溝端淳平が俳優として培ってきた信念とは? “キャプテン・アメリカ”への溢れる愛も

溝端淳平が俳優として培ってきた信念とは?

 2月14日より全国公開中のMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)新作映画、『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』。『アベンジャーズ/エンドゲーム』、そして『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』を経て新たな“キャプテン・アメリカ”となったサム・ウィルソン(アンソニー・マッキー)の活躍を描く。

 予告編では故ウィリアム・ハートからサディアス・ロス役を引き継いだハリソン・フォードがレッドハルクに変身する姿や、サムの新しいスーツのデザインが話題を呼んでいる。誰が味方か敵かわからない中、“キャプテン・アメリカ”となったサムの前に立ちはだかる脅威とは。シリーズにわたってサム役の声優を務めてきた溝端淳平に、本作の見どころなどを語ってもらった。(アナイス(ANAIS))【インタビューの最後には溝端淳平サイン入りチェキプレゼント企画あり】

サム/キャプテン・アメリカは応援したくなるヒーロー

ーー本作の台本を読んで感じた作品の印象や感想から聞かせてください。

溝端淳平(以下、溝端):予想していた以上にサム・ウィルソンの人間的な魅力がふんだんに詰め込まれていました。サムの優しさや包容力など、やはり新たな“キャプテン・アメリカ”としての魅力を存分に感じました。

ーーMCUのファンとして感じた本作の見どころは?

溝端:サムが大きなプレッシャーの中でもがきながら、たくましく成長していく物語でありながら、MCUのファン目線としてはロスの人間ドラマも魅力的でした。彼の人となりというか、彼なりの正義や信念があって、娘との話も……グッときました。あとはもう、空中戦がすごいです! とても見応えがあります。 “キャプテン・アメリカ”って、スティーブ・ロジャースも『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』の時、一人で戦いに行って「勝てないぞ」ってホークアイに言われるとか、やはりちょっと他のメンバーに比べて超人血清を打っているものの、“人間”に近い戦い方です。その葛藤の中で戦い続けてきました。スティーブでさえそうなのに、サムなんて血清すら打っていないので、常にその葛藤があるんです。それでも自分が先頭に立ってみんなを守らなければいけないところが好きです。完全じゃないというか、すごく良い意味で隙や人間味があって、応援したくなるヒーローなんです。そこが新たな魅力であり、見どころだと感じました。

ーーサム・ウィルソンを演じるアンソニー・マッキーとは対談もされていましたが、実際に会ってみて彼の人となりや、俳優としての魅力をどこに感じましたか?

溝端:人となりは、サムさながらの人の良さと言うか、寛大さがありました。初対面の僕でも歓迎して受け入れてくれて、接してくれたところがとても素敵だと感じました。お芝居のことを僕が言うのもおこがましいですが、やはり繊細なお芝居がとても魅力的。それもアンソニーさんが演じるサムだからこそ成り立っているというか、多分彼も繊細な方だと思うんです。気遣いもそうだし。キャプテンについてのお話も聞くとすごい熱量で、とても紳士的に物事を受け止めながら前に進もうとしている。そういうものも含めて、やはりアンソニーさんが持っている繊細な感情が、サムの微細な感情表現につながっていると思います。

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ーー対談動画の中では本作に「日本要素がある」というお話がありましたが、詳しく聞かせてもらってもいいですか?

溝端:日本の尾崎首相役として平岳大さんが出演されていたり、ロスが大統領になって日米首脳会談をするシーンがあったりとか……あと、“今後の『アベンジャーズ』シリーズに通ずるキーを日本が握っているんだな”ってことが本作で言えると思います。ファンとしては多分“この物事”が今後きっと必要になってくる、とても重要なことになると思うし、今後日本と絡んでくる可能性もあるなって。たまたま本作で日本が登場してくるわけではなくて、今回の話については一つのセンテンスかもしれないですが、“この物事”はマーベルファンにとっては重要だなってところに日本が関連しているんです。あとは“桜舞い散るシーン”でサムとレッドハルクが戦うシーンも見どころだと思います。

ーーレッドハルクとの対峙にも言及していただきましたが、“ヴィラン”なのかは未だに不明瞭です。それを踏まえ、サムが本作で対峙しなければいけないものとは何ですか?

溝端:サムが終始戦っているものは、やはり自分が本当に“キャプテン・アメリカ”でいいのかという気持ちです。ただ、戦っているものは何かと言われると、もう全ての物事がつながっているって言い方が正しいのかもしれません。誰がヴィランとかということだけではなく、もちろん戦うんですけど、戦ってやっつけることだけが目的じゃないところが新しいキャプテン像であり、マーベルの形かなって思います。倒すために戦う、真実を暴こう……いや、“真実”と戦っているという方が表現としては一番しっくりくるかもしれません。

ーーなるほど、これまでの『キャプテン・アメリカ』シリーズらしさも感じられそうですね。

溝端:そうですね。ちょっとシリアスな感じでミステリーというか、サスペンス的な要素が強いので。

ーーヴィランの話に通じますが、マーベル作品ではこれまでにも長い歴史の中で数々の悪役が登場してきました。その中でも印象的、魅力的に感じたキャラは?

溝端:一番パッと浮かぶ主役級がサノスですよね。あとはロキです。ロキをヴィランとしていいのかってところもありますが、『アベンジャーズ』では完全に悪役でしたからね。ロキはいい役だなあって……人気も高いですし。やはりヴィランは演じている役者さんの演技力ももちろん問われるし、それに伴ってキャラクターがすごく立ちますよね。ロキはあの狡猾な感じがすごく好きです。憎めないんですよ。サプライズもあるし、みんなを良い意味で裏切ってくれる。だって、あんなに「裏切れ!」って思うキャラクターはいないじゃないですか(笑)。もちろんロキの本心が見えるシーンにも胸打たれるんですけど、どこかで嘘なんじゃないかとワクワクしてしまう。だからロキはちょっと気になりますよね。彼が出てくるだけでちょっと空気が上がるというか、ロキが(シーンを)持っていっちゃうんですよ。

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