小籔千豊「フォートナイト」で親子関係に変化 「息子が師匠で僕が弟子みたいなところもある」
小籔千豊が11月17日、都内で著書『ゲーム反対派の僕が2年で4000時間もゲームをするようになった理由』の刊行を記念したトークショーとサイン会をおこなった。
本作は「ゲームは時間の無駄」と考えていた小籔がオンラインゲーム「フォートナイト」にハマり、ゲームYouTuberとして活動するにまで至った流れをありありと綴ったもの。また、そのなかで起きた親子関係や自分自身の行動の変化も見どころとなっている。
小藪はトークショーの前に行われた囲み取材に出席し、記者からの質問に答えた。
出版のきっかけは、子どもがゲームをすることに反対でないこと、自分が始めてから親子関係が変わったことをテレビで語ったことだったという。これについて「その番組を観た出版社の方が『本を出しませんか?』と。今まで本の話は断ってきましたが、大好きな『フォートナイト』のことならと引き受けました」と説明。
普段から吉本新喜劇の台本を描いている彼だが「本を書くのは初めてで、どこに興味を持ってもらえるのかがわからず霧の中を進んでいるようでしたね」と執筆には苦労があったようだ。
もともとは自分もゲーム好きだったという小藪。「息子以上にやってました。200本くらいソフトを持っていて、漫才のネタを考えるために控えて、結婚と共に辞めて、子どもが生まれてからは自然と離れてしまいました」と過去を振り返る。以前の子どもにゲームをやらせないという教育方針は「ゲームクリエイターになる訳でもないし、その時間を読書やスポーツに費やしておけばよかった」という考えから来たものだった。
再びゲームにハマったきっかけは息子の勧め。「最初は『ようわからん』と断っていたのですが、息子が風呂に入っている間にやってみたら『これ、めっちゃおもろいやん』と思ったんです」とのこと。今では奥さんも公認で、親子大会を開催するほどだという。
また父親としての考え方に質問が及ぶと「早く子どもがほしいと思っていましたが、自分が父親になれるのか、売れてない芸人が子どもを持っていいのか、芸人の子どもが幸せになれるのかと不安がありました」と告白。そんなプレッシャーからか、念願の娘との初対面時を「肩に2トンくらいの重みがかかったようだった」と表現する。しかし、それを経た現在の気持ちは「今は完璧な人間が子どもを産む訳ではないから、人並みに愛情を持って育てればいいと考えられるようになりました」という。
続いて小藪は自分の子育てを「一方的に大人の知識を垂れ流していた」と回想した。しかしゲームを始めたことで「同じクラスの友達と話すような対等なこともあれば、息子が師匠で僕が弟子みたいなところもあり、会話の幅が広がりました」とポジティブな変化を感じている様子。
フォートナイトの魅力については「昔のゲームと違うのは人と対戦するということですね。あとは基礎練習。最初は『eスポーツ』という名称にピンと来ませんでしたが、そう呼んで支障がないと思います」と語る。さらに「半年前の自分よりも確実に上達を感じている」という小藪。今は「『フォートナイト部』に入っているつもりで、アジア1位を目指しています」と意気込んでいるそうだ。なお「『芸人最強戦』を企画したりもします」と芸人仲間や吉本新喜劇のメンバーとも対戦に興じていることも明かしていた。
一方でバンド・ジェニーハイのメンバーとして行っているドラムについては「1年間で1000時間やってないですね。レコーディング前からツアー終わりまでは2~4時間のレッスンをすべての空き時間に入れます」と返答。それでも十分に練習している気もしなくもない。そんなストイックな一面も持つ小藪だが、「今上手くなりたいのは『フォートナイト』なんです」と笑顔を見せた。
■書籍情報『ゲーム反対派の僕が2年で4000時間もゲームをするようになった理由』
書籍/四六判
発売:11月11日
本文:184P
予価:1540円(本体1400円+税10%)
出版社:辰巳出版