羽生結弦、節目の30歳で関連本ラッシュ! 出版業界でも輝く「宝石」のような魅力を考える
競技シーンで世界を席巻し、現在はプロフィギュアスケーター/アイスショーのプロデューサーとして活動する羽生結弦。不況が叫ばれて久しい出版業界でもその存在感は大きく、特に2022年7月のプロ転向以降、関連本の出版ラッシュが続いている。
この11月に話題になったのは、これまでも羽生とセッションを続けてきた蜷川実花の撮り下ろしによる写真集『羽生結弦写真集 Shin』『羽生結弦写真集 Gi』(朝日新聞出版)の同時発売。“羽生結弦×蜷川実花”のベストセレクションとなる『羽生結弦写真集 Tai』(2025年3月発売/完全予約販売)の刊行も発表され、大いに盛り上がった。
12月に入り、その勢いはさらに加速中だ。12月2日発売の生活情報誌「ESSE」(扶桑社)2025年1月号では、羽生の両面ポスターがとじこみ付録に。そして迎えた、本人にとってもファンにとっても特別な12月7日。30歳という節目の誕生日を迎え、自身が制作・指揮するアイスショー「Yuzuru Hanyu ICE STORY 3rd“Echoes of Life”TOUR」(さいたまスーパーアリーナ)の開幕で大行列を作った羽生は、「YUZURU2025 羽生結弦カレンダー 壁掛け版」&「YUZURU2025 羽生結弦カレンダー 卓上版」(集英社)、「G.O.A.T 羽生結弦カレンダーブック (万年 日めくりカレンダー)」(JTBパブリッシング)と、例年人気を博しているカレンダーも発売。同日刊行でさらに見逃せないのが、プロ転向から2024年まで約2年間の軌跡を収録した『YUZURU IV 羽生結弦写真集』(集英社)だ。
フォトグラファーはもちろん、これまで『YUZURU』シリーズを手掛けてきた能登直氏。羽生と同じ仙台出身で、少年時代からその成長を追いかけてきた能登氏はファンの信頼も厚く、今作でもアイスショーの練習に取り組む姿のほか、オフの素顔も余さず捉えている。同シリーズは、男性アスリートのソロ写真集として史上初となる累計10万部を突破した2014年の第一作をはじめ、2018年、2022年と4年おきにリリースされてきたが、今回は2年とこれまでの半分の期間で制作されており、プロ転向以降の活動の充実ぶりと、その注目度があらためて伝わってくるところだ。
ちなみに12月17日には、羽生を追い続け、芸術性の高い写真で「神カメラマン」と称されるスポーツニッポン新聞社のカメラマン・小海途良幹氏のノンフィクションで、撮り下ろし写真も収録されている『レンズ越しの羽生結弦 神カメラマンが見た絶対王者』(山と渓谷社 )も発売。早くも予約好調で、Amazonではベストセラーになっている。
経歴、人柄、ビジュアルとあらゆる面で高い魅力を備える羽生結弦は、出版業界にとって切り取り方によって輝きを変えるダイヤモンドのような存在だ。付け加えるならば、その姿を捉えるフォトグラファー、撮影のコンセプトや角度によっても大きく表情を変えるオパールやタンザナイトのような魅力も備えているため、多くの写真集が出版されても見飽きることがない。30歳という節目を迎えた羽生結弦が、今後出版業界にどんなインパクトを残してくれるのか、注目していきたい。