ゲーム否定派から4000時間プレイヤーになって生じた変化とは? 小籔千豊『フォートナイト』で深まった父と子の絆

小籔千豊『フォートナイト』の絆

 ファミリーコンピュータなどの家庭用ゲーム機が流通し始めてから約40年。技術の進歩と同時に多様性に富んだゲーム文化が花開く一方で、明確な答えが見つからない問題も存在する。それは、家庭内における「ゲームとの関わり方」だ。

 「ゲームは一日1時間」といった言葉があるように、”ゲームで遊びたい子供VSゲームをやらせたくない親”という構図は、かねてよりよく見かける光景である。近年は競技性に特化したeスポーツ、並びに職業として確立したプロゲーマーが世間でも認知されはじめ、1980年代〜1990年代よりはゲームに対する否定的な意見が落ち着いたように思える。

 けれども否定的な意見は完全に鎮火したわけではなく、「宿題が終わるまでゲーム禁止」「晴れの日は屋外で遊ぶ」……といったローカルルールも実在する(筆者の家庭も同等の環境だった)。また、長時間のゲームプレイがもたらす依存症の危険性を説いた『ゲーム脳の恐怖』など、アカデミックな見地からゲームに対する否定的な意見もいくつか見受けられる。

 そんな”家庭内のゲーム問題”に際し、父親の目線から興味深い体験を記載したのが、『ゲーム反対派の僕が2年で4000時間もゲームをするようになった理由』である。著者は吉本新喜劇の座長を務めるほか、バンド活動やファッションモデルなど多岐にわたって活躍中の小籔千豊氏だ。

 「幼少期からゲームっ子だったが、ゲームばかりしていても何にもならない」とし、息子や娘のゲームプレイに否定的だった小籔氏。しかし、息子に付き合う形で始めたバトルロイヤルゲーム『フォートナイト』との出会いが、彼の考えを劇的に変化させる。

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