【漫画】もしも“格ゲーのラスボス”が渋谷に降臨したら? あるあるなキャラがTwitterで話題
ーーTwitterに投稿された本作は、ファンタジーなあるあるが生み出すコメディテイストの面白さで瞬く間に話題となりました。創作のきっかけを教えてください。
蒼木:僕は日頃から、誰もやっていないジャンルの設定や企画をなるべく考えているんですが、そんな中で思いついた設定をもとに、Twitterに投稿する用でこの作品を描きました。
ーー本作は“格ゲーのラスボスあるある”と現実世界のギャップが、非常に秀逸だと感じました。メインキャラを“格ゲーのラスボス”にしたのはなぜですか。
蒼木:現在COMIC Huで連載中の『八神庵の異世界無双』(原作:天河信彦)もそうなんですけど、実はもともと格闘ゲームが好きなんです。そして様々なキャラクターがいる中で、1番キャラが立っていると感じたのがラスボスでした。その上“格ゲーのラスボス”は皆なんとなくのキャラは知っているけど、まだ誰も漫画の題材にはしていないなと思って。
それに、僕は女性を描くのが苦手であまり好きではないんです。なのでムキムキのおっさんを主人公にしたくて、格ゲーのラスボスはもってこいでした。
ーーラスボスのキャラ作りで意識した点は?
蒼木: この漫画はあるあるを楽しむ部分が多いので、その中でも具体的なゲームを特定されるようなあるあるキャラではなく、できるだけ抽象的な要素が多いキャラになるよう心掛けていました。
制作の前にあるあるを羅列したんですけど、その時点で好きな格ゲーのラスボスからそれっぽいものを抽出しました。でも名前や技の形態がそのまんま過ぎると、「あるある」でなくなるのがよくなくて。特定のゲームをやっていなくても、「わかるわかる!」となってもらえるよう意識しました。
ーー作品の中でこだわった点はどこですか?
蒼木:1つ1つのあるあるはもちろんなんですけど、現実離れした“格ゲーあるある”を、違和感なく出せるシチュエーションにこだわりました。例えば“全体攻撃”というあるあるを描くために、大人数のヤンキーを出したりとか。そこは色んな部分で工夫しないと、普通には出せないんですよね。無理やり現実世界にねじ込むと、「入れたくて強引に入れたんだな」と思われてしまう。そうなると読んでる側も冷めちゃうと思うんです。
ーー現在連載中の作品や、今後の活動について一言お願いします。
蒼木:今連載させていただいてる『八神庵の異世界無双』では、作画を担当しています。実は現在、オリジナル作品は商業誌で描かないようにしているんです。この作品もそうなんですけど、僕の好きなテーマや考える設定は結構マイナーなものが多くて。オリジナル作品はTwitterやKindleに投稿して、今後も商業誌では原作付きで活動していこうと思っています。なので僕の作品に興味を持ってくれた方は、連載作品と共にTwitterなどもチェックしてもらえると非常に嬉しいです。