【ONE PIECE考察】アーロンの嘘、オロチの悪政、くまの過去……忘れられない胸糞エピソード5選
「最近のエピソードでは、オロチの悪政もひどかったですよね。たしかに黒炭家は迫害されていて、気持ちはわからなくはないんです。ないんですけど、どう考えても振り切ってやりすぎでした。特にえびす町のストーリーは、衝撃でしたね。元々スマイルは能力が覚醒しない可能性があり、失敗すると笑い続けてしまう副作用が発現する危険なギャンブルです。しかしオロチはただスマイルを食べさせるのではなく、副作用しか残っていないデメリットのみのスマイルを町民に食べさせていました。どんなに悲しいことが起きても笑い続ける人々は、本当にみているのが辛かったです」
5つの物語を選ぶうえで、やはり最新エピソードは入れざるを得ないと神木氏は続ける。
「胸糞エピソードとして外せないのは、結局最新ストーリーであるくまの過去編でしょう。そのなかでも、ベコリ王の行いは凄まじかったですね。ベコリ王はくまが青年だった頃のソルベ王国国王で、高い天上金を払わせる非情な人物でした。そして彼は南北で国を分け、天上金が少ない老人が多く暮らす南側の人間を、実質的な奴隷にしようとします。ベコリ王は天上金や奴隷制度など、天竜人を真似た政策をしていました。天竜人が嫌いな読者としては、顔をみるのも嫌でしたね」
『ONE PIECE』には多くの悲しいエピソードがあるが、それらをすべて解決してきたのがルフィだ。最新話で壮絶な過去が明かされているくまやボニーも、彼が救ってくれるのか。今後の展開からも、目が離せない。