『シェフは名探偵』西島秀俊演じる三舟の人物像が浮き彫りに 青柳翔らゲスト陣にも注目

『シェフは名探偵』西島秀俊×ゲストに注目

 西島秀俊主演ドラマ『シェフは名探偵』(テレビ東京系)が回を追うごとにパワーアップしている。グルメな人たちがこぞって訪れる噂のビストロ「ビストロ・パ・マル」を舞台に、西島演じるシェフ三舟忍が人並み外れた洞察力で客たちが巻き込まれた事件や不可解な出来事の謎を鮮やかに、お節介に解いていくグルメミステリー。毎話2つの問題が起きその解決までが描かれるフルコースぶりだ。

 第4話では、三舟の昔の知人2人が登場する。1人目はフランス時代に一緒に修行していた羽田野鈴子(澤田育子)。今はフレンチレストランを3店舗経営しており、自身のお店で働くパティシエ・岸部彩香(イシヅカユウ)と一緒に食事に来る。ソムリエの金子ゆき(石井杏奈)は2人の関係を「女性同士でもカップルかもしれないし」と話していたが、後々金子自身も同性愛者であることが明かされた。

 岸部が実家に帰省するなり音沙汰なしになってしまうと、鈴子の元にマカロン・ダミアンが送られてくる。「マカロンはマカロン」というメッセージに込められた岸部の本心を三舟が読み解く。日本では綺麗に着色して香りをつけた美しいマカロン・パリジャンだけが“マカロン”だと認識されており、正にそれは日本での女性に対する認識と似ていると指摘する。実際には“マカロン”の種類は実に様々。飾り気のない素材そのままのマカロン・ダミアンもれっきとした“マカロン”なのだ。そして、それはまさにトランスジェンダーである岸部自身の気持ちを込めたようだった。

 2人目は、三舟がこのビストロをオープンする前に働いていたお店の見習いだった南野謙介(青柳翔)だ。近くに自身のフレンチレストランをオープンするという。時を同じくして「ビストロ・パ・マル」の料理への批判がSNSに書き込まれるが、それは南野の仕業だった。また、ヴィーガンブームで食べられない食材のある客にバレないだろうと豚の背脂を使っていた南野を、三舟が珍しく厳しい口調で咎める。「客が食べたがらないものを食べさせない」という彼の“料理人としてのプライド”はごもっとも。改めて三舟の実直で義理堅く“信頼に足る”人物像が浮き彫りになった。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる