本映画界の新生・葵うたのに大注目 大河ドラマへの憧れ、役者としての原点に迫る

日本映画界に新たな輝きを放つ俳優が現れた。名前は葵うたの。
TBSドラマストリーム『さっちゃん、僕は。』や、『パリピ孔明』(フジテレビ系)などの注目作にレギュラー出演する中で、1月25日から公開された映画『タイムマシンガール』でついに初主演を務めた。
物憂げな表情とチャーミングな笑顔を両立できる彼女の原点にあるものとは何なのか? 『タイムマシンガール』の公開初日に、俳優を目指したきっかけからこれからの役者業への思いまで、じっくりと語ってもらった。【インタビューの最後にはサイン入りチェキプレゼント企画あり】
大河ドラマ『篤姫』に魅了された幼少期

ーー2020年から本格的にお芝居の仕事をスタートさせた葵さんが芸能界を目指したきっかけはなんですか?
葵うたの(以下、葵):実は母が私が生まれる前に舞台俳優をしていて、子どものときから俳優という仕事の魅力を呪文のように聞かされていたんです。それに、私自身幼少期からドラマが好きで、家でずっとテレビの前に張り付いてるような子でした。その影響もあって、保育園のときから将来の夢は「俳優」って書いていたんです。
ーーちなみに幼少期に観たドラマで印象に残っているものはありますか?
葵:大河ドラマの『篤姫』(NHK総合)です。当時、9歳くらいだったんですけど、宮﨑あおいさんの圧倒的な存在感と、子供ながらに感じた心の機微を描いた物語に夢中だった気がしています。それに音楽が素晴らしかったなって。
ーーでは、やはり「大河ドラマに出たい」というのはひとつの目標なのでしょうか?
葵:内心あります。それこそ、時代劇への憧れもあって学生時代は剣道部に入っていたので、たくましい時代を生きた人たちへの憧れみたいなのは潜在的にあるんだと思います。自分がすごく影響された上に、この世界を目指すきっかけのひとつだったので、今でもいつかは大河ドラマに出てみたいなと思っています。
没頭できる役や作品に巡り会い続けたい

ーー憧れの俳優さん、俳優像はありますか?
葵:デビュー当時も今もあまりなくて。ただただ何かおもしろい作品に出て、目の前にあることに夢中で取り組めたらなと思っています。ただ、今回『タイムマシンガール』に出会ったのがきっかけで、明るくてコミカルで、観ている人が大笑いするような作品や役にもっとチャレンジしたいなっていう気持ちが芽生えました。常に、自分がワクワクできる作品にで続けたいです。
ーー葵さんがワクワクできる作品って、どんな作品ですか?
葵:直感も、撮影しながらじわじわと思っていくこともどちらもあるのですが、『タイムマシンガール』の場合は木場(明義)監督の“好き”がどんどん伝染していく感じにワクワクしました。没頭できる役や作品に出会えて、殻を破れたこと、本当に幸せを感じます。これからもそんな機会に巡り会いたいです。
「私が誰よりもおもしろがれる」オーディションで掴んだ初主演

ーーそして、いま話題に挙がった『タイムマシンガール』で初主演となりました。あらためておめでとうございます!
葵:ありがとうございます! 今回、オーディションの結果、主演に選んでいただきました。その際に、自分の中のSFのイメージを膨らませながら、台本を読んでいたんですが、初めての出会いが多すぎて「なんじゃこりゃ!」って(笑)。木場(明義)監督が生み出す世界観や、細かい設定、出てくるキャラクターの濃さに圧倒されたんです。そして、読み終わった時には「この作品、私が誰よりもおもしろがられる!」と思い、可子を演じたい気持ちがすごく強くなって。合格と聞いたときは本当に興奮しました。
ーー「誰よりもおもしろがられる」と思ったのは、どのような部分に対してですか?
葵:単純に「好き!」って思ったんです。可子に共感してというよりは、物語全体が好きだというのと、誰もが羨ましがるようなタイムスリップという能力に対して可子がちょっと疎ましく思っている点が特に。

ーーその時点から、可子というキャラクターをすでに想像できていたのですね。
葵:はい。あえて予想外だったところを上げるなら、可子の私服がちょっとダサい、かわいらしい感じの服なことぐらいで。意外としっかりしてるようで、オフは自分が好きなもので埋めるタイプの子なんだなと監督とも可子のキャラクターについてはスムーズにすり合わせできました。