俳優・窪塚愛流「自分はどんなときでも等身大」ありのままに語った、家族と友人へのリスペクト

現在放送中のドラマ『御上先生』に出演中の俳優・窪塚愛流。彼にとって初となる写真集『Lila』(小学館)が、3月5日に発売された。本書は、初主演映画『ハピネス』の公開、舞台『ボクの穴、彼の穴。W』への挑戦など、俳優として大きく前進した20歳の1年間に撮影された写真集だ。

生まれ育った横須賀や地元・大阪でのロケ、182cmの長身を生かしたファッショナブルなカット、父・窪塚洋介が撮影した家族旅行写真など、多彩な表情を掲載。単なる写真集にとどまらず、彼の20年間の歩みが詰まった、物語性を感じる一冊となっている。「この撮影を通して、今の自分がいる」──そう語る彼に、写真集や家族のこと、現在の思いについて聞いた。
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写真集は「出さない」と思ってた
ーー 写真集のお話がきた時の心境を教えてください。
窪塚愛流(以下、窪塚): 俳優を始めてからこれまで、自分が写真集を出すなんてことは全く考えていませんでした。…というか、「出さない」とすら思っていました。
僕にとって「写真集」というものはキラキラしたイメージ。「自分はそういうタイプではないな」と思っていたので、写真集のお話をいただいたときは「ついに自分も写真集デビューか!」と素直に嬉しかったです。ただ自分がせっかく写真集を出させていただくなら表情を作り込んだカットばかりで構成されたものではなく、等身大の自分を撮ってもらいたい、と思いました。
ーー 等身大、ですか。
窪塚: こういった取材の場でもそうなのですが、僕はカッコつけることがすごく苦手で、いつも飾らずに自然体でいるようにしています。だからこそ、写真集でもありのままの僕を刻みたかった。それも、いわゆる「写真集」という枠には収まらないような、自分の伝記のような、「20歳」という瞬間を切り取った短編小説のようなものが作れたらいいな、と思いました。
ーーそういう想いは企画段階からお伝えされたのでしょうか?
窪塚:はい。他にもロゴやフォントのような細かいところまで自分の意見をたくさん伝えさせていただいたのですが、ひとつひとつ親身に向き合ってくれて、写真集にはそんな自分の妥協しない気持ちまで表現されています。写真集を一緒に作ってくださったチームの皆さんには感謝の気持ちでいっぱいですし、こんなにも自分にとって大切な写真集になるとは思っていませんでした。
人生で一番楽しかった家族とのハロウィン
ーー写真集には友人との写真も掲載されていますよね。窪塚:写真集に一緒に写っているのは、小五から大阪で一緒に過ごした友人です。彼らはアーティストとして活動をしていることもあって、写真集にも出てもらえました。
ーー窪塚さんの大切なものが記録されている、という写真集のコンセプトにおいて、友人の存在は欠かせなかったんですね。
窪塚:友人たちは僕の人生においてとても大切な存在で、彼らがいたから今の僕がいるし、僕もまた彼らにとって大切な存在だと思っています。「仲が良いから写りたい」というだけではなくて、今の僕がいるのは彼らのおかげなので、僕の人生の大事なものが詰まった写真集に一緒に載ってもらうことはとても重要でした。