ゲーム否定派から4000時間プレイヤーになって生じた変化とは? 小籔千豊『フォートナイト』で深まった父と子の絆
父と子から”地元のツレ兼ゲームの師匠”へ 『フォートナイト』が変えた親子の絆
本書は小籔氏の体験談に基づく形で、「なぜフォートナイトを始めたのか」「なぜゲーム配信を始めたのか」等々、ゲームプレイが契機となり、身の回りで生じた変化について細かく記載されている。
『フォートナイト』と言えば、全世界で4億人ものユーザー数を抱える人気タイトルだ。リリース当初よりバトルロイヤル+コンストラクション(建築)要素で話題を集めたほか、世界規模で開催される競技大会では120億円を超える賞金が用意されたりと、eスポーツ市場においても高い注目度を誇る。
息子に言われて何気なく『フォートナイト』に触れ、プレイを繰り返すうちに「もっと上手くなりたい」と意気込みを見せた小籔氏。同書に書かれている体験記はいずれも一読の価値ありだが、筆者が特に感心させられたのは、「フォートナイトを介して培った息子との絆」だ。子供が夢中になる『フォートナイト』をはじめたことで、父子の距離が以前よりも急接近。時にはゲーム内容について共感し合う地元のツレとして。またある時には、攻略テクニックを伝授してくれるゲームの師匠として、『フォートナイト』が無ければ実現しなかったであろう、”親子の関係構築”に焦点が当てられていた。
親子関係の変化をはじめ、ゲームに対する意見が180°変わった小籔氏。本書の後半には「フォートナイトのショートカット」と題し、”40代でもどうすればテクニックが上達するか?”という観点のもと、さまざまなTIPSが網羅されている。正しい感度設定の仕方、暴言を吐くプレイヤーと出会った際の対処法、窮地に陥った時の建築方法……等々、すでに『フォートナイト』で遊んだことがあるプレイヤー、これから始めようと考えている初心者を含め、要チェックの内容だ。